月別アーカイブ: 9月 2018

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髙際有希さん(ニット)

「染色、紡ぎ、編み」を手掛ける作品を「高際紡糸製作所」として、
「編む」作品は「chiot.R(シオ.アール)」として活動中の髙際有希さんからのメッセージです。

Q1
髙際さんは、「工房からの風」にどのような作品を出品くださいますか?

A1
ニット帽を中心に、手袋、靴下などの服飾ニットを出品します。

小学生の頃から始めた編み物。
編み物歴が長くなるにつれ「編むこと」が好きになっています。
そこから派生した「手染め」「手紡ぎ」の素材作り。
どれも時間のかかることですが、
時間がかかっていることを忘れるくらい夢中になれます。

この数年、素材作りは夫と共同で手掛けています。
それぞれに作りたいものを表現し、
それらを掛け合わせて一つ一つ手編みで作品に仕上げています。

手紡ぎの毛糸は、原毛の色や手触りの素晴らしさを伝えたいので
基本的には染めておりませんが、
藍染の藍色に魅了されたので一部取り入れています。
原毛と藍色の組み合わせをお楽しみいただきたいです。
藍のものは、特にみていただきたいと思っています。

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時間のかかるお仕事で今展を構成するのは大変なことと思いますが、
夢中になって編まれた作品の数々、じっくり見ていただきたいですね。

Q2
工房でよく聴く音楽、または、ものづくりを進める中で大切にしている本、
あるいは、心の中で大切にしている映画、いずれかを教えてくださいますか?

A2
古本屋でふと見つけた昔の編み物の手芸本。
生まれる前、手編みが盛んだった頃の本です。
何十年も前のものなのに、その編み地は古さを感じないどころか目新しいとさえ思えます。
「奇をてらった新しいものでなくて良い」
その本を手にした時、感じました。
良い意味で、手編みの良さは昔も今もこの先も
それほど変わる事がないのだと思います。

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そうですね、それほど変わることがないけれど、
常に鮮度よくありたいですね。
作家の方々が続けるお仕事には、そういう面があると思います。

Q3
草や木で作られたもの(工芸品に限らず)で、大切にしているものや、
思い出に残るものをひとつ教えてください。

A3
ニュージーランド製の木の紡ぎ車です。

10年ほど前、手紡ぎを始めた頃にちょうど引越しをしました。
故郷の母から
「何か新生活に必要なものをプレゼントするよ」と言われ
家電などでは味気ないと思い、
”一生使えるもの”と考えプレゼントしてもらいました。

ただ欲しくてこじつけだったので、
「新生活に関係ないやん」と笑われましたが、
母が亡くなった今でも、良い思い出です。

この紡ぎ車で色々な糸を作りだしているのを見て、
編み物好きだった母も喜んでくれているだろうと
勝手に思っています。

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髙際さんのとっておきの宝物のお話しをありがとうございます。

髙際有希さんの出展場所は、おりひめ神社のほとり。
ホームページはこちらになります。
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漆原圭子さん(金属装身具)

彫金を藝大で学ばれ、大手宝飾会社のデザイン室で勤務された経験をもつ漆原圭子さん。
独立して、漆原さんの心と手により近いものづくりを丁寧に始められました。

Q1
漆原圭子さんは、「工房からの風」にどのような作品を出品くださいますか?

A1
金属の繊細な線とキラキラした珠がついた、大ぶりなアクセサリーや、
植物をモチーフとしたアクセサリーなどを出品します。

特に見ていただきたい作品は、
大きな丸い面に小さな金属の珠が一面にぎっしりついたブローチです。

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実際にお手元で見ていただくと、
金属の繊細な表現がひとつのデザインに収れんされて、
漆原さんならではの装身具に形づくられています。

Q2
漆原さんが工房でよく聴く音楽、
または、ものづくりを進める中で大切にしている本、
あるいは、心に中で大切にしている映画、いずれかを教えてくださいますか?

