森林文化アカデミーへ
最後尾、追記しました。
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先日、一日非常勤講師として、岐阜に行ってきました。
岐阜県立森林文化アカデミー。
「ものづくりと仕組みづくりゼミ」の中で、
1時間半の授業を二コマ受け持たせていただきました。
こちらのゼミの方々は、昨年の「工房からの風」に
授業の一環として来場くださったのでした。
森林文化アカデミーでは、森と木のエンジニア科という大学相当の学びの場と、
森と木のクリエーター科という大学卒業相当以降の学びの場が設けられています。
そのクリエーター科の中の「ものづくり講座」を専攻されている方々に、
卒業生の方々も加わった教室で、今回お話しをさせていただきました。
家具や玩具など作る「木工」から、
継承者が途絶えそうな鵜飼用の竹かごや、和傘のろくろ部の作り手、
郡上踊りの下駄つくりなど、具体的にものづくりを進める方々、
木工を通した「木育」や、地域や人を巻き込んだ仕組みつくりを
研究、実践されている方々。
それぞれ真剣に目指すほどに迷いや悩みはあると思うのですが、
目指すものがあることの眩しさ、尊さをあらためて感じてきました。
ジャンルは違っていても、「工房からの風」の出展作家の方々も
きっとそうですね。
そうそう、私からは、12回の「工房からの風」の流れや、
それ以前からの約30年にわたる、私の関わってきたもの作りの世界の中で感じてきたこと、
そして、今現在の状況、これからの課題について、
質疑応答を交えてお話しさせていただきました。
それにしても、百聞は一見に如かず。
実際に「工房からの風」を見学くださったこと。
そして、私も森林文化アカデミーに伺ったことで、
交わした言葉が、ぐんと深みや重みをまして、
これからの実りにつながっていくような気がします。
「工房からの風」が、さまざまな角度から、人のよき営みと関わっていけたら、
そんなことをあらためて思った岐阜行でした。
(画像は森林文化アカデミーさんより)
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追記
岐阜県立森林文化アカデミー × 森林たくみ塾
合同説明会 in 名古屋・東京が開かれます。
東京は
2月1日(日) 13:00〜16:00
オスモ東京ショールーム
160-0023 新宿区西新宿1-20-2 ホウライビル11F
とのことです。
木工を学ぼうとされる方は、説明会に出向かれてはいかがでしょうか。
また、当日のレポートをブログでご紹介くださいました。
→ ☆
応募要項公開しました。
2015年の工房からの風の応募要項と、応募用紙を公開しました。
こちらです → ☆
応募期間は2月20日(金)~3月5日(木)です。
「工房からの風」は、今年で第13回。
一回目の開催時から比べると、「クラフトフェア」と呼ばれるものがたくさん増えました。
「工房からの風」を立ち上げた一番の理由は、
新鮮な作り手が世に出ていく機会を作りたかったからです。
その思いを新たにし、そして回を重ね、継続する中から、
世に出た作り手が、よりよい仕事を続けていく糧になるような会にしたい。
そう思っています。
2015年、今日現在の魅力ある作り手同士が出会う場作り。
また、昨年に続き本年8月に行う日本橋三越本店での
「工房からの風」プレミアム的な機会を通して、
「楽しいイベント」という一過性の点のようなものだけではない
線や面になっていくような磁場を作っていきたいと希って運営を進めています。
さまざまなクラフトフェアのそれぞれの個性をよく検討されて、
そのうえで「工房からの風」が適している、ぜひこの場に立ちたい、
そう思ってくださる作家との出会いを心待ちにしています。
2月20日からの応募に向けて、ご準備お進めいただけたらと思います。
また、適した方をご存知でしたら、ぜひおすすめくださいませ。
こちらはgalleryらふとのブログにも掲載した画像ですが、コゲラ!
(クリックすると、真ん中あたりに見つけられます!)
「工房からの風」の会場の中に営巣してくれているようです。
さまざまな魅力ある鳥が集まってくるように、
魅力ある作り手の方々のご応募を心待ちにしています。
始動2015
あけましておめでとうございます。
新しい年、始まりましたね。
本年もどうぞよろしくお願いいたします。
ひつじ年の年賀状。
恒例となった、干支と庭と手仕事とギャラリーのモチーフで
大野八生さんに描いていただいています。
今年の羊さんの絵も、とっても素敵!
