月別アーカイブ: 10月 2013

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10月21日の庭

午前中、丁度庭仕事タイムが小雨となりました。

オリーブの実が熟しはじめています。

アスパラに、雫きらり。

こちらは9月初旬のアスパラ。小さな花が咲いていました。

戻りまして、今日の庭。

ヨーコオノ(キク)の蕾。
黄緑色の花弁のこのキクは、こんもりとした秋のブーケを作るのにとてもよいのです。
このブーケが作れる日が待ち遠しいです。
そうそうレモンマリーゴールドのブーケも楽しみです。

年々大きくなるティートリー。

「サフランの芽が出てますよ!」
先週土曜日の庭作業で、庭人さんが一番に見つけてくださいました。
今日はまた少し生長していました。
花が咲き始めたらすぐに、めしべを摘んでスパイスに。

コブナグサも、鳥の羽のような穂を揺らしています。

ニッケ鎮守の杜のどんぐりといえば、マテバシイとスダジイが二大なのですが、
実はコナラの木もあります。
今年のコナラはいつもより豊作のようですよ。見つけてみてくださいね。

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凪ぐ浜に小骨を拾いて

数日、更新が止まってしまいました。
作家の方 ほぼ全員からメールをいただいていて、そこからご紹介して行こうと思いながら、
どうしても進めなくなってしまっていました。

ひとつは、送ってくださった内容が、とても近い方が多かったこと。
・全国からお客様がいらしている中でも、予想以上に市川のお客様が多くて、
地元に愛されている展覧会なのだと感じた。
・ギャラリーオーナーやバイヤーさんたちが多く、次へのステップの可能性が増えた。
そして、主催者、スタッフ、庭人さん、風人さんへの謝辞をたくさん。。。
それはとてもうれしく、ありがたいメッセージなのですけれど、
これらばかりを書くと、なんだか自画自賛!ブログになってしまって、
それが本位ではないなぁという思い。

そんな中に、 読みながら心がざらついてしまうようなメールも届きました。
言葉の使い方は人それぞれなので、そこの部分で過剰反応しないように
時間を置いてみようと。
すると、やはり見えてきたこと、気づいてきたことがあったのでした。

「『工房からの風』は回も重ね、お客様もすばらしい。
けれど、工芸や自分の仕事に理解や容認のある人ばかりの中だけで認められて、
そこで安住していていいのだろうか?」

私なりに要約するとこのようなことでしょうか。
私や「工房からの風」に向けて書かれてある実際の言葉は、
心に小骨のように刺さりましたが、意味としては、まっとうな感覚です。
特にファンのような方が生まれてくると、ありがたいと同時に、
ファンの方だけに評価されていてよいいのだろうか、という迷いや、
それに応えるような作品作りの枠が生まれてしまって、
それが自分の創作を縛ってしまうように感じることもあるのかもしれません。

企画者としては、出展作家の仕事をより理解して、支持してくださる方に
集っていただこうと心を砕きます。
初めて出展する方は、どうしてこんなにいいお客様ばかりなのだろう!
と感激してくださいます。
それもこの場にギャラリーが生まれて25年が経ち、
工房からの風も11回を重ねたひとつの成果と思いますが、
そのことがある種の作家に迷いを与えているというのは、新しい気づきでもありました。

嵐の後の凪ぐ浜には、宝物が光っている。
この会を通して、そんな風に思うようになりました。
その宝物とは、キラキラと輝く宝石のようなものばかりではなく、
時には、触れると痛い小骨のようなものもあるのですね。
けれど、それこそがほんものだなぁ、と今は思います。
ほんわか穏やかな空気感の中で、精一杯作る力を高めようとしている人がいる。
いろんな会があるのが素敵だと思うのですが、
楽しかったー!や、いい思い出になったー!というだけよりは、
出展作家にとっては、なかなか骨のある!?展開になっているのも
ここならではなのかなと思います。

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その後、その作家の方とはお互い真摯に!丁寧に!やりとりをさせていただくことができて、
お互いの言葉足らずの後ろにある大切なものを一層育める気持ちでいます。
そんなことも、裏?凪ぐ浜の宝もの、なのかもしれません。