A2
最近は「ギルバート・オサリバン」の「Alone Again」が好きで聴いています。
誰でも聴いたことのある曲だと思いますが、
この曲の旋律が私の心の琴線にふれて、切なくなるんです。

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どこか懐かしさを感じる曲ですよね。
切ない気持ちも、漆原さんの作品のエッセンスに潜んでいるような気がします。
作り手の瑞々しい感受性は、ものづくりの原動力のひとつですね。

『見る人の心がふるえるような、音楽の旋律のようなアクセサリーを作りたいと思っています』

という漆原さんの掲げる想いが感じられるメッセージですね。

Q3
草や木で作られたもの(工芸品に限らず)で、
大切にしているものや、思い出に残るものをひとつ教えてください。

A3
私が幼稚園生の時、とある日曜日にお父さんと木工制作する企画がありました。
私の場合、父が仕事でどうしても来られなくて、母が来てくれたんです。
もちろん母は、木工なんてできなくて。

周りのお父さんたちは本格的な鳥小屋とか作って、すごいんですね。
母は、どうしたら良いか分からなかったのでしょう、
小さな小さな簡単な木のベットを作りました。
子供心には、周りのお父さんたちの本格的な作品の方がうらやましかったんですけど、
今にして思えば、あの小さな木のベットはかわいらしかったなあと。

母はもう、他界しましたが、あの木のベットは忘れられません。

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美しいストーリをありがとうございます。
慣れない木のものづくりを精一杯行うお母様の姿は、
今の漆原さんの中にきっとあるのでしょうね。

漆原圭子さんの出展場所は、コルトン広場、スペイン階段前。
ホームページはこちらになります。
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Y.e.reeves(服)

『既製品がまだあまりなかった時代の頃のような
街のお仕立てするおばちゃんのようにありたくて』
「Y.e.reeves」は、そんな想いで立ち上げた手作り服のブランドです。

Q1
Y.e.reevesさんは「工房からの風」にどのような作品を出品くださいますか?

A1
洋服と布製のバッグ(旅する鞄)を出品します。
刺繍や手まつり、ホック、縫い止まりなどに手の味を感じる洋服を作っています。
今回は生地全体に『ステッチで柄を作る』という試みに挑戦しました。
ちくちくステッチでストライプを作り…。
とてつもなく時間を要しましたが、
その分想いも一層込められたかなと思います。
ぜひ手に取って見て、そして、袖を通して感じて頂けたら嬉しく思います。

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今回、服をメインに構成した作家はおふたりいます。
どちらもナチュラルな雰囲気の丁寧な手仕事ですが、
それぞれの個性をご覧いただくのも楽しいと思います。

Q2
Y.e.reevesさんが工房でよく聴く音楽、
または、ものづくりを進める中で大切にしている本、
あるいは、心に中で大切にしている映画、
いずれかを教えてくださいますか?

A2
普段ミシン室では、無音の中でこれから作るもののイメージを
膨らませながら作ってゆくことが多いのですが、
時々、外の音が騒がしかったり、
気持ちが落ち着かない時など聴いている曲があります。

スウェーデンのmusette(ミュゼット)の「dutum」(ダートゥム)と、
オートマタ(からくり人形)の曲のyuko ikoma
「suite for Frafile Chamber Orchestra」。

このアルバムは野原にいるような広がりがある曲、
オートマタの曲はからくりから音を集めて曲にしていて、
楽しくて懐かしい、子供心がたっぷり入った曲です。

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手になる作品と通じた音楽ですね。
ぜひ、聴いてみたくなります。

Q3
草や木で作られたもの(工芸品に限らず)で、
大切にしているものや、思い出に残るものをひとつ教えてください。

A3
幼稚園の時に家族で行った温泉宿のお土産コーナーで
木製のスズメのイヤリングを買ってもらった事です。

当時よくあった木彫りの熊の並びにあったもので、
掘り方もそんな感じでおしゃれではなかったけれど、
何度も引っ越した今も無くさずにまだあって、
大人になってからの方が愛着も湧いてきて、よくつけています。
木彫りの熊ならぬ、木彫りのスズメです。