くすっと気持ちがあったまるような絵を仕上げてくださいました。
10月の「工房からの風」のイラストも今から楽しみですね。
恒例といいますか、毎年粛々と執り行われる1月2日の「歳旦祭」。
今年もgalleryらふと代表として、玉串奉奠をさせていただきました。
冴えた空気の中、木漏れ日を浴びて、
この空間を行き交うひとびと、ことごとに幸ありますように。
と心を澄ませて祈りました。
8日からは、今年度の応募要項の公開も始まります。
応募期間は、2月20日(金)~3月5日(木)です。
所謂クラフトフェアのひとつとして巡る出展ではなく、
新たな扉を開いたり、新たな縁を結んだり、
今の仕事を再確認したり、次の扉をたたいたり、、、と
「工房からの風」ならではの恵みを豊かに思い描いて
ご応募を検討いただければありがたく思います。
私たち企画運営スタッフも始動しました!
今年の「工房からの風」どんな魅力ある方々とご一緒できることでしょう!
すべては、ご応募から始まりますね。
2015年の風、一緒にそよがせましょう。
掲載のご案内・ヌーコンフィー
nuComfie(ヌーコンフィー) Vol.25に、
今年の工房からの風で出会った
たくさんの笑顔が掲載されています。
7頁にわたり、たくさんの素敵なファッションの方々。
あの日の空気が蘇ってきますねー。
見開き2頁には、作家の方々も。
長野大介さん(陶芸)、古木裕子さん(布バッグ)、
加治佐郁代子さん(木工)など!
ご来場くださったお客様で、掲載許可をくださいました方々も、
ぜひ、ご覧になってみてくださいね。
そして、来年も、心地よい素敵な装いで、「工房からの風」に、
ぜひお出かけください!
ちょと先ですけれど(笑)お待ちしています!!
次回開催についてのご案内
来年の開催について、お尋ねをいただいています。
ありがとうございます!
このようなスケジュールで進めていきます。
開催日 2015年10月17日(土)18日(日)
募集要項公開 2015年 1月 8日(木)
応募期間 2015年 2月20日(金)~3月5日(木)
皆様から寄せられたさまざまな今年度のご感想もありがとうございました。
(アンケートのご記入もありがとうございました。
プレゼント当選者の方々には本日通知を投函いたしました)
それらの貴重なご意見ご感想や、出展者他さまざまな方々からのご意見、ご感想、
そして、主催者、企画者のミーティングを経て、来年のイメージを膨らませています。
〇今年度は、ワークショップなども含めて50名以上の出展者でしたが、
販売ブースは45でした。
これを昨年に戻して、50にしたいと思います。
お庭のゾーニングも変更して、豊かなテント構成をしていきます。
〇出展経験作家(2回目以上)の参加を今まで以上に歓迎します。
秋の展覧会シーズンの予定を立てられるためにも、
該当の作家(出展経験があり、2013年2014年には出展していない方)に関しては、
現在から出展希望についてご相談を承ります。
〇野外クラフト展という在り方を「工房からの風」の基点にしたいと思います。
所謂クラフトフェアにハシゴ出展する作り手ではなく、
じっくりと今展に向けて取り組んでくださる作家の応募を希望します。
〇従来の工房からの風に出展がなかったジャンル、イメージの作品も歓迎します。
ほかは、従来の募集要項に変わりなく進めています。
熟してきたことを大切に育むこと。
常に新鮮な風を生み出していくこと。
それらが両輪となって、2015年の工房からの風を豊かに展開したいと希います。
佳き出会いを心より願っております。
加藤キナさんより
「工房からの風」が終わって2週間。
なんだかもっと時間が経ったような気がします。
出展作家の方々も、それぞれの日常、お仕事に戻られている頃ですね。
私の方はといえば、いつになく今年は終了後から来年に向けて、
さまざまな方たちとお会いする日々が続き、気持ちが次に向かっています。
来年の要綱なども整えて、遠からずご案内したいと思います。
「風の余韻」。
出展作家からのお便りをご紹介する「凪ぐ浜の宝もの」。
たくさんのお便りを寄せていただいていますが、
どれも公開前提ではなく私信ですので、
掲載確認をいただきながらこちらにお載せしています。
ゆっくり、皆さんに風の余韻を味わっていただければ、、、
そのような想いもありますが、
余韻というだけではなくて、凪ぐ浜の宝ものが、
これからの作り手にとっても何か心の栄養になったなら、、、
そんなことも思いながら、もうしばらく続けたいと思います。
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おりひめ神社の後方で展示されていた加藤キナさん。
