director's voice

山田睦美さん 陶芸 石川

突然ですが、珠洲焼(すずやき)って、ご存じですか?

石川県の北東部に珠洲市というところがあります。
ここに、須恵器の流れをくむ無釉の焼き締めので、
黒っぽい灰色の乾いた質感が印象的な陶器がありました。

戦国時代の初めごろになぜか途絶えてしまったものを、
1970年代になって地元で復活された珠洲焼。
それを、今につなげて制作する若き作り手が、山田睦美さんです。

:::

Q
山田さんは、「工房からの風」に、どのような作品を出品くださいますか?

A
食器や花器など日常の生活に使えるものを。

珠洲焼独特のグレイの色調に象嵌で白い文様を描くのが
山田さんのひとつの特徴ですね。
乾いたタッチが、とてもモダンなのです。

:::

Q
出展が決まってから、山田さんご自身やお仕事などに変化はありましたでしょうか?

A
自分がしたいことの整理を。

山田さん、とってもハンサムウーマン。
からっと明るい、てきぱきしていて、
でも、きっとあったかいものをいっぱいもっている方なのだろうなぁ。
とお会いするたびに感じていました。
作品に、それが見事に表れていますし、この明快!な回答にも、なるほど~
という感じなのです。

そして、山田さんが応募くださったのは、ある工芸がとてもお好きなお客様が
「工房からの風」を勧めてくださったのだと、後になって知りました。
ご遠方から、何回か「工房からの風」にいらしてくださったことのある
目と心のあるお客様がつないでくれたこのご縁。
とてもありがたく思うのでした。

:::

Q
山田さんが好きな言葉、座右の銘、何気なく工房の壁に貼りとめているフレーズなど、
大切にしている言葉を教えてください。


日日是好日

山田さんのご実家は鎌倉時代に開山された700年以上続く名刹と伺いました。
その山田さんの大切にしている「日々是好日」は、
なんだか深くて、ありがたいような、しみじみとした想いを感じます。

山田さんが珠洲焼の作品を展示するのは、
ニッケ鎮守の杜、「galleryらふと」の脇のテント。
椎の木がこんもりと茂る中、どんな出会いが結ばれるでしょうか。

近くには、habetrot さんや、simple soeurさんのテントがあります。