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子どもの頃に連れて行ってもらった旅行のお土産、
という答えをくださった方がほかにもいらっしゃいました。
木のお土産物って、風合いが出てきて愛着わきますよね。
工房からの風の当日、スズメのイヤリング、つけていらっしゃるでしょうか。

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Y.e.reevesさんの出展場所は、おりひめ神社の奥。
ホームページはこちらになります。
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YUSHI SOSHIRODA(革)

ドイツ滞在時代に革でのものづくりを始めたYUSHI SOSHIRODAさん。
外国に暮らしてみたからこその日本の美と、
ヨーロッパのセンスが響きあった作品づくりを展開されています。

Q1
YUSHI SOSHIRODAさんは、「工房からの風」にどのような作品を出品くださいますか?

A1
動物シリーズや日本に纏わるアクセサリーシリーズの他に
新作のORIシリーズの長財布やクラッチ/ショルダーバックを出展予定です。

また普段はあまり出品しない作家さんや
お店とのコラボ作品も色々とお披露目する予定なので、
個展のようなつもりで世界観を表現できたらと思っています。

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心楽しくもすっきりとしたデザインの作品が、個展の想いで構成される。
わくわく、もりもりのブースになりそうですね。

Q2
工房でよく聴く音楽、
または、ものづくりを進める中で大切にしている本、
あるいは、心に中で大切にしている映画、いずれかを教えてくださいますか?

A2
映画「LIFE! 」
少しの勇気と思いがあれば人生は変わる。
前職を辞めてドイツに自分の職を見つけに行こう、
と背中を後押ししてくれたのがこの映画でした。
これからの人生にワクワクする、そんな素晴らしい映画です。

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2014年に日本公開になったベン・ステイラーの映画ですね。
この映画に背中を押されて、ベルリンへ向かわれた十代田さん。

想いが満ちて、その想いをがはぜるきっかけになってくれるもの。
映画や本には、そんな力がありますね。
「工房からの風」という機会も、そんな場になれるでしょうか。

Q3
草や木で作られたもの(工芸品に限らず)で、
大切にしているものや、思い出に残るものをひとつ教えてください。

A3
フランス滞在時に一ヶ月ほどお世話になった
大草原の中に住む家族から貰った木のナイフです。

木の持ち手に名前の”Y”を手掘りしてくれ、
子供達が葉っぱに包んで庭で摘んだ花を飾った物を別れの朝に頂きました。
その瞬間、ウル◯ン滞在記の「別れの朝~・・・」
というナレーションと音楽が頭に流れてきて号泣しました(笑)
一生の宝物です。

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これは泣けますねー!
それにしても、皆さんの木の宝物、どれも見せていただきたいものばかりです。

YUSHI SOSHIRODAさんの出展場所は、ニッケ鎮守の杜
手仕事の庭のほとり。
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藤原里子さん(陶芸)

茨城県笠間市で作陶する藤原さんからのメッセージをご紹介します。

Q1
藤原さんは、「工房からの風」にどのような作品を出品くださいますか?

A1
この度は、初めて陶器の人形を出展予定にしております。
猫と長く暮らした思い出から作られた「猫と人」
カトリックの幼稚園に通っていた頃の、思い出から作られた「天使」「聖母」
どちらも幸せや愛情を表現し、見る方が幸せに感じていただけたら嬉しく思います。

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藤原さんの応募用紙には、
人形の写真が最後の方に遠慮がちに加えられていました。
そのほかの作品とどこか比重が違う感じがして、
思い切って電話をして尋ねてみたのです。
藤原さん自身は人形を深めていきたいけれど、
陶芸作家としてそれだけでよいのだろうかと、
迷いの中にいらっしゃるようでした。

それならば、人形を中心に構成してみるというのはどうでしょう?
と投げかけたところ、とても控えめながらも、
心がふくらんでいるような、弾むような声で
ぜひに!
と返してくださいました。

なので、今回が藤原さんにとっての初めての人形だけでの展示です。
出来上がってきた作品からは、喜び、伝わってきますね。
きっと今まで秘めていたマグマがじんわり吹き出し始めたのかもしれません。

Q2
藤原さんが工房でよく聴く音楽、
または、ものづくりを進める中で大切にしている本、
あるいは、心に中で大切にしている映画、
いずれかを教えてくださいますか?

