director's voice

実生の仕事

galleryらふとで始まった展覧会。
桜のはなびらが地面に零れ、吹き溜まり、
風にくるくると舞って、時折ギャラリーに入り込むような中、
3人の作品がとけあうように、存在しています。

作品は「galleryらふと」のブログでご紹介していますが、
こちら「工房からの風」ブログでは、 そのお話を。

今年度の出展者はすでに決定し、全体ミーティングを3月に終えて、
現在は個人ミーティングを始めています。
このミーティングは「必須」ではなくて、必要だと思った作家が、
企画者と 話す時間です。
この時間が、本展に向けて、個々の仕事の輪郭をはっきりとさせるものにしてもらえたら、
そんな風に思って行っています。

そのことをあまりよくわかっていらっしゃらなくて、
面接試験(苦笑)みたいに緊張したり、
経営コンサルタントやカウンセラーと勘違いされているような場面もあって、
困惑!することも正直ある、、のですが、
ああ、こういうことなんだなぁ~と、うれしくなることもあります。

昨日来られた作家の方が、さっそくこのようなブログを掲載されていました。
こちらです → 

「そう。私はやっぱりね、実生の仕事がしたいんだなぁ」

生きていく時間をふかぶかと拓いていく人との出会いは、
私にとっても仕事冥利に尽きるものです。
「工房からの風」は、50の個展の集積、と言われていますが、
50の真剣の集積、でもあるのですね。
真剣、なんて言葉にしてしまうと、まじめすぎて、おっかない(笑)感じですけれど、
この場に集う真剣はなんと楽しいことでしょう。
真剣なひとの喜びがひとつの時空に集まって、
その魅力に引き寄せられた人たちとの出会いを重ねていく。

個人ミーティングは、一方通行なものではなくて、
会をいきいきと動かしていく栄養分のようなものなんだ!
そんなことを思ったのでした。

今日は展示中の3人の作家が在廊くださいます。
そして、個人ミーティングも。
秋の実りに向かって、実生の芽吹きと丁寧に出会っていきたいと思います。