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月別アーカイブ: 11月 2022
director's voice
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atelier bōc さんから
おりひめ神社に向かって右側の木陰で、手製本の美しい世界を展開くださった
atelier bōcの本間あずささんからメールをいただきました。
こんばんは。
本間あずさです。
無事に昨日帰宅し、荷を降ろしました。
10月が終わってしまうんだなと、しみじみ噛み締めています。
特にこの一ヶ月は追い込みでタイヘンだったはずなのに、
終わってしまうと楽しさが蘇ってきて、また戻りたいと思ってしまいます。
これ以上ない晴天に恵まれた二日間、
祝祭のような美しいお庭にいられたこと、
感謝の気持ちでいっぱいです。
5年前の雨の悔しい思いがあったのもですが、
この間の色々なことを思い返してました。
魅力的な工芸作家さんのブースのたくさんある中で、
やはり異ジャンルの私のところに立ち寄っていただけたこと、
じっくり作品を見てお選びいただけたこと、
何にも代えがたく、ありがたく思います。
このような手仕事の形もあるのだなと伝わっていたら、嬉しいです。
ただただ「工房からの風」が好きで、通ううちに、注文制作だけでなく自分の作品も作ってみたくなり、、
工芸作家さんへの尊敬の気持ちが糧になり、オリジナルの作品制作へと向かっていった気がします。
無意識ではあったかもしれませんが、その根底には「工房からの風」への思いがあったのかなと、この十年ほどを振り返って感じます。
また同時に、
作る工芸、伝える工芸、一緒に作り上げる工芸と、
表に出るものは違えど、根底にひとつの思いがあればさまざまことを同時並行に進めてもよいんだ、と今回腑に落ちた部分がありました。
注文制作と教室を行う中で、作品制作に集中するのは容易ではなく、バランスに悩んでもいましたが、
すべてがあって、今があるように、思えました。
今回、ミーティングは4月にしか参加できず、
出展者さんとあまり交流ができなかったのは残念でしたが、
らふとでのワークショップや風人さんとの交流を通じて、工房からの風の芯に触れたように思います。
また、ワークショップ等々でも、
さまざまな形で手仕事、工芸を伝えられれば嬉しいです。
いつもながらスタッフの皆さまともども、今回も大変力強いサポートをいただき、ありがとうございました。
長文失礼しました。
まとまりませんが、お礼のメールまで。
ありがとうございました!!
お風邪など召されませんよう、
ご自愛ください。
atelier bōc
本間あずさ
『・・・ただただ「工房からの風」が好きで、通ううちに、注文制作だけでなく自分の作品も作ってみたくなり、、
工芸作家さんへの尊敬の気持ちが糧になり、オリジナルの作品制作へと向かっていった気がします。
無意識ではあったかもしれませんが、その根底には「工房からの風」への思いがあったのかなと、この十年ほどを振り返って感じます。・・・』
なんというありがたい想いでしょう。
このように感じて、創作世界の歩を進める方がいらっしゃるということ。
背筋が伸びる思いとともに、続けることがてきて本当によかった、と深く思うのでした。
本間さん、風人さんやってくださらないかなぁ、なんて思ってみたり。
本間あずささんは活動のメインのフィールドは、工藝・クラフトとは少し違うかもしれませんが、「工房からの風」のフィールドが、ひとりの創作者にとってその制作を豊かにする存在であったとしたら、企画運営に携わるものとして、何よりの喜びに思います。
atelier bōcさんの出展前の記事はこちらになります。
→ click
director's voice
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前田昌輝さんから
ニッケ鎮守の杜、中央部、galleryらふと脇で出展されていた前田昌輝さんからのメッセージをご紹介します。
第20回 工房からの風 craft in action お疲れ様でした。
前田昌輝です。
心地良い晴天に恵まれた二日間、お客様やスタッフさん、風人さんたちの笑顔が素晴らしく輝いていました。
僕も皆さんのような笑顔になれていたのかなと、思い返してみたものの緊張しっぱなしだったので、ぎこちない笑顔になっていたかもしれませんね。
沢山の方が作品を観て「あなたの想いが伝わってきます」「木の力を感じます」と言ってくださり、作品を通して心が繋がる確かな手ごたえを感じました。
出展が決まったその日から、本番に向けて直前まで手を掛け続けた作品たちと共にあの場所に立てたこと、その想いが伝わったこと、本当に嬉しかったです。
8月のミーティングで出展場所を再検討くださったこと、感謝の気持ちでいっぱいです。
そして本番が終わった後の脱力感もまた想像以上でした。
こんなに緊張してたし疲れてたんだな~と思うくらい一晩で体が軽くなりました。
終了後も市川に泊まり、月曜日は手伝ってくれた家族と共にのんびりと箱根へ。
ギャラリー関係の方ともつながることができて、おかげさまで少し風向きが変わってきそうな予感です。
この工房からの風に関わってくださったスタッフさん、風人さん、そしてもちろんディレクターの稲垣さん、大変お世話になりました。
感謝の気持ちは到底言葉では尽くせません。
本当にありがとうございました。
今後とも末永くお付き合いいただければ幸いです。
どうぞよろしくお願いいたします。