ご夫婦でバッグづくりをされています。
少し時間をおいて、丁寧なメールをいただきました。
わたしは、物をつくることともうひとつ、同じくらいに好きな事があります。
それは、文字を書くということ。
わたしにとって言葉は、芸術であり、美しさ。
その人そのものを表すものだから、矯正されたような文字には魅力を感じません。
その人となりが表れた文字を見ると、心が弾む。
だから、自分でも文字を書くときは心を込めます。
一文字ひと文字、呪文のように、おどるように・・・
でもこの何年か、文字は書いていても 言葉を書いてはいなかった。
自分のことばで歌うのを、やめてしまっていたのです。
人の前で、素直なこころの歌をうたうのが、こわくなっていたのです。
きっかけもあり、自分という人間に自信を持てなくなっていたのだと思います。
それから何年か、私も人並みに色々と経験することになり、
口はひとつで、耳はふたつ。
話すよりも、まず人の話を聞こう・・・と感じるようになっていきました。
謙虚さに、うつくしさを見いだしはじめたのかもしれません。
実際、自分の話よりも、人の話を聞いている方が数段楽しく過ごせました。
そんなある日、ある舞踊家の踊りを見にいく機会がありました。
深い静かな湖のようなその人は、還暦がすぎてふと思ったそうです。
「自分はダンスですべてを伝えられると思っていたけれど、はたしてそうなのであろうか。
コトバも時には必要なのではないだろうか・・・」
はっとなりました。
ことばの葉が、ひらりと1枚 わたしの心に落ちてきたようでした。
数ヶ月後、工房からの風に出展が決まった私は、
封印していた自分のことばと向き合うことになったのです。
多くの作家さんが、自分の持つ歌声で、見事な音色を奏でていました。
作家さんだけではありません。
この展覧会にたずさわる人それぞれが、自分のことばで歌っていました。
私も、自分のこころの中、深く深くに湧いていることばの泉を、覗いてみてもいいのかもしれない・・・
そんな風に思えるようになった頃、1通のハガキが届きました。
よく滑るブルーブラックのインクで書かれたその文字は、
羽根のように軽やかに・・・
風とともに歩んできたその人は、羽根のような文字をもつ、風を宿した人でした。
ただ、生きるのではない。
どう生きるのか。
私たち夫婦が作り出せるモノの数は、限られている。
だとしたら、いったい何がつくりたいのか・・・
どんな歌を紡いでいきたいのか・・・
工房からの風で、数をつくるのではなく、自分たちが納得のいくものを作り並べました。
そして、その想いは、多くの方につたわりました。
「欲張らない」
これは、工房からの風が毎年50組の限られた出展者しか参加できないことにもつながっています。
あれだけ密に、作家ひとり一人と向き合っているのだから。
「欲を張らない」
自分の置かれた場所をよく見て、自分のできる範囲で充分な仕事をする。
この先、この学びを忘れないように。
吹いてきた風を クルクルと少しちいさくコンパクトにして、いつでも心から取り出せるように。
風はこれからも密やかに、私と一緒に歩んでくれそうな気がします。
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やっと、こころにあった言葉をすくいあげることができました。
工房からの風は、私の中でほんとうに大きな学びの場となりました。
ありがとうございました。
キナさんたちとは、今年初めてお会いしましたが、
「工房からの風」には、数年前から来場くださっていたとのこと。
満を持して?応募くださったようですね。
言葉とものづくり。
言葉はものづくりになくてはならない、
とは思っていませんが、
と、同時に、言葉がものづくりに必要ない、
とも思っていないのです。
ものを作る人の中に、たしかに生きた言葉を綴る人がいる。
という事実があって、そのことを大切にしたい、
ただ、そう思っています。
キナさんたちが、今展を通して上記のような熟した言葉、文章を綴られたのは、
想いが豊かに実って、自然に言葉となって弾けだしたのですね。
言葉とものづくり、が、どちらかを補うためのものではなくて、
どちらをも豊かに育むものであるように。
加藤キナさんからのお便りは、そんなことを伝えてくれました。
ELLE ONLINE で取材を掲載いただきました。
「工房からの風」二日目、ELLE ONLINEさんが取材くださいました。
「器の新定番を探して」
ライター衣奈彩子さんの連載です。
掲載されましたのは、
当日の空気感も伝わる素敵な作品写真と共に、ぜひご覧ください!
