庭日誌

庭と色 #1

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今年は梅の実がもうこんなにあおあお、ふくふくです。

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5月から6月に収穫し、夏の庭仕事の強い味方、梅シロップと梅干しを作ります。
梅干しをつくる際にできる梅酢は八重桜の塩漬けにも欠かせません。
梅のフルーティーな風味が加わるとともに、酸の力で八重桜がぱあっと鮮やかに発色するのです。

梅の色、と言えば、もうひとつ大切なストーリーがあります。

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photo/RIRI TEXTILE

手仕事の庭では染色用に育てている藍やコブナグサのほか、
剪定した枝やたくさん収穫したハーブなどを、
ゆかりのある工藝作家、染織作家の作品制作にとりいれていただいています。

梅の剪定枝で染めた糸で、
美しい作品を織り上げてくださったのは染織作家 RIRI TEXTILE 和泉綾子さん。

RIRI TEXTILEさんは2016年工房からの風出展、
以来、風人さんとして共に企画をふくらませてくださり、
夏の暑いさなか庭人さんと一緒に庭のお手入れにも足を運んでくださいました。

講師をつとめていただいた、
摘みたてローズマリーやコブナグサでリネンスカーフを染めるワークショップでは、
お集まりいただいた皆様と、爽やかな色と香りに満ちた時間を愉しむことができましたね。

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梅染め絹糸とアルパカウールのチェックマフラー
photo/RIRI TEXTILE

RIRI TEXTILEさんの手とまなざしを通して現れる、清々しき”庭の色”。
枝葉の内に秘めたる美しさにはっとする、続いてどこか懐かしい。
それはちかしい植物たちのあたらしい表情を見せていただいているような。

工藝作家の方々が集ってくださるこの庭だからこその嬉しい巡り合わせです。

ニッケ鎮守の杜、手仕事の庭では、工藝や食にまつわる植物を育てています。

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芽吹きはじめた藍たちは夏に生葉染めを。
(奥で大きくバンザイしているのは、ヒマワリのこぼれ種の芽)

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RIRI TEXTILEさんに教わって昨年から育て始めたダイヤーズカモミールも、
冬を越して新しい葉を繁らせています。
染色に使う部分は花。咲いたらまたおたよりします。

工房からの風
工房からの風 MECENAT2017大賞