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nomamaさん(染織)

コルトン広場から、ニッケ鎮守の杜に入ってすぐに高台のところで、
明るい色彩の布が気持ちよさそうにそよいでいました。
nomamaさん
初めての出展を終えて、メッセージを寄せてくださいました。

『工房からの風』の空間に居て、印象に残った事はお客様の滞在時間の長さでしょうか。
じっくりと作品や空間自体を楽しんでいる雰囲気がとても伝わりました。
あるお客様には
「このイベントは本当に居心地が良いのよ。
作家はみんな凄いパワーで作ってるはずなのに、ここではみんなガツガツして無くて
優しい空気が充満してる」
と言われました。
凄く嬉しい言葉でした。

展示当日がゴールでは無く、『工房からの風』を通過する事で、
その後に続く作り手としての生き方を考える事の出来るクラフトフェアだと思います。

またミーティングや懇親会がある為でしょうか、
全員で当日の2日間を素晴らしいものにしようと言う心意気が感じられました。
自分の展示だけを考えるのでは無く、
参加した全員の開かれた意識を会場全体に感じました。

自分の作品が褒められる以上に『工房からの風』全体を褒められると嬉しかったり、
他の出展仲間がニコニコしてると嬉しい…と言うなんとも不思議な感覚でした。

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自分の作品が褒められる以上に『工房からの風』全体を褒められると嬉しかったり、
他の出展仲間がニコニコしてると嬉しい…

って、企画者からしても、とっても嬉しい!言葉です。
nomamaさんのにこやかで聡明そうな表情と 布の表情がとっても合っていて、
そのことも、来場者の方々が心地よくながーく滞在されていた理由かもしれませんね。

毎回、毎回の会の空気は、微妙に違っていて、
それは出展者の違いによるものが大きいかと思います。
今回はお天気のよさと、和やかな方が多かったのも、いっそう優しい空気を
醸し出していたのかもしれませんね。

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studio fujinoさん(木工)

おりひめ神社の鳥居のふもとで木の作品を展示していた
studio fujinoの藤崎均さんからもメッセージが届きました。
その一部をご許可をいただいて、こちらでもご紹介しますね。

今回、特に印象に残ったのは、購入いただく作品の種類でした。
お求めいただきやすい日用品より、花器、ジュエリーボックス、小箱がよく動いた事です。
より生活を豊かにするようなものに、ご来場の方々のご興味が集中したしたように思えます。

今回、私たちにとって新たな起点となる時期に、
工房からの風に出展させて頂いたように思います。
私も日頃の仕事も見直し、クラフトの仕事を進める為に、
生活の糧にしていた仕事も一部お断りをしました。
次に進む為に、覚悟する機会を頂いたように感じています。
新たな起点に来た時に、また応募できたら良いなと考えています。

・・・
  ・・・

「工房からの風」の個性は、「クラフトフェア」というより「展覧会」であることです。
どの作家さんも一度自分を振り返り、じっくり考え、悩み、
制作に取り組み発表する場という意識があるように思います。

あと、地元の人達の関心度です。
一般のクラフトのイベントは、興味のある人が遠方から集まる印象。
『工房からの風』は、遠方のクラフトファンも勿論多く来場されていましたが、
毎年とても楽しみにしていると話してくれる地元の人が多く、
地元に愛されている展示会なのだと感じました。

2日間、多くの人の笑顔が見れて、楽しく充実した時間を過ごさせていただきました。

studio fujino
藤崎 均/東川 裕子

イタリアでの生活が長かったおふたりが、帰国して暮らしと仕事を整えたうえで応募くださった今回。
ここを新たな起点としてくださるとしたら、これからの豊かな進化を、
来場者の皆様とともに、応援し、楽しみにしていきたいですね。
galleryらふとでのワークショップなども、ぜひお願いしたいと思っています。

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mek & jirraさん(お香)

お香。
今回、初めて出展いただいたジャンルです。
mek & jirraさん
花壇の脇のテントで、丁寧にお香についてお伝えする姿が印象的でした。
そのmek & jirra、丸山さんからも、メッセージが届きました。


(画像 mek & jirraさんより)