http://www.elle.co.jp/decor/pick/utsu-wa14_1027
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初日に取材いただいた雑誌もあります。
こちらも発行次第、ブログでもご案内させていただきますね。
小塚晋哉さんより
おりひめ神社の鳥居のほとりで、展示をされていた
木工のこ小塚晋哉さん。
京都からお便りをいただきました。
こんばんは。
日に日に寒くなって朝晩は暖房をいれることもあるほどです。
関東もかなり冷え込んでいるようで、大事ないでしょうか。
あっという間の二日間。
京都に戻って、後片付けなどをしながら、
なんだかあの二日間は夢だったんじゃないか、、、そんな気もしたり。。。
なんだか不思議な心地でおりました。
けれど、確かにあの二日間は存在し、多くの貴重な経験を得ることが出来ました。
いや、あの二日間だけでなく、それまでの準備の日々からも。
普段ひとりで工房に篭り、木と向き合って日々を過ごしているため
妻以外の人と話すことがほとんどありません。
また、元々自分のことを言葉にしろ文章にしろ、アウトプットするのが得意ではないので、
工房からの風の応募用紙を埋めるので、まず一仕事でした。
妻のほうが書くことは上手なので、いろいろアドバイスをもらうことも出来たのでしょうが、
なんだかそれじゃあ意味がないだろうと思いました。
ヘタクソながらも自分の気持ちを素直にありのまま綴ったらいいじゃないかと。
それで駄目なら縁がなかったと思うしかないな。
そう思ったら、肩の荷が降りた気がしました。
結局書き上げるのに苦労はしましたが。。。
ミーティングや懇親会などでも自分の気持ちを口にする機会が幾度かあり、
口下手なりになんとかかんとか乗り切って。。。
作品を車に積んで千葉へ向かっているときは、制作の重責から解放され、
気楽なもんでしたが、初日にブースの設えをしていると、
売れなかったらどうしようという緊張が襲ってきたりもしました。
なんだかんだと二日間を乗り切り、落ち着く間もなく慌しく撤収をして
会場を後にしました。
京都への帰路の中思い返していると、
正直今回は自分のことで精一杯だったなと。
自分としては、上出来だったんですが、
企画の方々が思い描いていた予想・理想に近づいていたのか、
自分があの場所での役割を果たしていたのだろうかと。
そのあたりに考えが及んでいなかったなと。反省すべき点だなと。
そう考えると、やはり他のクラフトイベントとは全然違うんだと改めて感じました。
スタッフ、風人、出展者みんなで作り上げているんだと。
もしまた工房からの風に出ることがあるのなら、
そのときはもっと展示会全体のことに
目を配れるように努めようと思います。
作品構成にしてもブース展開にしても。
工房からの風での自分の役割を果たせるように。
工房からの風というイベントのおかげで
なんだか、自分の普段開けない抽斗をスッと開けることができた。
そんな気がします。
工房からの風というモノが持つ力なのでしょうか。
自分でも、そんな抽斗持ってたんだなと再発見しました。
その抽斗は、たぶん強引に開けられていたら不快に感じていたかもしれません。
けれど、工房からの風はむしろ気持ちよく開けるのを促してくれた感じです。
実際に皆さんと過ごした時間は、5日間にも満たない短い時でしたが、
もっともっと長い間一緒にいた印象です。
この出会いは是非是非今後も大事にしていきたい。心からそう思えました。
今後も何か機会があれば、お仕事ご一緒させていただきたいです。
本当にありがとうございました。
お疲れ様でした。
またいつかお会いできることを願っております。
木工 小塚晋哉
小塚さんは準備期間にお訪ねくださったりしましたが、
確かに無口なほうの方で、積極的にご自身から言葉で発信する方ではありませんでした。
(でも、きっといろいろ考えていらっしゃるのだろうなぁ、ということは私なりに感じていました!)
