director's voice

阿部春弥さん(陶芸)

Q
長野県で作陶する阿部春弥さん。
「工房からの風」へはどのような作品を出品されますか?

A
磁器の暮らしの器を出品します。
毎日の食卓に登場するような、皿や鉢、カップやマグなどです。

白磁やルリ色の器に、黄磁という黄色い器も出品します。
磁器は何となく冷たいイメージのある方もいらっしゃるかと思いますが、
少し温かみのある色合いの器です。

型を使って成形する「輪花」や、文様を浮き上がらせる「陽刻」。
「しのぎ」や「面取」といった、削って器の表情を出した器もあります。

形や色によって、色々な表情を見せてくれる器を
楽しみながらご覧いただけたら幸いです。

阿部春弥2

Q
阿部さんにとって、「工房からの風」はどんな風でしょうか?

A
今は、遠くのほうで吹いている強い風です。
その風を、離れたところで見ていて、
これからこっちにやって来るぞ!覚悟しろ!って。
その風の事を恐れながらも、
近づいてくるのをワクワクドキドキしながら待っている。
そんなイメージでしょうか。

阿部春弥3

Q
阿部さんの初めての「ものづくり」はどのようなものでしたか?
印象的なものを教えてください。

A
小さいころは、ものを作ることが好きではありませんでした。
そんな少年の転機は高校2年の時でした。
家庭科の服飾の授業です。
Yシャツとスカートを作りました。
型紙を作り、布を切りミシンや手で縫う。
ものを作ることが好きではない少年のやる気は知れたものです。
ですが、思いのほかやってみると楽しかった。
夢中で作ったのを覚えています。
後悔があるとするなら、
真紫のYシャツと穿く筈の無いスカートを作ったことでしょうか。。。

阿部春弥1

阿部さんの器は、端正で清潔感のある器。
当日、ご本人に会われると、なるほどー!
と思われるのではないでしょうか。

日本の暮らしの中で、使い継がれてきた佇まいの美しい器。
それを気負うことなく、今の暮らしに添うように。
阿部さんの器は食卓にすっとなじみながら、
新鮮な風を渡らせてくれるようです。

阿部さんの出展場所は「ニッケ鎮守の杜」。
中央部レンガ道に沿ったところ。
爽やかな器にぜひ出会っていただけますように。

HPはこちらになります。
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