Wood Work Studio タジェール・デ・マエダ
前田 昌輝
祝福されたような青空の二日間の記憶が鮮明ですが、
第20回展、実は募集期間から夏まで、コロナ禍に悩まされ、どのような展開になるかは予測が立ちませんでした。
「工房からの風」では、準備期間の交流も大切に考えて企画しているのですが、全体ミーティングもできずに夏まで季節が進んでいきました。
それでも8月のはじめ、集まれる方だけでも集まりましょう、ということでミーティングの機会を持ちました。
その時の記事はこちらです。
→ click
この日、前田さんも岐阜県から訪ねてきてくださいました。
そして、応募用紙からだけではわからなかった制作、作品のことに少し近づくことができたのでした。
その上で、より適した出展場所のご相談もできたのですね。
時間も交通費もかけて、数時間のミーティングのために来られるのは大変なことだったと思います。
けれども惜しみなく行動しよう!という想いに、私たちも応えたいと思っています。
今年の出展作家の方々の交流は、今、始まったところ。
会期が終わったことで終わりにするか、ここから始めとするかも作家次第ですね。
このご縁を、これからの制作、生きていく日々に豊かに結んでいただけたらと思います。
前田昌輝さんの出展前の記事はこちらです。
→ click
director's voice
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豊田陽子さんから
今日は水曜日。
晴れやかな「工房からの風」の大波のような時間が過ぎて、3日目になっています。
終わった後の仕事、そして、心身整え・・・。
あっという間に時が過ぎます。
作家の方々から続々無事帰宅のご連絡をいただいています。
ありがたくうれしく拝読しております。
今は他に優先しなければならないワークをひとつひとつさせていただき、お返事は失礼しております。
恒例になりました「凪ぐ浜の宝もの」を公開していきますね。
大波が去った後の浜辺に残った宝物のような想い。
いただいたメールを幾つか、作家の許可をいただき、掲載させていただきます。
まずは、長野県から染めのお仕事で出展くださった豊田陽子さん。
ニッケ鎮守の杜に入ってすぐのところで、布をそよがせていましたね。
この度は工房からの風で大変お世話になりました。
最後、ご挨拶ができぬままの退出で失礼いたしました。
無事長野に到着し、元気に今日の朝を迎えました。
家に帰り1日身体を充分休めて、改めてこの数日間のこと、出展前に集まったこと、寄稿文、制作の日々をゆらゆらと思い返しております。
前回の初めての出展時も、稲垣さんはじめ風人さんたちやスタッフの方たちの親身なサポートがあたたかく、ありがたいなあとは感じていましたが、
今回はもっともっと心の奥深くまでいろいろ感じることがあって、思い返すだけでじわーっと暖かく目頭がウルウルとしてしまうほど感動しています。
今まで多くの人たちが今までこの工房からの風に関わり、作家も、それを支える人たちも、思いを繋いで、広げて、長い年月を経てずっと「一番真ん中」を大切に守り続けてきたんだな・・・と。
そしてその思いは、それを取り巻く沢山の人々に伝わっていくものなんだとも思いました。
今回の出展にあたって、後悔のないように思い切ってやり切りたい!そして楽しみたいとも思っていましたが、
どんな状況でもやはり、作品に対しても、展示や接客に対してももっとこうすればよかったや、
こうしたらもっと良くなるかな、などなど反省することが沢山でてくるものなんだな・・
でもそれが次につながるエネルギーの一部になるんだなとも改めて感じています。
見覚えのあるスカーフを巻いている方がいると思ったら5年前に出展した時に購入してくれたお客様で、
しかもそういった方が何人かいらして、気に入って使っているとおっしゃっていただけたことが本当に嬉しかったです。
今回、購入してくれたお客様にももちろんありがたく嬉しい気持ちもありますが、
ずっと気に入って使っているとおっしゃっていただけるとさらに安堵と嬉しさがこみ上げてきました。
(5年前の自分もちゃんと頑張っていたんだ(笑))
工房からの風の20回展に思い切って応募し、そして再び参加させていただけたて、本当に良かったと改めて感じております。
初めての出展から5年経ち、あの時の思いや今の自分、今までにこの仕事をもう辞めてしまいたいと思ったことも、
でも創り続けたいという強い思いの火が消えなかったこと、
これからもいろいろな困難や壁にぶつかってもこの「真ん中」をちゃんと見失わないでいこうと思いました。
それはモノづくりに関わらず、どんなことにも生きていく上で大切なことなんだとも改めて感じています。
ゆっくり砂に水がしみ込む様に、まだこれからも今回の経験を通していろいろと色々な思いが沸き出てくるのではと思っています。
稲垣さんはじめスタッフの方々、風人さんたち、そして作家の仲間たち、お客様たち、皆さまにありがとうございました。
書きながらもどんどん思いがいろいろ出てきて、あれもこれもと文章が継ぎ足し継ぎ足しでもっと長くなっていってしまいそうなので、この辺で締めたいと思います。
改めてこの度は本当にありがとうございました!
豊田陽子
初出展の時には感じられなかった豊かなものを心に抱きしめて帰られた豊田さん。
それは、この5年のご自身の葛藤や思索、そして、実践と他者との交流が育んだものなのだと思います。
益々伸びやかに、まとう人の心を爽やかにする布づくりを。
豊田陽子さんの出展前の記事はこちらになります。
→ click