Q
愛知県常滑で金属装身具を主に制作するaeiさん。
「工房からの風」に、どのような作品を出品くださいますか?
A
日々の生活の中にひっそりと隠れている
美しいものをモチーフにした装身具や小さなオブジェが並べます。
使う素材は銀や真鍮などの金属をはじめ、天然石や海の漂流物も。
季節を感じ、その時その一瞬を大切に、
絵画を描くように景色を作品に落としこんでいます。
◎波にのって風になる(貝殻の蝶々のブローチ)
常滑の海で採取した貝を使用しています。
波で漂い続けた貝殻が、蝶々となって人々の生活に寄り添います。
Q
aeiさんにとって、「工房からの風」は、どんな風でしょうか?
A
はじめは、ざわざわとした安定しない風。
出展できる喜びと不安が半分ずつありました。
今回の出展が決まり、今までの作家生活を見直す大きなきっかけとなりました。
ミーティングを重ね、様々な方と意見交換の場をいただき、
悩みから喜びまでたくさんの事を考えることができました。
普段、頭にはあるけれど口に出すことのなかった言葉。
表面上しか完成できなかった作品たち。
すべてを洗い直しました。
根っこの部分を育て、
栄養を吸い上げることができるようになったという気分です。
あとは、本番、
心地よい風と共に花が咲きますように。
◎風の口笛 (オニユリの現物鋳造)
◎原っぱらっぱ
◎こぼれ落ちた砂糖
Q
aeiさんの初めての「ものづくり」は、なんでしょう?
印象的なものを教えてくださいますか?
A
紙粘土が大好きでした。
テレビでみたドールハウス職人さんが
粘土で小さな小さな食べ物をつくっているのを見て、
見よう見まねでつくっていました。
小学校2年生のある日、学校を辞めてしまう先生に
お別れのプレゼントとして粘土細工をあげようと思いましたが、
納得いくものができず、結局渡す事は叶いませんでした。
今思いだしてもやはり悔しいです。
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「工房からの風」の出展が決まる3月の終わり。
そして、本展の10月。
この半年強が、とても濃密になる作家が毎回現れます。
aeiの桑山明美さんもきっとそのようなひとり。
この機会をかけがえのないものととらえて、
自分の仕事を見直し、整え、
ほんとうの喜びに向かって制作できるようにされました。
初夏にゆっくりお話しした時と、晩夏にお会いした時。
別人のような晴れやかで爽やかな表情でした。
それは、きっと作品にも表れていることでしょう。
迷いの時は、竹の節目。
節目があるからしっかり強くなって、また次に伸びやかになれる。
節目を豊かに乗り越えたaeiさんの作品、とても楽しみにしています。
aeiさんの出展場所は、ニッケ鎮守の杜、
galleryらふとに近い花壇の前。
浜辺や野原で出会った自然の姿を
金属をもちいて装身具に留める作品も多いaeiさん。
花壇を抜ける風とともに、作品も気持ちよく佇んでいることでしょう。
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