director's voice

KAWAHARA YUKIKOさん 布フェルト スイス

トップバッターは、一番遠い「工房から」出展くださる方を。

KAWAHARA YUKIKOさん。
スイスからこの展覧会のためにやってきてくださいます。

Q
KAWAHARA さんは、「工房からの風」にどのような作品を出品くださいますか?


ミトンの手袋、帽子、ストールやマフラーなど、軽くて暖かく寒い日を楽しくしてくれる
身につけるものを出品させていただきます。

羊毛と布に石鹸水をこすったり振動を与えてフェルトを作る、
シート羊毛という方法で制作していますが、
素材の良さ、フェルトで作る意味とその特徴を生かした形と
メリノ羊毛とのシルクやコットンの繊維が絡まり合ってできる色や表面の風合が特徴です。

スイスはもうすっかり秋も深まっているようですが、
「工房からの風」のころの日本、千葉の市川は、
ちょうど秋が深まる前の一瞬の穏やかな輝きの季節ですね。
フェルトがだんだん恋しくなっていく季節!

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Q
出展が決まってから、ご自身やお仕事などに変化はありましたでしょうか?

A
フエルトを初めて14年が経ちましたが、日本でのグループ展の参加は初めてです。

出展が決まった当初は「いろいろなものを皆さんに見ていただきたい」と
妙な気合いが入り、迷いや不安もありましたが、
制作を重ねながら『わたしがフエルトをする意味』を改めて考え、
『根幹』を見つめ直す良い機会になりました。

制作中はニッケの会場の緑の中の杜をイメージし、
そこに吹く風を想像し、そこ生まれる出会いを妄想!?していたので
いつもの作品とは違う見えない空気(の様なもの)が
羊毛の間に作品の中に感じることが出来るかもしれません。

KAWAHARAさんは、年に一度ほど帰国をされるようですが、
今年は応募時の冬に、ちょうど恵比寿での展覧会のために戻っていらっしゃいました。

未知の方からの応募用紙の中にあったその展覧会のご案内を見て、
ちょうどタイミングよく恵比寿へ伺えて、作品を実際に拝見し、
KAWAHARAさんにお目にかかることもできました。

日本での発表を増やしていこうと思うタイミングで、
ぜひ「工房からの風」に出展したい、と思われたそうですが、
いよいよもうすぐ、それが叶いますね。

+++

Q
好きな言葉、座右の銘、何気なく工房の壁に貼りとめているフレーズなど、
大切にしている言葉を教えてください。

A
<<“It’s impossible.” said pride. “It’s risky.” said experience. “It’s pointless.” said reason. “Give it a try.” whispered the heart. -unknown- >>

(このコトバを初めて読んだのが英語でした。
和訳にしてもしっくりこないので敢えて英語で書きました)

「不可能だ。」と”<誇り>が言った。
「危険なのです。」と<体験>が語った。
「無意味だ。」と<理由>は述べた。
「試してみる!」と<心>がささやいた。

作者不明の言葉ですが、年を重ねる毎に仕事だけではなく多方面で自然と臆病になって、
守りの体勢になってしまうような気がしています。
わたしにとって初心に戻る為のおまじないの言葉にです。

でも今アトリエに貼ってあるのは…..

i really need a day between saturday and sunday

密かに、でも心から願っています(笑)

うーん、なんとも素敵なおちまでつけていただき、ありがとうございます!
KAWAHARAさんの出展場所は、おりひめ神社の脇。
スイスから、純和風な雰囲気の中での展示ですね。

ドイツ語中心ですが、ホームページはこちらになります。
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また、日本語はこちらです →