今回 とても驚いたのが、「お線香」をたくさんお買い求めいただいた事です。
お線香と言うのは、自分自身の為ではなく、亡くなった方への贈り物。
お線香をお食事のように、生前の好みに合わせ香りを
お選びいただけたらと日々製作しております。

僕は、お線香をお買い求め頂いた時に、なんとも言えない気持ちになります。
通じる。
作り手として 自分が作ったものを通して お客様と思いが通じる。

お香、インセンスだけではなく、あえて「お線香」も制作するmek & jirraさん。
ほかでの出展と比べて、「工房からの風」では特に反響があったそうです。
その「工房からの風」については、このように感想を寄せてくださいました。

「工房からの風」の個性の一つは、圧倒的な世界観。
それは、今までの方々が作り上げてこられたもの ご来場のお客様と育まれたものだと思います。

人と自然と様々な素材、作品 そして 空気。
色んなものがキラキラしていました。

もう一つは、土をたがやす。
今年の冬に出展が決まり、3月にミーティングを行いました。
その時は、どうしてこんなに早く集まるのかな?と思ってました。

そのミーティングから出展目前まで、どうして、自分が選ばれたのかをずっと考え、
自分とお香。
考えて…… 考えて ……
考えて。

今は、たくさんの発見ができてそれが財産です。
その考えて 考えていた感じが、畑仕事で土をたがやして たがやしているような、
今思えば半年間で種をまく準備をしていたのかと。

そして、たくさん発見した種を二日間 まかせて頂いたので
よし、水をくみに出発!と、言う気分です。

工房からの風は1人の作家として、成長させてくれた 力強い風です。

お便りの最後には、
まだまだ 自分の日常にも、工房からの風の余韻、残像、そして残り香が色濃くあります。
大事に大事に 暖めたいと思います。

と綴ってくださった丸山さん。
お香を連れ帰られた方々のほとりにも、残り香がしばらく続きますね。

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大濱由惠さん(皮革)

凪ぐ浜の宝もの vol.4 大濱由惠さん

二回目の出展となった大濱さん。
初回とはまた一味違った感想があったことと思います。

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今回、一番心に残ったのは、お客様とたくさんお話しできたことです。
3年前初めて出展した際にお選びいただいた作品を
今も使っているとお伝えくださる方が
たくさんいらっしゃり懐かしく、また嬉しい気持ちになりました。

その中でも特に印象に残ったお客様
前回出展の際ヘアゴムを選んくれた小学校生の女の子
今展ではチョコ色のペンケースを選んでくれました。

来年中学校に入学したら使ってくれるそうです。
照れ屋さんな彼女は多くを語りませんが
純粋な眼差しは言葉よりも心に響き、背筋が伸びる気持ちなるのです。

またいつか会えますように。
澄んだ気持ちのおすそ分けを、作品に込めて作り続けます。

大きな展示、野外展に初めて出展した二年前。
そこから、お客様である「使い手」の方々との出会いが始まったのですね。
その出会いが積み重なって、 大濱さんに作る力を与えてくれているのでしょうか。


(画像 大濱由惠さんより)

「工房からの風」は、出展作家に対する、お客様の期待度が高いクラフトフェアだと感じます。
そして、その期待度は企画・運営して下さる方々の経験と、
イベントを成功させること
だけでなく、育てていこうという思いが
ご来場くださるお客様にも伝わって
高まっているように感じます。

作家同士の交流が深まる全体ミーティング、
作品展開や展示イメージを明確にして当日を迎えられるよう導いて下さる個人ミーティング。

らふとの庭のハーブを使ったお茶と一緒に美味しいものをいただける
トキニワカフェの
メニューやワークショップの内容も含め、
個々を大切にしつつ”一体感”が
あるのが、他のクラフトフェアには無い魅力だと感じます。

そして、作り手の種を春から丁寧に水を撒き、
すくすく育て秋に
花を咲かせて下さる”生きている”このクラフトフェアを、
今後も末永く続けて下さることを切に願います。

大濱さん、ありがとうございます。
出展者同士が心地よい緊張感をもって、高めあっていくことが、
何よりの成果につながっているように思います。
また、じっくり進化したお仕事をもって、ご参加くださいね。

