2024年 工房からの風

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ご来場ありがとうございました。

第十二回「工房からの風」、穏やかな秋晴れの中、終了させていただきました。
たくさんのご来場をありがとうございました。


10時から16時半まで、会場のすみずみまで、笑顔が行き交う空間を作っていただきました。

秋の光の中で、絵のような作品。

この日に向けて制作に精一杯取り組んできた作家たちの豊かな表情。

ワークショップや、デモンストレーションもいつも賑わいでいっぱいでした。

おりひめ神社を囲むこの空間が、年に一度、手の仕事に打ち込むひとたちと、
それに心で触れるひとたちとの出会いの場となって、12回が重なりました。

さまざまな世代の方たちが集うこの空間で、
さまざまな種が蒔かれたように思います。

四方に飛びたった種が、それぞれの地で芽吹き、
また、縁あって、この場に集う日があることを希っています。

心からの感謝をこめて。
ありがとうございました。

そして、来秋、また、お会いいたしましょう。

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ご来場をお待ちしております。

昨日、テントを張りました。
今日は、風人(かぜびと)さん(企画運営を手伝ってくださる出展経験作家)、
庭人(にわびと)さん(ニッケ鎮守の杜を一年を通して一緒に手入れをしてくださる方々)、
ご縁があってお手伝いくださるつなぎ手志望の方々、
そしてスタッフ全員が揃っての、準備の集大成。

展示や什器を凝ってしつらえる方は、先行してやって来られます。
画像は、加治佐郁代子さん。
おひとりで、もくもくと運び入れ、これまたもくもくと組み立てていかれました。
so cool!なお仕事ぶり。

:::

ここ数日、作家の方々からのメールもたくさんいただき、
具体的な用件に添えられた、ひとこと、ふたことに、
じーんとさせられます。

何より心に響くのは、
「工房からの風」に向けた9か月が、とても濃密で豊かであったと、
書かれる方の多いこと。

展覧会に向けての時間は、本来かくあるべきと思うのですが、
現代は何事もスピードの時代。
そんな悠長なことでは、仕事にならないのかもしれません。

でも。。。
目先の仕事も大切ですけれど、長く続く仕事のための時間も、
やっぱり大切だと信じて、企画運営をしています。
中には、めんどくさいな~って思われる方もいるかもですが、
いろいろなことをこの9か月に行います。
その濃さを選ぶのも、作家次第。
濃きものを選んだ方からのメッセージが、ことさら爽やかなのはなぜでしょう。
きっと、新たな自分と出会えたからではないでしょうか。

取り組むことにケチにならない。
出会いにケチにならない。
そんな風に過ごした作家たちが、明日、清々しい顔で「工房からの風」に
やってきます。

朝、作家をお迎えのときには、おひとりおひとりにハグしたいような気持です!

こちらは、庭人さんたちの、本日の作業風景の一こま。
あんまり幸せな気持ちになったので、ぱちり。
10名ほどの庭人さんたちが、ドリンクコーナーの担当、
庭の駅の担当、本部テントの担当とわかれて、
和やかに、濃やかに、仕事を進めてくださいました。

たくさんの方々の「よいきもち」が満ちたお庭、会場。
皆様の「よいきもち」と響きあって、一期一会、この一瞬ならではの
第12回「工房からの風」が生まれます。

誕生に、ぜひお立合いください。
そして、ともに時を味わいましょう!

ご来場、心よりお待ちいたしております。
                         director 稲垣早苗

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風の音

本日、刷り上がりました。

ほやほや、明日、あさってと、本部テントで無料配布いたします。
(両日部数限定)

「風の音」
二年間無料お届け登録(現在は受け付けておりません)いただいている方へは、
来週送付させていただきます。

今回は、「工房からの風」の二日間に限り、部数限定ですが無料配布とさせていただくことになりました。
会場に到着したら、ぜひ、本部テントでゲットしてくださいね。

ちなみに内容は、

巻頭フォト&テキスト

今年度出展者、カワハラユキコさんとナカヤマサトシさんからの寄稿文。

同じく、村上和香奈さんと、戸塚みきさんからの寄稿文。

素材の果実‐ぶどう編(こんなに、素敵な「粒」なのです!)
そして、今回、脇役のはずが、なんだか主役になろうとしちゃっている「男の仕事場」。

らふと茶菓部のおいしいレシピは、栗の渋皮煮。
そして、大野八生さんの「ある日の庭日記」。

「工房のある街へ」は、香川県高松。
いわもとあきこさんがナビゲーターです。
(こゆいですよー&うどん食べ過ぎ)

作り手からの800字は、革のOhamaさん。
そして、秋から冬の「galleryらふと」のワークショップのご案内。

・・・と、いった内容です。

どれもコンシンの記事ですけれど、特に最初の4人の出展者からの文章は、
お読みいただくと、一層、ご覧になる展示が味わい深く感じられること、必定です!!

