10月15日、16日の「工房からの風」も、いよいよあと45日。
8月末、恒例の全体ミーティングの最終回をニッケコルトンプラザで開きました。
台風予想のため、急きょ一日延期しての開催となりましたが、
50組中40組の今年度出展作家に、
風人さんたち出展経験作家14名が加わっての大ミーティングとなりました。
(ちなみに、前日には4名の方が集まってくださいました。
皆さん、全国津々浦々から、万障繰り合わせての集合!
やる気満々なのでした!!)
今までこの日には、出展場所の確認や、当日の流れの説明などを行い、
各自の進捗状況などを語り合っていたのですが、
今年は新たな展開を加えてみました。
それは本ミーティングの前のプレミーティング。
風人さんたちと稲垣による対談トークの時間を設けたのでした。
出展作家にとって、「工房からの風」らしさのひとつは、
展覧会当日までの準備の時間、とも言われています。
ものづくりについてのあれこれ、テツガクの時間。
「考える工芸」の時間を共有してみたのでした。
この日、風人さんから稲垣あてに質問をしてもらいました。
Q
稲垣さんが「工房からの風」に作家に関して、感動した具体的な話を幾つか聞かせてください。
by 箒の吉田慎司さん
Q
藝術、意匠、工芸、を、アート、デザイン、クラフトと考えているのでしょうか?
by 木工、アトリエ倭の香田佳子さん
Q
工房からの風のサブタイトルを、なぜcraft in actionと名付けたのですか?
by 陶芸の大野七実さん
Q
日本の市川で行われる「工房からの風」の意義は?
by アフリカから帰ってきたばかりの金工Anima uni、長野麻紀子さん
Q
仕事を進める中で、今やりたいことと望まれることのズレをどのようにバランスを取っていけばよいのでしょうか?
by 木工の菅原博之さん
Q
作り手、つなぎ手、使い手のこれからって、どんな風になっていったらよいのでしょう。
それぞれが幸せな仕事を継続して、よい循環を作っていくために必要なことって、どんなことでしょう?
by 陶芸の松塚裕子さん
ちょっと、端折った書き方なので、ニュアンスが違ってもいますが、
会話の中でこんな感じの問いかけをいただいたのでした。
2時間ほどをみんなで対話したこの内容は、後日「風の音」にまとめようと思っているのですが、
やり取りの中で出てきた印象的なフレーズをいくつか、メモのように残してみますね。
:::
舵を自らが取ること。
そこには寄る辺なさもあるけれど、
だからこその喜びもある。
言ったり、書いたりすることが苦手でもよいと思う。
でも、ときには感情に正確な言葉を探して、正確に言ったり、書いたりしてみることも大切。
一本一本の糸がつながって、縄になり、綱になる。
作家のどこに惹かれるのか?
それは思いの深さ。
けちにならない。
いじけない、すねない。
生きている人の仕事は、点でとらえていない。
営みの中で、そのひとがどんな花を咲かせていくのか、実りを成すのかを観ようと思う。
アクションは営み。
生身であること。
自分が縁を得た庭を丹精すること。
ここではないどこか、ではなく、ここを愛すること。
自分の尺度をリスペクトすること。
・・・
ああ、うまく書ききれなくって、もどかしいです。
でも、こんな感じのことを、具体的な話を通して語らいました。
これらが即効的に何かになるわけではないでしょうけれど、
じんわり作る人生の養分になっていったら、お互いに幸せだと思っています。
こーんな、わはは、もあり
こーんな真剣もあり。
スタッフ宇佐美もこんなに立派になりました(感涙
さあ、いよいよあと45日。
豊かな風がそよぎますよー。