けれども、こうして、大きな波(展覧会当日)を共に体験した後、
このような率直なお便りをいただくことができて、嬉しく、ありがたく思います。
抽斗(ひきだし)のお話しはとくにうれしく読ませていただきました。
クラフトフェアの定番、慣れっこの展開では、ほんとうにつまらないですね。
「工房からの風」へは、何かひとつでも、新鮮な思いで取り組み、
その成果が感じられる場でありたいと思っています。
5日ほど、というのは、全体ミーティング2日と個人ミーティング1日と本展の2日のことですね!
他の方々とも実際にお会いするのはそれくらいかもしれませんが、
多くは濃密な印象をお互いに持つような気がします。
それは、ずっと心の中に「工房からの風」を共に置きながら、
工房であるいは、私たちはこの場で、働いてきたからですね、きっと。
年にたくさんあるクラフトフェアや展覧会の中に、こんな会があってもいいのでは!
そんな風に思っています。
これからも、ひとつひとつを丁寧に、誠実に行うことから生まれる
手の実りを楽しみにしています。
habetrotさんより
自然光に揺られながら心地よさそうに服が展示されていましたね。
habetrotさん。
大阪から来られた、布を染めて、服を仕立てる女性からもお便りをいただきました。
こんにちは。
無事大阪に帰ってきました。
帰ってきてひと眠りして、目がさめたら、
今までのことが全部夢だったような気持ちになったのですが、
バッグの中に入っていたノートに、たくさんの方のお名前が記されていて、
夢じゃなかったんだなとまたこの9か月のことを思いだしていました。
今は感謝の気持ちでいっぱいです。
はじめ、私の技術の低さに稲垣さんをとても驚かせて困らせてしまったと思いますが、
それでも、作品を見せる場を与えてくださりありがとうございました。
直前の紹介で今までの出来事を書いてくださったこと、正直戸惑っていました。
あの出来事は私もごく一部の身近な人にしか詳しく話していなかったので、
いきなりたくさんの人に知られて、その反応が怖かったのです。
でも、見に来られた方たちみなさんが、
たくさんのあたたかいはげましの言葉をかけてくださりました。
6月の展示で在廊したときに一緒だったナカヤマさんが
「作っている人も作品の一部だ」
とおっしゃっていたことを思いだして、
今回の作品は、あの出来事があってのいろいろな想いもこめられてできたものだから、
あの出来事を知ってもらってよかったのかな、と今は思っています。
その紹介文をみてくださったからか、
本当にたくさんの方が見にきてくださって、作品が旅立っていき、嬉しかったです。
お客さんとお話しするのも、とても楽しくて。
両日来てくださった方が何人もいて(買ってくれた服を着て見せに来てくださった方も!)、
とても幸せな2日間でした。
また技術をみがきながら、制作にはげもうと思います。
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ご紹介ブログでも記しましたけれど、
春の時のままではこの手応えは得られなかったでしょうし、
また、その時に凹んでしまったり、投げ出してしまっても、
この実りはなかったことと思います。
habetrotさんは戸惑われたようですけれど、私には自信がありました。
「工房からの風」のお客様は、目は厳しいけれど、
温かで成長を見守ってくださる方が多いということを知っていましたから。
なので、もしお仕事が甘ければ、一瞥されるだけで終わってしまうでしょうけれど、
完成形でなくても、精一杯向かい合ったことが伝われば、
それに応じてくださると。
それは私などが思った以上にhabetrotさんの展示を包んでくださったようですね。
私からも、お客様に感謝申し上げます。
「工房からの風」は、一期一会ですから、
そこに向かって今の全力を向けていただくのですが、
それは終了の完成形ではなく、始まりに向かうひとつの完成形なのでしょうか。
今回、habetrotさんたちのお仕事の進化成長に触れさせていただいて、
企画者も思いをあらたにすることができました。
habetrotさん、心に残る出展者のおひとりでした。
叶谷真一郎さんより
おりひめ神社のまうしろで、使い心地のよさそうな器が
さりげなく風景に溶け込んでいましたね。
叶谷真一郎さん。
神戸から来られた陶芸作家の方からもお便りをいただきました。
こんにちは、叶谷です。
無事帰りました!