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チャリティー企画 素材の果実‐ぶどう編

今年のメインビジュアルは「ぶどう」。
今年も大野八生さんにお描きいただきました。

そのぶどうの一粒ひとつぶを、今展ゆかりの作家の方々が持ち寄ってくださいました。
名付けて、「素材の果実‐ぶどう編」

こちら、ニッケ鎮守の杜の庭の恵みドリンクスタンドの奥にどーーんと展示いたします。
写真スポットになったらいいなぁ、という想いと、
脇には、休憩所もありますので、ドリンクを召し上がっていただきながら、
ひとときブレイクに。

そして、この展示、惜しみなくも!19日(日)14時~60個にカット!分割します。
これを、60個の袋に個別包装して、くじ引きを作るんです。

これをご購入いただきます。
そして、60分の1で、どれかの袋に当たります。
さあ、どれが手元にやってくるのかしら???

こちらの売上金は、全額、GBFund
(ジービーファンド、G:芸術、B:文化、F:復興/ファンド)に寄付させていただきます。

2011年より続けてきた、芸術文化復興への支援ファンドへの寄付。
今年も、作家の方々のご協賛で実施できる運びとなりました。
ワンコインで、素材の果実、ぶどう編(片?)を、ぜひお持ち帰りくださいませ。

で、でも、ちょっと心配事も・・・。
日曜日の14時以降からなので、皆さんにお選びいただけるのかしら??と。
ぜひ、全粒!完売して、全額寄付をさせていただきたいので、皆様、ご協力のほどお願い申し上げます。

:::

展示してみました!

箒の吉田さんが監修!
でも、たくさんの人たちのちからの結集です。

協賛作家をご紹介します。(順不同 敬称略)

岡田 晶子
垣野勝司
叶谷 真一郎 
鯨井 円美 
長野大輔 
平野日奈子 
松本 美弥子
山田 睦美
大山 隆 
相馬 佳織 
tubu
花岡 央
AIDANA 
加藤 キナ
鴫原 利夫 
イラズムス千尋 
角舘徳子 
KAWAHARA YUKIKO 
cross ito 
戸塚 みき 
LCF
OLD TO NEW 
calumma
川崎千明
佐々木 ひとみ
加治佐郁代子
小塚 晋哉
宮内 知子 
村上 和香奈
アトリエ倭
大野 八生
Ohama 
nomama
Anima uni
TETOTE
森 友見子
吉田 慎司
菅原 博之
羽生 直記
松塚 裕子
この方たちの作った一粒、どれかが、あなたの元に!
チャリティー企画、ぜひご協力をお願いいたします。

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お楽しみ、エトセトラ

出展者テント、ワークショップ・デモンストレーションテントのほかのテントについて
ご紹介させていただきます。

まずはコルトン広場
モニュメント周り

寺田本家さん(日本酒)(18日(土)のみ)

原亜樹子さん(19日(日)のみ)
(「アメリカ菓子の販売」&「出展作家さんの器で和菓子を楽しむお茶席」)

10:00~オリジナルアメリカ菓子の販売
「アニスと糖蜜のポップコーン」
「ローズマリーと糖蜜のポップコーン」
「黒こしょうとローズマリーのグラノーラ」
「カカオニブとカルダモンのグラノーラ」
※販売数は各25~35袋程度と少量のため、
売切れの際はご容赦ください。

13:00~
15:00~ (各回30分程度)
「出展作家さんの器で和菓子を楽しむお茶席」
(各回12席。お1人様750円。
ご予約は当日11:30よりブースにて承ります。)
老舗2店の和菓子(切り口の美しい棹菓子と野菜菓子)をお茶と共にお楽しみ頂く予定です。

カフェ・ポステンさん (コーヒー・菓子販売)
栗ケーキ ビスコッティ‐
秋のジャム(ぶどう!いちじく りんご 梨)

n*cafeさん 
詳しい内容が、この記事に → 

風セレクション
ワークショップ参加の方々の作品を展示販売するセレクトショップ
ご案内するのは
■アトリエ倭 (木)、■Ohama (革)、■勢司 恵美 (竹)
■nomama (織) ■Anima uni (金属) ■TETOTE
■森 友見子 (再生紙) ■吉田 慎司 (箒)■菅原 博之 (木)
■羽生 直記 (金属)■松塚 裕子 (陶)
以上の方々の代表的な作品。
ほか、関連書籍などを展示販売しています。

