director's voice

RIRI TEXTILE 和泉綾子さん 染織

今年の作家紹介は、風人テントから10組、作り手テントから5名の作家からのメッセージをご紹介していきます。
まずは、本日開設した「工房からの風YouTubeチャンネル」にも映像を公開した和泉綾子さんからのメッセージです。

Q1
RIRI TEXTILE 和泉綾子さんは、「工房からのそよ風」では、どのようなことをしてくださいますか?
どのような作品を展示販売されますか?

A1
草木染めのデモンストレーションをおこないます。

普段は一種類の植物を煮出して染めているのですが、
「工房からのそよ風」では、会場である「ニッケ鎮守の杜・手仕事の庭」で育まれた数種類の植物を一緒に煮出し、お庭の恵みを色として糸や布にうつしとる様子をご覧いただけたらいいなと思っています。

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また、数は少ないのですが、草木で染めたリネンガーゼのストールや、手織りのストールなども販売させていただく予定です。

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Q2
「工房からのそよ風」は、風人さんと一緒に創ってきましたが、ご来場くださる方に、どのようなところを見て、感じていただきたいですか?

A1
作るひと、使うひと、紹介する人、育むひと、が、豊かな恵みに彩られた手仕事の庭に集まる「工房からの風」は、ものづくりを巡る営みがこの手の先にある、この手で育むことができると信じさせてくれる場所だと思います。

今年、その風が形を変えて「そよ風」になっても、根幹にあるものは変わらず醸されると信じています。

個人的にこの半年間、変化する世界の中において、この手で何かを作り出すことは、なんてたしかな行為なんだろうと感じる日々でした。

「工房からのそよ風」では、よろこびとともにあるたしかな営みの数々をご覧いただけたらいいなと思っています。

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Q3
風人さんの「工房」で、特に大切な、あるいは愛着のある「道具」を教えてください。

A3
寸胴鍋。

糸や布の下処理や草木を煮出したり染めたりする作業でたくさん使う、なくてはならない道具です。

小さい鍋で草木を煮出して、大きな鍋に一番煎じ、二番煎じ、時には三番煎じくらいまでの染液を漉して染めることが多いです。

はじめて買った寸胴鍋は、工房のなかで一番付き合いが長い道具だと思います。

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2018年の9月、デンマークのニット作家マリアンネ・イサガーさんの運営する施設へ滞在するツアーで、和泉綾子さんとご一緒いたしました。

そのツアーの中で行ったイサガーさんのお庭で摘んだ草花で毛糸を染めるワークショップ。
ブーケを束ねるように花を摘み、それをおおらかに煮出していく。

そのツアーには、染織作家が数名参加されていましたが、皆さん、目をパチクリと!
だって、分量も測らないし、そもそもさまざま過ぎる!草花をこんなに一緒に煮だしていいんだろうかと。
けれどイサガーさんは堂々と攪拌棒を回して煮込み、これまた堂々とウールの束を鍋に投入したのでした。
かくして、見事な緑色の毛糸が染まったのでした。

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この日の和泉さんのとっておきの笑顔もここに!

草木染めの部外者の私でさえ、なんだか目から鱗で、ああ、これでいいんだ。
これがいいんだ!と思わせてくれる体験でした。
その場にいた染織作家の方々も、それぞれのお仕事の中でそれを行うかは別のこととして、ものづくりの心に、爽やかな一筋に風が渡ったような表情でした。

あれから2年。
ニッケ鎮守の杜でも「ブーケ染め」したいねー。と和泉さんと話していたことが実現できました。
映像も、新設したYouTubeチャンネルに公開しましたよ!
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「工房からのそよ風」では、「ブーケ染め」の実演と、映像を撮った日に染めたリネンのストールも販売してくださるとのこと。
一期一会のこのお庭での「ブーケ染め」、ぜひご覧になってみてくださいね。

和泉綾子さんの出展場所は、galleryらふとと花壇の間。
RIRI  TEXTILEのホームページはこちらになります。
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