director's voice

勢司恵美さん(風人)

竹細工の勢司恵美さんにお尋ねいたします。

Q1
勢司さんは、今年の「工房からの風」では、何を担当くださいますか?

A1
出展者さんのサポートをしつつ、、、
実演、ワークショップをします。

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勢司恵美さんの竹細工の制作公開、ここ数年の恒例になりました。
毎年やっていただいていても、初めて!ご覧になる方も毎年いらしゃいます。
竹細工を身近に見る機会は貴重ですし、このような場を通して
竹細工に親しんでいただけることをうれしく思っています。
そして恵美さんのお話しが、とっても楽しく、面白くって、
皆さん引き込まれてしまうんです。

ワークショップについては、詳細を詰めているところ。
まもなく、決定してこちらにもお書きしますね。

Q2
勢司さんは、何年に出展しましたか。
その時の印象に残る体験(感想)をひとつ教えてください。

A2
2013年。
5年前とは、、、早い。

初めての出展。
次から次へといらっしゃってくださるお客様とのお話が止まらず、
目まぐるしく、周りは全く見えていませんでした。

2日目の朝、まだお客様が来る前、
でも私はまだドキドキで自分のテント内をウロウロしていたところ、
周りを、稲垣さんが水を撒いていてくれました。
水がすっごくキラキラしているように思え、
浮き足立った心を抑えてくれているようにも思えました。
あの時のほんの数秒、音は無く、砂と水と光と籠との光景がなぜか印象に残っています。

緊張と興奮の出展時、このような一瞬が心に残っていくのですね。
ちなみに、私は水撒きしながら、自分の心を冷ましていたのかもしれません。

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Q3
勢司さん、木を素材として作られたもので、
心に残るもの、または、大切にしているものを教えてください。

A3
作業場と部屋をぐるりと見渡しても思い入れのある木のものはありませんでした。
この家にはたいしたものが無い(汗)
でも、好きなものしかない。
木のもの、木のもの、うーん、、、
りんごの木箱。かな。

高校生の時、家にあった木箱を、
拾ったピンクのスプレーで塗って棚として使っていました。
それから東京で一人暮らしをする時にも持っていきました。

幾度かの引越しを経てそれは無くなってしまいましたが、
また新しい木箱たちが作業場と部屋の棚になってくれています。

家にあったもの、貰ったもの、買ったもの。
全部で40個ぐらい。
もう色は塗らないか塗っても柿渋。
何が好きって、何が好きなんだろう。
ただりんごを運ぶために作られたっていうざっくりさ。
でもサイズとか持つところとかちゃんとしてるし
重ねられるし、呼吸もできそうだし、道具としては満点なところ。
他にも使えるよっていうなんでも感。
お値段。
これ、1日に何個作るんだろう。
どうやって早く作っているんだろう。
尊敬。
箱の外側に「む」とか識別するためになぐり書きしてある所も、ぐっときます。

手のかかった思い入れのあるうっとりするようなものももちろん大好きですが
(作家さんの洗練されたものとか!
あとは彫り物とか!大きなものは建物まで!
たまりませんよね!)
これはこれで、身近で、大好きな木のものです。

勢司さんの好きな世界がとっても伝わるお話しですね。

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