A2
ものづくりを進める中で大切にしている本
特に大切にしている本は、名もなき職人さんの生きざまや、
仕事への姿勢が書かれた本です
(いろいろな方なので特定の方ではありません)

淡々と力を入れすぎず、それでいて手を抜かず最善を尽くす、
自分の仕事に照らし合わせ身が引き締まります。
また尊敬できる先輩が身近におりますので、
自分の理想像になっております。

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Q3
草や木で作られたもの(工芸品に限らず)で、
大切にしているものや、思い出に残るものをひとつ教えてください。

A3
草や木でつくられたものでは厳密にありませんが、
大学時代に友人から貰った双葉の欅です。
引っ越しの度に連れて行き、今の庭に植栽してあります。

双葉から魚の骨状に枝葉を広げ、
上に伸び幹を回転させながら枝葉を四方に伸ばす
生き物の知恵も驚きです。

今では約6メートル以上の大木になり、
過ぎていった日々に着実に育った植物の生命力に惹かれます。
名前は けやこ です。

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けやこ!

すごい、お話しですね。
双葉から6メートルまで。
藤原さんのじっくり育てる力、大切にする力。
陶人形の制作も、じっくり育まれていくことを感じます。

藤原里子さんの出展場所は、galleryらふと脇、
参道口を入ってすぐの木と石の空間の中のテントです。

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ebico pottery(陶芸)

茨城県水戸市で作陶する海老澤礼子さん。
ebico potteryという工房名で作品を発表されています。

Q1
ebico potteryさんは、今展にどのような作品を出品下さいますか?

A1
笠間土をブレンドした土を使った急須や茶碗など、
お茶まわりの器を出品いたします。

特に急須は美味しくお茶が淹れられるよう、
道具としての使いやすさにこだわって作っています。
また、お茶の時間が愉しくなるような、
使いたくなる器になるようにと想いを込めて作った器は、
一つ一つ違う表情を見せてくれます。
ぜひお手に取りご覧いただけたら幸いです。 

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日本茶インストラクターの資格も持つ海老澤さん。
おいしい日本茶を愉しんでいただくための器づくりに励まれています。
今展では、特にお茶まわりの作品を大切に構成くださっています。
日本茶談義も花咲きそうですね。

Q2
ebico potteryさんが工房でよく聴く音楽、または、
ものづくりを進める中で大切にしている本、
あるいは、心に中で大切にしている映画、
いずれかを教えてくださいますか?

A2
池上麻由子著 「極める紫砂茶壺 中国茶急須の選び方・愉しみ方」

中国茶急須の魅力についてマニアックに解説してくれる教科書のような本です。
名品と呼ばれる急須の美しさにいつもうっとりしてしまいます。
急須を作る上で学ぶことの多い大切な存在として、
いつもそばに置いて制作しています。

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名品を心に感じることは、作り手の手を育むことのひとつでもありますね。
工房からの風にも、お持ちくださるといいですね。

Q3
草や木で作られたもの(工芸品に限らず)で、大切にしているものや、
思い出に残るものをひとつ教えてください。

A3
インドネシアのアタかごバッグです。

35歳を過ぎた頃から、
これからの人生を豊かにしてくれる一生ものの何かが欲しいと思うようになり、
ふと出会ったのがこのアタかごバッグでした。
職人の手で一つ一つ作られたバッグは同じものが無く、
丈夫で何十年も使えるところがとても気に入りました。

私のもとに来てからまだ日は浅いのですが、
年を重ねるごとにあじわいを増していく様子を楽しみながら、
おばあちゃんになっても付き合っていきたい大切なもののひとつです。

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ebico potteryさんが、アタかごバッグに寄せた思いは、
作り手の側からすると、とてもありがたく、しあわせなことですね。
ebico potteryさんの作品も、
どこかのだれかにこのように思っていただけますように。

ebico potteryさんの出展場所は、ニッケ鎮守の杜、
稲荷社のほとりです。
なんとなく、お茶の似合う雰囲気になりそうですね。
お茶好きの方、ぜひに!

