「工房からの風」には、二回目の出展となる
glass accessory tubuさんからのメッセージをご紹介します。
Q1
glass accessory tubuさんは、
「工房からの風」にどのような作品を出品くださいますか?
A1
ガラスに、真鍮、銅などの金属を合わせてアクセサリーを作っています。
今回は小さめのブローチを色々と作りましたので楽しんで見ていただきたいです。
tubuさんの特徴は、なんといっても素材のガラスパーツから手作りであること。
もともと宙吹き硝子の荒川尚也さんのガラス工房で修業をしていらしたので、
ガラス作家を目指していたtubuさん。
独立後に、吹き硝子からバーナーでのガラスパーツ作りに制作形態を変えて、
それをアクセサリーに構成する現在の制作を独自に開拓されました。
Q2
工房でよく聴く音楽、
または、ものづくりを進める中で大切にしている本、
あるいは、心に中で大切にしている映画、いずれかを教えてくださいますか?
A2
谷崎潤一郎「陰翳礼讃」の一部、
漆の器のくだりが高校の教科書に載っていて、
「吸い物椀を手に持った時の、掌に受ける汁の重みの感覚と、、」
の一文を読み、どんなだろうとわくわくした気持ちになったのをきっかけに、
暮らしで使うものに興味を持ちはじめ、つくってみたいと思うようになりました。
ものをつくる時、私はガラスや金属といった人工の素材を選ぶのですが、
そのなかでも
「美は物体にあるのではなく、物体と物体との作り出す陰翳のあや、、」
と書かれてあったような、素材の翳りや古美を大切につくりたいと思っています。
この画像の作品群は前回にはなかったシリーズ。
愛らしく具象的なモチーフが多かったglass accessory tubuさんのアクセサリーに、
新たな表現が加わりました。
このシリーズには、「陰翳礼讃」の美が宿っているように感じませんか。
他の定番の作品群も前回以上に構成がブラッシュアップされていて、
美しさが高まっているように感じています。
Q3
草や木で作られたもの(工芸品に限らず)で、
大切にしているものや、思い出に残るものをひとつ教えてください。
A3
曽祖父の作った木のトレーです。
今回の写真、花のブローチをこのトレーに並べてみました。
木の仕事を生業にしていたわけではないので数は少ないですが、
林業の盛んな町でしたので、良い木の素材が身近にあって、
お盆やお皿などを好きで作っていました。
私の手元に来たものは、
炒った米糠をシュロの葉で磨きこんだものらしく
(実際の作業を見た事がなく、聞いた話ですが)
50年以上の年月も手伝って、艶のある深い色になってきました。
これからも大切に使い、どんな風になっていくのか楽しみです。
こちらも、なんてすてきなお話しでしょう。
そういえば、木工作家の方に米糠で木の器を磨く話を伺ったことがありましたが、
シュロの葉で磨くのですね!
今度お伝えしてみようと思います。
それにしても、皆さんの木や草のお宝を集めた展示もしてみたいですね!
glass accessory tubuさんの出展場所は、
コルトン広場スペイン階段前。
ホームページはこちらになります。
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