庭日誌 | 10月16日の庭 はコメントを受け付けていません

10月16日の庭

大型の台風が関東を通過し、鎮守の杜にも強い風が吹きましたが、
植物たちはしなやかに耐え、元気にしています。
お気にかけていただきました皆様ありがとうございます。

秋の花が咲いています。

シュウメイギク。

フジバカマが、ふわふわ。

冬の花、つわぶきも花弁を見せはじめました。

絵筆菊(カカリア)にチョウチョウ。
絵筆菊もずいぶん増えましたね。

らふとウッドデッキのシラカシの実、ひとつ。
真ん中あたり、見えますか?
このシラカシがはじめて実らせた、貴重な(!)ひとつなのです。
台風にも飛ばされずにしっかりとしていました。

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勢司恵美さん(竹)

凪ぐ浜の宝もの vol.3

いつもいつもたくさんの人が集まっていた竹のブース。
勢司(せいし)恵美さん
開催中も、ずっと元気な笑顔だった恵美さんからも、
ハレの時間の後に綴った、静かなお便りが届きました。

毎日毎日大切に大切にちょっとずつちょっとずつ貯めた水を、
キラキラした天気の中、一気にプシュー!!(キラキラッ)っと飛ばしたような、
それをたくさんの人が笑顔(キラキラッ)で受け取ってくれたような、
なんだかキラキラした二日間でした。

針山やしおりは、小学生ぐらいの子たちが自分のおこずかいで買ってくれていました。
それがまた本当に嬉しかった!

ちょっと落ち着いた瞬間、ちょっと先の籠に目をやると、
木漏れ日で籠がキラキラ輝いて見えました。
その一瞬は静かに時がとまったように感じました。
ただ単純に、「あぁ、きれいだなぁ。。。」と思い、
胸がふわぁっと優しい気持ちになりました。

私は上でプシューっと水をまいていた訳ですが、
サポートしてくれている人たちは、
私たちが輝けるように本当に水をまいていてくれました。

お客様に感謝、イベントを作りあげサポートしてくださった方にも感謝、
一緒に出展した作家さんんたちにも感謝、
素敵なお庭でさせていただいた事に感謝、

天気に感謝、手伝いをしてくれた友人にも感謝、
自由に竹をやらせてくれている両親にも感謝、
たくさんの人や色々な事に「感謝」があふれた二日間でした。

:::

あれだけの数の作品を、竹伐りからひとりで作り上げたのですから驚きました。
そのことを、「毎日毎日大切に大切にちょっとずつちょっとずつ貯めた水」
と表現されているのが、とっても実感が籠っていますね。
そして、恵美さんの笑顔には、感謝がいっぱい詰まっていることもよく伝わってきますね。

そして、今回出会った異ジャンルの作家との会話から、
こんなことを綴ってくださっていました。

他の作家の方と話をしていてびっくりした事があります。
上手い下手の差はあまりないようです。
デザイン、そして丁寧かどうか。
それで違いがでるようです。

竹細工はそうではありません。
技術力がものを言います。
「一生勉強」
どの職人さんも口をそろえてそう言います。
ある職人さんには
「竹細工は年数どれだけやったかだよ」
と言われました。

まだまだ作りなれていないものがあります。
例えば、ざる。
竹細工といったらざるを思い浮かべますが、実はこれが一番難しい。
途中まで編んだざるを作業場に残したまま来てしまいました。。。
これを胸をはってだせる事が今の私の目標です。

もちろん他のジャンルがすべてではなく、偶々お話しした方のこととは思いますが、
恵美さんが続けること、そしてそのことで高まる技術をとても大切に思っていることが、
よく伝わってくるお便りでした。
途中まで編んだざるを作業場に残したまま会場にやってきた恵美さんの
誠実さ、ひたむきさに感じ入ります。
ぜひ、自信作の笊(ざる)を作って、この場にやってきてくださいね。

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earthwormさん(染織)

凪ぐ浜の宝もの vol.2

galleryらふとの正面奥の方で、
ストイックなまでにモノトーンのみの、潔い空間がありましたね。
earthwormさん
「工房からの風」には、初出展でしたが、さっそくお便りをいただきました。
その中から、一部をご紹介させていただきますね。