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ワークショップ/らふと | コメントする

9/22 秋いろコブナグサ ご参加の皆様

9/22 染色ワークショップ 秋いろコブナグサ
ご参加ご予約の皆様

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RIRI TEXTILEさんのワークショップ
「秋いろコブナグサ」は予定通りに開催いたします。
皆様のお越しをお待ちしております。

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坂本友希さん(染め布)

北海道からは、もうおひとり、出展作家がいらっしゃいます。
坂本友希(ゆうき)さん。
北海道の中央部、富良野に今年、工房を移されたばかりです。
移転してしばらくしての地震には驚かれたことと思いますが、
今は制作をいつも通りに(いつも以上に!)なさっていると、
元気なお声をきかせてくださいました。

Q1
坂本さんは、「工房からの風」にどのような作品を出品くださいますか?
その中で、特に見ていただきたいものがありましたら、加えて教えてください。

A1
ものとしては、ストールやハンカチ、
包んだり敷いたりかけたりできるようなクロス、
それからスカートも少し出品する予定です。

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色から染めて、そこからふくらんだ想像をもとにつくった、
おはなしの一ページのような作品に、
言葉を添えて展示してみようと考えています。

たとえば夜空から落っこちてきたようなストールなど
来ていただいたみなさんにおはなしのかけらを
持ち帰っていただくようなイメージです。

色とりどりの短編集をながめるような気持ちで、
たのしんでもらえたらうれしいです。

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手捺染を自らの手で行う坂本さん。
布に広がる物語を、ブースいっぱいに広げてくださるのが楽しみです。

Q2
坂本さんが工房でよく聴く音楽、または、
ものづくりを進める中で大切にしている本、
あるいは、心に中で大切にしている映画、
いずれかを教えてくださいますか?

A2
本についてお答えします。

ミヒャエル・エンデの「モモ」、
パウロ・コエーリョの「アルケミスト」、
ニコライ・スラトコフの「北の森の12ヶ月」、
あと絵本で「マシュリカの旅」というチェコの作品。(いっぱいですみません)

おはなしの中にたいせつなことが隠されている宝さがしみたいな本がとても好きです。
「アルケミスト」はとくに読むたびにちがったところに自分の目線が行くので
何度読んでも良いなぁと思います。

ものづくりを進める中で、
というとちょっと的外れな答えになってるのかなぁとも思うのですが、
どれも大切だし、自分のものづくりに影響していると思います。

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いっぱいですみません、なんて、とんでもないです!
きっと、坂本さんの心の本棚にはもっとギッシリ詰まっているのだと思います。

坂本さんの布に描かれている中で、動物が印象的なのは、
これらの本に惹かれる気持ちとつながっているのでしょうか。
作品の背景にあることに触れることができて、
この質問、早くもよかった!と思えてきました。
来場の際には、共通項のある方など、ぜひお声をかけてみてくださいね。

Q3
草や木で作られたもの(工芸品に限らず)で、大切にしているものや、
思い出に残るものをひとつ教えてください。

A3
友だち夫婦が引っ越しする時に譲ってもらった木の机です。
実はその友だちは今回一緒に出展する仲間でもあります。

拾ってきた木の板を鉄の足に付けてつくってあるもので、
なんだか趣のある机で、本州から北海道への引っ越しを経た今も使っています。

私にとっては、二人の整えられた家の中を背景にした机が記憶に焼き付いていて、
机の上を散らかしてしまった時に
「前の家の方が良かった!」
と机に思われてるんじゃないかと時々ヒヤヒヤします(笑)

