director's voice

uiny by nakamurayuiさん(アクセサリー・服)

今日は、急に秋が深まったような陽気ですね。
ニッケ鎮守の杜でも、曼珠沙華の花が咲きました。
お彼岸の頃、理(ことわり)のようにひらく花。
季節って、そして、自然ってほんとうに不思議ですね。

そんな不思議がいっぱい詰まったこの空間に、
あと20日後には、50の果実!が揃います。

さあ、今回はご紹介するのはuiny by nakamurayuiさん。
アクセサリーと服を制作される女性です。

Q
uiny by nakamurayuiさんは、「工房からの風」にどのような作品を出品されますか?

A
野菜やスパイスなどの自然のものをモチーフにしたものや、
月の満ち欠けなどの自然現象をモチーフにしたもの、
ドローイングからおこしたデザインを落とし込んだシルバーのアクセサリーと、
麻や綿などの天然素材のノーパターンのお洋服をご紹介します。

一部お洋服には今回はじめてオリジナルで作った真鍮のボタンを使用する予定です。
ボタンもパーツとして販売する予定です。

作者が心にくすっと響いたモチーフを、小さな世界にぎゅうっと凝縮したようなアクセサリー。
親しみやすいモチーフでありながら、見たことのないかたちは、
uiny(ウイニー)さんならではのもの。

風の予感展のとき、金色のアクセサリーを、
真鍮ではなく少し割高となってしまう金であえて制作することの意味を、
丁寧に教えてくださったのが印象に残りました。
売りやすさよりも、大事にしているポリシーの確かさを感じたのでした。

Q
uiny by nakamurayuiさんにとって、「工房からの風」は、どんな風ですか?

A
私にとって工房からの風は沢山の小さな風の集まった大きな風、
影響しあう化学反応の様な風です。

私はものづくりをする時、とても抽象的な表現ですが、
自分の中にある何か“きらきら”したもの、
“小さな光”のようなものを見つめかたちにしています。

それは誰かにとっては“心”であったり“希望”であったりするかもしれません。
そういう“こめられた”作品が、それを作る作家が、携わる方々が、
それに呼応して来て下さる方々が小さな風を起こし、
集まって大きくなった風が“工房からの風”なのかなと思います。

1人1人は、ひとつひとつは小さなものなのだけれども、
“ていねいにつくられたものへの想い”という、同じベクトルを見ている人々の
影響し合った化学反応のような風なのかなと思います。

ですので、自分の力を、心を全開にした作品たちを来てくださる方々に手にとっていただき、
“心地良い風”をおこしたいと思います。

会場で沢山の方々にお会い出来るのが楽しみです。


「工房からの風」の一つの姿を、言い表してくださっているような文章ですね。
ものすごくびっくりしたり、大きな声のものはないかもしれないけれど、
来場くださる方、関わる人々の多くが、求めていること、大切にしていることがとても近い。
そんな場で、静かな化学反応が起こり、それが嬉しく、楽しくなる。
今年は、どんな化学変化が起こるのでしょうか。

Q
uiny by nakamurayuiさんは、小学生のとき、将来何になりたかったのでしょうか?

A
絵を描くことが大好きなので、イラストレーターでした。
立体がとても苦手で絶対立体の仕事はしないだろうなと思っていました。

イラストレーターは、なるほど~!という感じですけれど、
立体が苦手だったなんて。
きっとどこかのタイミングで、uinyさんならではの立体のとらえかた、コツ、を掴まれたのですね。

uiny by nakamurayuiさんのホームページはこちら → 

出展場所は、ニッケ鎮守の杜、稲荷社の手前。
大きな庭石のある隅っこの空間を楽しげに、
アクセサリーと服が作家とともに待っています。