疲れと余韻とが重なり、まだぼ~っとしております。
今年初めから、この日の為に考え、
目標にしてきたと言っても過言ではありませんでした。
頭の中に常に”工房からの風”の文字がありましたから・・・。
前日の準備の段階から終わるのが怖かったくらいです。
本当にあの場所は良かったです。
木漏れ日が器と花を照らしてくれて・・・
日々の器を作っている僕にとって、
皆さんがじ~っと器を見て、
食卓に思いを馳せていらっしゃる姿を拝見していると、とても嬉しくなりました。
季節を感じながら、器を選ぶこと、素敵だなとしみじみ感じた時間でした。
個人的には、今までと違った器も展示してみようと試みました。
改善点等、考える余地も生まれ、今後の指針となりました。
今回の展示で、結果が伴った人
(どういうことを結果が出たというのかは人それぞれだとは思いますが)、
思ったような展示にはならなかった人。
思いはさまざまだっただろうなと思いました。
売れたか売れなかったかとか、次の仕事が来たとか。
そういうことではなくて、こぼれ種が自分の中で芽生え、
それがどこへ向かうかだと思っています。
この2日間だけではないと思うのです。
そこからいつかどこかで何かに繋がっていく。
だから、この出展者の誰もが、これからの活動の糧になるはずだと。
若い人が多いこの工房からの風の中で、
おそらく年長者の方ではないかと思われる僕の経験を踏まえた実感でした。
同じ作り手の仲間と出会えたこと、有意義な1年間でした。
自分だけでなく、この仲間達の種が風に乗って、どこかでまた会えるように・・・
そう思ってやみません。
このような場を作って下さった、スタッフの皆様、
そして何より「工房からの風」にお越し下さるお客様に、感謝の一言です。
ありがとうございました。
また、ご一緒できるのを、楽しみにしております!
叶谷真一郎
叶谷さんとの会話やメールには、必ずなおこ夫人が登場して、
その恐妻ぶり!がおふたりの仲の良さを表しているのだと
今回お二人にお会いして気づきました。
でも、今回は妻話!(掲載はできませんが(笑))の他にも
しっとりとした文章を寄せてくださったのでした。
目まぐるしく進む時間軸の中で、数か月をかけて取り組んだ展覧会。
そこでの結果は これからの時間の中に。
ほんとうにそうですね。
出展年次も超えて、この風に吹かれた作家同士、
これからさまざまな地で、よき交流が生まれることを願っています。
堀内亜理子さんより
スペイン階段前のテントで、ひときわ人の山ができていたブースがありました。
堀内亜理子さん。
北海道は旭川から来られた、漆の作家です。
戻ってくると、山は真っ白、紅葉は葉を落とし、街行く人は冬装備。
会場で送った自分の荷物が少しずつ戻ってきました。
いよいよ旅も終わりです。
この度は本当にお世話になりました、ありがとうございました。
「工房からの風」は「愛」なんだなあと思いました。
そこには作家への見返りや押し付けはなく、
ひたすらに希望や光を与える「愛」そのものです。
産み出すのはいつも「女性」なのですね。
だから続くのかなあと思いました。
12回…干支をひとつ巡ったのですね。
毎日「工房からの風」という言葉を頭にのせながら向き合った半年でした。
今年の大きな目標が終わりました。
こんなに創ったのも、人の手に渡ったのも初めてでした。
自分が生きている感じがしました。
終わったら、始まりです。
充実したし、楽しかったけれど、個人的には大きな課題を抱えています。
これからがっちり向き合わないと…。
私の工房に新しい言葉が増えました
稲垣さんのブログにあった
「取り組むことにケチにならない、出会いにケチにならない」
これ、名言ですね!!真理です!!
ケチらなかったらちゃんと得られるモノなのですね。
この切り捨ての時代にアーティストを惜しみなく支援して下さるニッケの方々、
スタッフの風人さん、庭人さん、サポート戴いた皆さんに…
心から、心から感謝を込めて。
堀内亜理子
北海道はいきなり冬支度の季節なのですね。
「自分が生きている気がしました」
という、ありこさんの言葉は、決して軽口ではないのだと思います。
産地ではない地方で、黙々と制作をしながら、
横のつながりもまだ豊かではない若い作家は、
作ってもそれに応えてくれる人と出会える機会があまりになくて、
きっと心を細くしていたのだと思います。
今回、思い切って出展されたことで、大きな反応を得たこと、
そのこと自体が、ありこさんの宝ものになり、
生きている実感につながったのですね。
懇親会で、笑い話のようにしてくださったこと。
大きな大きなお重箱をぜひみてほしくて作ったけれど、
きっと売れることはないだろうな、
と思ったというありこさん。
そのお重が売れたときにいれる大きな紙袋を買おうか買うまいか、
かなり悩んだそうなのです。
(作家の方々、きっと共感していますよねー)
けれど、やっぱり買おう!