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譲り受けたものを
「前の家の方が良かった!」
と思われるんじゃないかって思う感性が楽しいですね。

ちなみにどなたなんだろうと伺ってみたら、
染織のHonda Silk Works、
本多祐二さん、さくらさん夫妻からの机なのだそうです。
なんだか見てみたいですね、その机。

:::

坂本友希さんの出展場所は、ニッケ鎮守の杜にコルトン側から入ってすぐ。
少し高台の気持ちよい空間に、富良野で染められた布がはためくのを楽しみにしています。

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繍(ぬいとり)はたくみこさん 刺繍

いよいよ今年度出展作家からのメッセージをご紹介していきましょう!
例年、ランダムにご紹介してきましたが、
今年は、日本地図の北から南に向かってご紹介してみようかな、
と思います。

途中、ワークショップや、企画テントの記事なども織り交ぜて、
これからの23日間、このブログ「director’s noice」を
ぜひ頻繁にチェックしてみてくださいね。

:::

北から、、、と思ったのは、先日の地震のこともあります。
今年は、大阪の地震や各地の台風など天災が多い年になってしまいました。
ここの読者の方々にも出展作家の方について、
ご心配くださっている方が多いかと思いましたので、
ご無事の報告とあわせて、直近に起こった地震に影響を受けられた作家を
真っ先にご紹介しようと思った次第です。

では、おひとり目を。
札幌で刺繍でのものづくりを進めるはたくみこさん。
繍(ぬいとり)という工房名で作品を発表を始められました。
地震では具体的な被害は受けられなかったとのことですが、
停電や通信環境の不具合などで、不安な日々を過ごされました。
今も余震が心配な日々の中、
「工房からの風」への出展を励みに日常を取り戻されています。

Q1
繍(ぬいとり)として、はたさんはどのような作品を出品くださいますか?

A1
作品はすべて、手刺繍を施した鞄やポーチ、スカートなどです。
コインケースや名刺入れ、ブローチなどは定番ですが、
鞄やスカートは毎回刺繍が違うのですべて一点物です。

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座って靴紐を結ぶ膝元に、
荷物をたくさん入れて肩から下げた鞄に、
レジで慌ててだしたコインケースに、
暮らしの中でふと目に映るちいさな刺繍が、
その日を少し明るく灯してくれたらと思っています。

細く伸びた葉先やなびくような茎のライン、ちいさな花のあつまり。
生地と糸の組み合わせ。
一本どりの細い糸の世界をお楽しみいただけたら嬉しいです。

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ぬいとり
素敵な名前ですね。

この名前で作品を発表するのは、
「工房からの風」の出展が決まってからだと伺って
驚きと、うれしくもありがたい気持ちでいっぱいになりました。
そのあたりのことは、はたさんの旧ブログに綴られていますので、
こちらにその記事をリンクさせていただきますね。
→ click

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美しいロゴマークも作られて、この秋、「工房からの風」での
新たなスタート、祝福されたものになりますね!

そして、二つ目の質問ですが、今年は、
作家の心を育んできたものについてお尋ねすることにしました。
音楽、本、映画の中から一つ選んでお答えいただいています。

Q2
はたくみこさん、工房でよく聴く音楽、または、
ものづくりを進める中で大切にしている本、
あるいは、心に中で大切にしている映画、
いずれかを教えてくださいますか?

