京都府宇治市で、京都炭山朝倉木工を開く朝倉亨さんと玲奈さん。
二回目の出展となりました。
Q1
朝倉さんは、「工房からの風」にどのような作品を出品くださいますか?
A1
今年は工房開設10周年の節目の年です。
その活動のなかで最大の作品を出品します。
栗材を拭漆で仕上げた大飾棚でW2800×H2000あります。
かなりの迫力です。
こちら、ですね!
栗の木を素材として、拭き漆で仕上げられた重厚な飾り棚。
工房開設10周年という節目に、この大作をもって、
京都からはるばる「工房からの風」の地に来て発表くださること。
そのお気持ちを、私たち企画者も本当にありがたく思っています。
「工房からの風」が、このように出展作家にとって
よき節目の場にもなれるように、私たちも心を澄ませて準備に励みます!
そうそう、朝倉さんは他にも
匙や楊枝入れなどの小物も制作されています。
Q2
工房でよく聴く音楽、
または、ものづくりを進める中で大切にしている本、
あるいは、心の中で大切にしている映画、いずれかを教えてくださいますか?
A2
作業中は無音です。
音楽やラジオはつけません。
木の削れる音に耳を傾け木と対話します。
心地よい集中の海に沈んでいく感覚が良いのです。
『心地よい集中の海に沈んでいく感覚』
ものづくりの人たちが共通に抱く感覚なのではないでしょうか。
その感覚が作品の底ひに流れているのかもしれません。
Q3
草や木で作られたもの(工芸品に限らず)で、
大切にしているものや、思い出に残るものをひとつ教えてください。
A3
ゴッホの椅子です。
山で木を切り倒してすぐ生木のままで加工して組み立てます。
使いながら乾燥させるのですが
乾燥が進むと仕口が引き締まりより堅牢な木組みになっていきます。
材木は製材して何年も乾燥させないと使えないと
思い込んでいたのでこの生木の木工は晴天の霹靂でした。
これをグリーンウッドワークといいます。
きちっと作りこんで丁寧に仕上げる朝倉さんだからこそ、
このグリーンウッドワークが、創造の意識を広げてくれたのですね。
学び、経験値をあげていきながら、発想を固めずに柔軟に開いていく。
ものは時に、大切なことをあらためて気づかせてくれますね。
京都炭山朝倉木工さんの出展場所は、おりひめ神社と稲荷社の前。
先ほどの画像にもあった大きな栗の飾り棚を中心に、
大小さまざまな木でつくられた作品と亨さんと玲奈さんが、
皆様をお待ちしています。
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