2日間を終えて、まだ頭も体もフラフラとしているのですが、
言える事は「手応えのある時間」だったという事。

じっくり。ゆっくり。
野外だというのに、時間をかけて見ていただけた。
2日目に再度いらして選んで下さった方もいました。
素材や肌触り、色合い、織り方。細かな質問も多くいただきました。
男性の、それも年配の方に選んでいただいたのは嬉しかった。

沢山の方に見てもらえたとか、購入いただけたとか。
正直嬉しい。
でも、そういう尺度だけではなくて、

本当にいいと響いてもらえる。
そんな時間をもらえたような気がしています。

・・・
・・・

これまでは見る側でした。
飛び込むには勇気の入る場と感じていました。
場所と環境だけを準備する展ではない。
もっと入り込んでくる感じ。そして巻き込まれる感じ。
というのか・・・。(言葉が悪くてすいません。。)

自分の制作、姿勢、方向性。
どう表現して、周りと関わるのか。
誤魔化せない。
色々な事に向き合わされるように思ったのです。

実際に飛び込んでみて。
作家がそう感じるのは、この展がそれだけのエネルギーをかけて、
一人一人の作家を大切にしているからなのだと。
心配りや発信の仕方。
一方で厳しさ。

色々な面を含め、そう感じました。

他の作家の方からも、展示の好感度が高かったearthwormさん。
なかなか潔く絞って作品構成することは勇気がいりますね。
潔く絞れば必ず成功するわけでもありませんから。

やり取りを通して、穏やかだけれどいつもきっぱりご自身で決めていく
eartwormさんらしい作品と構成。
この展開から、じっくり次のステップが開かれていくことを、
皆さんと一緒に楽しみにしたいと思います。

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橋村野美知さん(ガラス)

片づけに勤しんだ月曜日が終わり、今宵火曜日の夜は嵐の始まり。
明日の午前中まで荒れるようですね。
全国からこのブログをご覧くださる皆様、どうぞくれぐれもご注意くださいませ。

嵐はとても怖いですけれど、その後の海が好きです。
特に浜辺。
さまざまなものが動き回り、埋もれていたものが顔を出したり、流されるものは流されていったり。
鎮まった浜辺を歩くと、思わぬきらめきに出会うことがあります。

凪ぐ浜の宝もの。
「工房からの風」が過ぎ去ったあとに、作家たちの心が見つけた宝もの。
私宛に届いた私信から、ご許可をいただいてその一部をご紹介していきます。

凪ぐ浜の宝もの vol.1

ニッケ鎮守の杜の花壇の奥、藤棚のほとりでガラスを展示していた
橋村野美知さんからいただいたメッセージの一部です。

ハーブを摘む人たち、水を撒く人たち、
一つの目的を持って、黙々と植物に向かう人たちを見て、
独立した小さな国に来たような、不思議な気持ちになりました。

・・・
・・・

「素敵だね」
と声に出して伝えてくれる方がたくさんいて、
とても新鮮な気持ちがしました。

普段の生活の中では、あまり人々が口にしない言葉のように思います。
うれしくて、何度も「ありがとうございます。」と言いました。

来場者の方に、たくさんの力をもらった会となりました。
ありがとうございました。

野美知さんのガラスが、ハーブの茂みにとけこんで、
絵本の中の1頁のようでしたね。
藤棚から吊るされたガラスたちも・・・。

文章を添えた展示も少しありましたけれど、熱心に読まれる方も多く、
もっと添わせた展示をしてみたいという気持ちになった野美知さん。
そんな機会ができるといいですね。

今回は、お庭の植物の状態がほんとうによくて、
大野八生さんをはじめ、庭人さんたちもせっせと花を摘み、
作家の方々の作品と添わせてくださいました。
あちらこちらで、庭の恵みと手の恵みが握手をしているようでした。

素敵だね。
心に生まれたよき言葉を、声に出して伝え合う。
工房からの風がそんな言葉が行き交う場所であったこと。
しあわせに思います。

野美知さん、ありがとう!ございました。