A2
好きで聴いている音楽は
アン・サリーさん
ブルームーンカルテットさん
ハンバートハンバートさん
などです。

ブルームーンカルテットさんは、毎年夏に札幌にきて
ちいさなカフェでライブをしてくれるのですが、
とにかく楽しくて陽気なJAZZです。

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縫い取る一瞬一瞬に流れている音楽は、針の運び、心の運びに、
とても反映されるのでしょうね。
楽しくも、心が晴れて澄んでいくような音楽は、
はたさんの刺繍によく似合う気がします。

みっつめの質問は、風人さんと同じです。
今年の隠しテーマ「一草一木」にちなんでお尋ねしています。

Q3
草や木で作られたもの(工芸品に限らず)で、
はたさんが、大切にしているものや、
思い出に残るものをひとつ教えてください。

A3
日頃から散歩しては道端の野花を摘んできて飾ったり、
とびきりいいかたちの落ち葉を拾ってきたり、
木の皮を拾ってきて展示会の時のプライスカードにつかっています。

摘んできた野花をドライにして工房で飾ったり、
葉っぱもギャラリーでの展示会では詩をかいて飾ったりします。

実はミーティングにうかがった鎮守の森でも、
とてもいい葉っぱを何枚か拾ってきて大切にしています。

草木で作られたもの、というよりは
草木そのもの、でしょうか。

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草木そのもの。
日々出会う草木が、はたさんの心の養分になっていくのですね。
春と夏に「ニッケ鎮守の杜」で見つけた葉っぱも、そんな一葉になっているのでしょうか。

縫(ぬいとり)、はたくみこさんの出展場所は、
コルトン広場スペイン階段前。

新たに綴り始められたブログはこちらになります。
→ click

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松塚裕子さん(風人)

昨年は産休!を取られていた松塚さん。
今年は復帰して、風人さんをしてくださいます。

Q1
松塚さんは、今年の「工房からの風」では、何を担当くださいますか?

A1
「文庫テント」を担当させていただきます。
主に、「工房からの風」関連の冊子や書籍などをご覧になれるテントです。

これまで「工房からの風」で発行してきたさまざまな冊子のなかには、
いつ手にとってもはっとする、作り手の言葉がたくさん散りばめられています。

こつこつと積み重ねられてきたその言の葉の世界に、
ゆったりとした気持ちで触れていただけるような空間をつくりたいと思っています。

私自身、「工房からの風」が持つ言葉の世界に導かれるようにして今ここにいます。
ここで触れた言葉のかけらが、いつか誰かの光になればいいなあ。
そんなふうに思います。

「文庫テント」いつか作ってみたかったテントを、
今年は松塚裕子さんと長野麻紀子さん(Anima uni)を中心に構成くださることになりました。

ショッピングセンター内に「NIKKEこるとん銀花」という
ギャラリー・ショップが誕生した1988年が、
「工房からの風」の現在の活動の始まりでした。

その当時から、小冊子の作成をこつこつと続けていました。
それらを一堂に会してご覧いただき、手を動かすことと、
言葉、文章でそれをより豊かに育むことを願ってきました。

このテントでの時間が、次の作る手にとっての養分になりますように。
そんなことを想って企画を進めています。

Q2
松塚裕子さんは、何年に出展しましたか。
その時の印象に残る体験(感想)をひとつ教えてください。

A2
2012年に出展しました。
本展の最中のことは、無我夢中で細かいところは思い出せないのですが、
作品と共にこの場に立っていられるということに、
なんだか誇らしいような気持ちでいたこと、
こみあげるような嬉しさがあったことは、いまでも鮮明に覚えています。

今年の出展作家の方も、ぜひ、そのように喜びを感じていただけますように!

Q3
木を素材として作られたもので、
心に残るもの、または、大切にしているものを教えてください。

A3
娘の誕生祝いにいただいた木のお弁当箱です。
これからおいしいもの、うれしい気持ちをたくさん詰めて、
ながい時間を共に過ごしていきたいと思います。

器には、幸せを盛る、という「用途」がありますね。
ええ、用途と言ってしまいます。
特にここに集う作家の多くは、それを想いながら器を作っていると思うから。

土を使ってそれを作る裕子さんは、
木の器にも、時をかけて、幸せを盛り重ねていかれることと思います。

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松塚裕子さんは、コルトン広場モニュメント周りの
「文庫テント」を中心にいてくださいます。

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