ニッケ鎮守の杜の中には、庭の恵みをいかした展開を。

庭のドリンクスタンド
庭の恵みを活かしたハーブティーやジュースなどをお召し上がりください。
・ 温かい紅茶 らふとハーブブレンド (レモングラス、ローズマリー、レモンタイム) 
・ 温かいほうじ茶 らふとハーブブレンド (月桂樹、レモンンタイム、マートル) 
・ らふとの赤しそスカッシュ (赤しそジュース、炭酸水、ロック氷)  数量限定 
・ らふとの梅スカッシュ (梅シロップ、炭酸水、ロック氷) 数量限定 
・ 冷たいほうじ茶 らふとのレモングラス添え (加賀棒茶、フレッシュレモングラス)

庭の駅
お庭の恵みの品々を販売いたします。
・寄せ植え盆栽
・ブーケ
・染色材料‐乾燥小鮒草
・2014オリジナル手拭い
・2014オリジナルトートバッグ
・2014オリジナルTシャツ

ほかにも、まだご紹介しきれていないのですが、ひとまずここまで!!

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手の本

小さな手製本を作りました。
限定60冊。

出展作家、ワークショップ参加作家、風人、企画者のうち、
有志が、それぞれの「手」について小文を寄稿しました。

本文デザイン 香田佳子(アトリエ倭)
表紙デザイン 宇佐美智子
編集      稲垣早苗
製本      鴫原利夫

鴫原さんがいらして出来上がった企画です。
そして、印刷、60部を手綴じいただきました。
ありがとうございます!
また、香田佳子さんが、グラフィックデザイナーとしても
大変優秀な方だということを実感した企画でもありました。

寄稿者含めて60部限定です。
ご希望の方はお早目にお求めください。
モニュメント周り「風セレクション」で販売しています。

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calummaさん 鍛金 埼玉

とうとう出展作家のご紹介も最後となりました。
最後二人が金属女子!となりましたね。
小さなものと大きなもの。
締めは大きなもの、ガテン系の鍛金、
ブラックスミスのお仕事でもあるcalummaさんです。

:::

Q
calummaさんは「工房からの風」に、どのような作品を出品くださいますか?

A
日々の風景に溶け込むものづくり を大切に制作しています。
暮らしの中で使うもの、鏡やアクセサリースタンド、フックなど出品します。
冬支度~温かい風景を思い浮かべながら燭台や花器も制作しています。
制作した家具も展示の中に登場しますので、
ブース全体を楽しんでいただけたらうれしいです。

「職人」として、がっつり働いてきたcalummaさん。
どっしりとした鍛鉄の作品も自在に制作なさいます。

ご本人はまったく自覚なさっていないよう?ですが、
とっても女子力豊かな方でしたので!
ぜひご自身が使いたいものなどを制作なさってみては。。。
と投げかけてみました。
その成果が、「工房からの風」で皆様に見ていただけそうですね。

:::

Q
出展が決まってから、calummaさんご自身やお仕事などに変化はありましたでしょうか?

A
ありました。
というのはしっくりこないのですが、
現在進行形で、変化に向かっていることを実感しています。
展示が終わってから、自分の中の変化と向き合うのが楽しみです。

ものを作る仕事は、急にがらりと変われるものではないと思うのです。
心の変化を手に映し出し、それを形にしていくのには、時間が必要ですね。
企画者の投げかけを、いつも真剣に受け止めてくださって、
でも、それをすぐに形にできないことをすまなそうにおっしゃるのですが、
そんなことはちっともすまなくないんですね。
じっくり、calummaさんのかたちを生み出していってほしいと願っています。

:::

Q
好きな言葉、座右の銘、何気なく工房の壁に貼りとめているフレーズなど、
calummaさんの大切にしている言葉を教えてください。

A
茨城のり子さんの言葉、秋野不矩さんの言葉・・・好きな言葉はたくさんありますが

この質問をいただいた時、浮かんだ言葉は
金子みすずさんの「みんなちがって、みんないい」でした。

「工房からの風」への出展が決まり、作家さんに会い、
作品に触れ、そこには気持ちの良い空気があり、
不安よりワクワクが大きくなり、シンプルなこの言葉とリンクしました。