と北海道から携えてきました。
そのお重、お選びいただけたのですね!
その瞬間、こみあげてきてしまい、涙がこぼれてしまったというありこさん。
心優しいお客様は
「いろいろ買い物はしたけれど、もの買って泣かれたのは初めてだよ」
と、励ますように言ってくださったとのこと。
「取り組むことにケチにならない、出会いにケチにならない」
は、紙袋を買うか買わぬかで迷ったありこさんの実感!だったのでしょうね。
ちょっと、おかしみをもって書きましたけれど、
実は私も最初その話を聞いた時には、目頭熱くなってしまったのでした。
「工房からの風」は、ハレの日であって、また日常、ケの日々となるのですが、
手ごたえという宝ものが心にあれば、きっと 日々の制作も心潤うはず。
ありこさん、時々は関東にもいらして、
今回の出会いの糸を豊かにつなげてくださいね。
OLD TO NEWさんより
第十二回「工房からの風」から、早くも1週間が経ちましたね。
なんだか、すでにずーーと前のことのよう、、
出展作家の方々から届くお便り、メールにも、夢の中の出来事だったのでは??
という言葉がなぜか共通に書かれていました。
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「凪ぐ浜の宝もの」
いつも「工房からの風」が終わった後に、
作家から届くお便りを一部ご紹介しています。
大波の去った後に、静かな浜辺に転がる美しい貝殻やガラスのかけらのように、
作家の心の浜辺に宿った輝く言葉を綴らせていただいています。
どれも、稲垣宛の私信ですので、作家に確認して、一部を掲載しています。
今年は、あまりにディープなものが多くて、なかなかすぐに掲載ができませんでした!
穏やかな秋晴れのもと、心豊かな時間を得た今年度の「工房からの風」
でしたけれど、その日に向けた作家たちの熱い思いは、そのまま転載するには、
ためらいもありました。
けれど、ご許可をいただき、これから数日、ご案内していきますね。
思いを共有したり、共感したり、ハテナ?と思ってみたり。
また、これから出展を検討される方にも、参考になれば、
と思います。
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まずは、まっさきに届いた(日曜日の夜!)OLD TO NEWさん。
おりひめ神社の脇で、金属の装身具を出品していた女性です。
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1月からお世話になりました!
準備期間を振り返ってもあっという間、
当日の二日間はもっとあっという間に過ぎました。
何からお伝えしたらいいのかわからないほどの経験をさせていただいたこと、
本当にありがとうございました。
出産などで少しスローペースだったわたしの制作の中に、
迷いや不安が沢山ありました。
それは当日を迎える日々の中でどんどん小さくなって行き、
出展を終えた今日は作っていていいんだと思える大きな大きな転機となりました。
それは度々の折衝だったり、
他の作家さんとのお話や作品に直接触れられることだったり、
風人さんのお話だったりの眩しいことや
お客様とのやり取りだったりの奇跡のような出会いの積み重ねからです。
もちろん自分に足りないこともまた明確に分かり、
それもまた大きな収穫でした。
うまく言えませんが本当に色んな風が色んなことや感動を運んでくれました。
改めて、この仕事が出来て幸せだと思います。
他の展示会ではここまで思えることはなかったと、
「工房からの風」に今年参加出来た幸運にとても感謝しています。
終わってしまったことでぽっかり寂しい気持ちになりましたが、
ぜひこれからもずっと「工房からの風」の皆様と
繋がって行きたいと心から願っています。
その為にもどんどん力をつけて良い作品を作り続けて行きたいです。
言いたいことの半分も言えていないような気がしますが、
どうか今後とも何卒宜しくお願い申し上げます。
本当に、本当にありがとうございました!
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京都の彫金工房でしっかりと働いていた史さん。
結婚、出産を経て独立後の不安の中での応募だったのですね。
けれど私にはそんなそぶりはちっとも見せずに、
いつもニコニコ前向きに訪ねてきてくださいました。
きっとご家族の協力や、ご自身のやりくりなど大変だったと思いますが、
秋の日の実りに向けて取り組んだ時間は、見事に生りましたね。
そして、ぽっかりの穴は、作りたい意欲!で満たされているようです。
これからのOLD TO NEWさんの作品、とても楽しみですね。