今日ご紹介するのは、竹細工の勢司(せいし)恵美さん。
夏には「galleryらふと」で行ったワークショップも好評で、
その時の愉快で真剣な!様子☆をご覧になられた方もいらっしゃるでしょうか。
そして、21日発売の、季刊「住む」では、今年度の出展者から、
木工の菅原博之さんとともに、25人の作家の中に加わっていただきました。
こちらのブログもご覧ください。 → ☆
大分県別府市で竹細工の基本を学び、今は故郷の茨城県行方市で制作をする勢司さん。
自ら地元の真竹を切り出し、ひご作りから一貫して行う竹細工を続けています。
Q
勢司さんは、「工房からの風」に、どのような作品を持ってこられますか?
A
山から伐ったそのままの竹で作る「荒物」と呼ばれる昔ながらの竹籠です。
今回は水切り籠、みそこし笊、等台所で使うものを主に出します。
お客様からのオーダーによりヒントを得た、現代の暮らしに合う籠なども並べます。
また、針山やバターナイフなどのちょっとした小物も色々出します。
勢司さんの籠は、民具として暮らしの中で熟したかたちの健やかさがあります。
そして、女性ならではの、こまやかな工夫が施された、
しなやかな優しさも併せ持っています。
作ったものに、作ったひとが映っている、とはよく言われますが、
健やか美人の竹かごは、恵美さんそのもののような気がします。
台所の竹の道具。
リビングや書斎での竹の生活具。
使い込むほどに、色艶を増す、強くてしなやかな自然素材。
ぜひ、使ってみたいですね。
Q
勢司さんにとって、「工房からの風」って、どんな風でしょうか?
A
家の中をさっと吹き抜ける風。
暮らしの中でちょっと風が吹いたら気持ちがいい。
暮らしの中でちょっとこんな籠があったら気持ちがいい。
そんな風を吹かせたいです。
かぜとかご。
って、言葉もイメージも、相性がよいものですね。
竹細工に限らず、職業としてのものづくりをするとき、
素材の調達は特に重要!
勢司さんは、大きなところで自然のこと、環境のことに関心を持って、
竹の仕事に進まれたようですね。
身近にあるものを有効に生かしてものを作る。
そして、作られたものは、繕いながら、長く使えるものであるように。
さっと吹き抜けるさわやかな風は、
たしかな意志がそよがせているようです。
Q
勢司さんは、小学生の時、大人になったら何になろうと思いましたか?
A
・・・
・・・
・・・
じ、実は、勢司さんだけ、回答がなかったのです。
あれ?どうされたのかな?聞いたら悪いことだったかしら??
と思いながら、思い切って、電話でお尋ねしてみました。
「わはは、わはは・・・」
と、そのときの、電話越しのお互いの笑い声を再現できませんが、
結局「お嫁さん」、と教えてくれました。
子どものころから、そう答えるのもナンだかなぁ?
と思いながら、漫画家とか、弾いたこともないのにピアノの先生!とか、
もにゃもにゃと答えていたという勢司さん。
今更ながら、子どもの頃の夢を告白いただきました!
男前に何でも自力でやってしまう勢司さん。
まさにハンサムウーマンなんです。
竹細工がバンバンできるお嫁さん、いいじゃないですか!
さて、勢司恵美さんの出展場所は、おりひめ神社周り。
galleryらふとの正面あたり、椎の木のほとりです。
お隣には、先日ご紹介した布のearthwormさん。
恵美さん、タイミングによっては、ひごづくりの実演もするようですので、
どうぞお楽しみに!