「みんなちがって、みんないい」 
会場で過ごす2日間がとても楽しみです。

わあ、そうですねー。ほんとうに。
それぞれが十全にあって、それぞれが美しいものが集まって、
さあ、今年はどんなオーケストラに、雑木山に、百花園になるのでしょうか。

calummaさんからのメッセージ、締めにふさわしかったです!!

calummaさんの出展場所は、ニッケ鎮守の杜、花壇の奥。
艶やかにたくましい作家と作品に、ぜひ出会ってください。

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佐々木ひとみさん 金属装身具 東京

LCFさんに続いては、同じく二回目の出展となる佐々木ひとみさんです。

Q
今回、ひとみさんは 「工房からの風」に、どのような作品を出品くださいますか?

A
いろんな国で集めた変わった宝石と彫金の動植物を組み合わせたアクセサリー。
あとは 動植物や昆虫の模様が彫られたスプーンやフォーク、
いろんな風景に見立てた小皿やブローチなど自由に遊んだ一点ものも持って行きます。

ベルギー アントワープ王立芸術アカデミー ジュエリー科に在籍中には、
HRD Awards 2007 (アントワープダイヤモンド 国際コンペ)で
ファイナリスト受賞もされた佐々木さん。
そのイマジネーション、表現力、技術力を、
日本に帰国されてから、こつこつとかたちにされています。
:::

Q
再び出展が決まってから、佐々木さんご自身やお仕事などに変化はありましたでしょうか?

A
2011年に初めて出展して以来の2回目だったので
『その時と違う何か、成長した何かを、、、』
と構えていたのですが、『自分の好きなワールド全開で!』という言葉をかけてもらって
作ることや描くことがもっと楽しくなりました。

ええ、ほんとうに!
佐々木ひとみさんの世界観、ワールドは、圧倒的に佐々木ひとみさんなのです。
無難にしないで、もっと、もっとそのワールドを
思いっきり描き出してほしいと心から希っているのです。

:::

Q
好きな言葉、座右の銘、何気なく工房の壁に貼りとめているフレーズなど、
ひとみさんが大切にしている言葉を教えてください。

A
『わたしのワンピース』

『飛ぶ鳥とめる 絵にしてとめる』

『蝶のように舞い 蜂のように刺す』(誰かを倒したい訳ではありません!)

わぁ~
なんとも不思議ちゃんオーラが醸し出されておりますが、
どれも、佐々木ひとみさんとお会いすると、ぴったり!な感じです。

『飛ぶ鳥とめる 絵にしてとめる』
なんて、表現者としては、ぐっと来ますねー。

佐々木ひとみさんの出展場所は、ニッケ鎮守の杜の手仕事の庭、花壇のほとり。
お隣は、藍の戸塚みきさんです。

青空のもと、ひとみさんワールド全開で、皆さんを心地よく刺激して!くださいねー。

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LCFさん 金属装身具 東京

複数回出展6名のうちのおひとり。
LCFさんです。

:::

Q
LCFさんは、「工房からの風」に、どのような作品を出品くださいますか?

A
シンプルで身に着けやすいシーグラスを使った作品や、
天然石の原石、ちょっと変わった研磨をした鉱石を使った装身具を出品します。

大胆なフォルムも、彫金技術を丁寧に用いて作られているために、
品のある逸品に仕上がっているのがLCFさんのジュエリー。

石の魅力を金属の技術が支えているのですね。

:::

Q
出展が決まってから、ご自身やお仕事などに変化はありましたでしょうか?


2011年に初めて「工房からの風」に出展させていただきとてもよい刺激を受けました。
あの出展が終わってから今年まで、日々僕は準備していたように思います。

2回目の「工房からの風」。
お客様に僕の変化を感じていただけたらと思います。

LCFさんは、8月のプレ展覧会の日本橋三越展にも参加いただき、
さまざまなお客様にもとても認められていらっしゃいました。
今展を通して制作を高めてくださることが、とてもうれしく思います。

それにしても
「あの出展が終わってから今年まで、日々僕は準備していたように思います」
なんて、なかなか書けないですねー!

:::

Q
好きな言葉、座右の銘、何気なく工房の壁に貼りとめているフレーズなど、
LCFさんの大切にしている言葉を教えてください。

「身に着ける人にとってなくてはならない宝物になるようなジュエリー」
をコンセプトに日々作品を制作しております。
量産ものには絶対に出せない1点物ならではのよさを追求して、
皆様に作品を楽しんでいただけたらと思います。

そうですね。
ところで、LCFさん、今回まじめーに回答くださっていますけれど、
本当はもっとユニークな文章力のある方なのです。
次回は?ぜひ、そのあたりもご紹介できたらと思います。

LCFさんの出展場所は、ニッケ鎮守の杜の花壇の近く。

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古木裕子さん 布バッグ 埼玉

作家のご紹介もあとわずかですね。
今回はニッケ鎮守の杜に入ってすぐ、
ちょっと小高い丘?のうえで展示をする古木裕子さんです。

Q
「工房からの風」に、古木さんは、どのような作品を出品くださいますか?

A
ざっくりとした素朴な風合いの綿と麻に、
手染のこっくりとした色合いの布を組み合わせたバッグです。

長く使うことで生まれる表情にまで、愛着を持って頂けるように。
持ち手やポケット、バッグの底など、
細かなところを大切に仕立てています。

手染布の色の組み合わせは、色の遊びというのでしょうか。
パッと見たときに心が弾むような、
愉快なバッグだなぁと感じてもらえたら嬉しいです。

服作り、縫製のプロのお母様のもと、ミシンに親しんできた古木さん。
仕立ての丁寧さには、特に心を配っていらっしゃいます。

:::

Q
出展が決まってから、ご自身やお仕事などに変化はありましたでしょうか?


これからもずっと作り続けていきたいもの。
そう思えるものを作りたいと心に留めるようになりました。
そして、作家名をすっきり名前にしたこと。
どこかふわふわとしていた気持ちが定まった気がします。

どこか自信なさげだった古木さんですが、こつこつ制作を重ねるほどに、
笑顔がいっぱいになってこられたような気がします。
お天気のお庭で、カラフルな布バッグがはためくのが、楽しみですね!

:::

Q
好きな言葉、座右の銘、何気なく工房の壁に貼りとめているフレーズなど、
古木さんが大切にしている言葉を教えてください。

A
「ひとつ、ひとつ」
忙しく手を動かしているときほど、唱える言葉です。
布を染めて、裁断して、縫う。
ざっくりと分けるとシンプルですが、細かな工程の積み重ねで仕上げていくバッグ。
どの工程もひとつ、ひとつ。
きちんと進めていかないと、最後に残念なことに・・・。
慌て者の自分を落ち着かせるため、(笑)勇気づけるための言葉です。

同じく慌て者としては、共感しきりです。

古木さんの出展場所は、ニッケ鎮守の杜、入ってすぐの小高い丘。
スタッフ間では、王様の丘!と呼んでいるところ。
下々を見渡して!気持ちよく展示をしてくださいね!

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鴫原利夫さん 手製本 千葉

今回は、一般的に工芸のジャンルでとらえられているもの以外の作り手
の方々も多く出展いただきました。

Q
鴫原さんは、「工房からの風」に、どのような作品を出品くださいますか?

A
糸かがりによる手製本です。
工芸製本というよりは、もっと日常的なものをご案内します。

文庫本の半分サイズの「はん・ぶんこ」の本やノートを中心に、
洋古書をミニチュア化した豆本、文庫本サイズのノート等を準備しています。

背表紙がなく糸でかがっただけのシンプルな造本ですが、
使い勝手と使い心地を追求した結果たどり着いたカタチです。

機械で作られた本に対する「不満」から手製本を始めたので、
「こうでなければならない」という視点よりも、
「こうであっても良いのではないか?」という発
想がもとになっています。

製本、ルリユール、ということで選考させていただいたつもりだったのですが、
私が思っていたそれとは違っていたことに気づいて、
正直にお書きすれば、たぶん、お互い想いのすりあわせにぎくしゃくしたように思います。

でも、それは決して不毛なことではなくて、そのことを通して、
鴫原さんはご自身のお仕事を見つめられたことでしょうし、
私も自身が想うものづくりのことを、あらためて確かにできたように思います。

鴫原さんが綴じる「はん・ぶんこ」のアイデアから、
今回の出展者有志による「手の本」が生まれたことが、何よりの実りでした。
これについては、あらためて別のエントリーでご紹介いたしますね。

:::

Q
出展が決まってから、ご自身やお仕事などに変化はありましたでしょうか?

A
技術的にはさほど変化が無いというか、
いまでも満足なモノがなかなかできないのが悩みです。

「作品を売る」ことよりも
「本を作ること」を案内したいなと考えていました。
製本そのものは裏方的な仕事なので、作品としておもてに出すよりは、
カタチにする手伝いのほうが「しごと」として意味があるのかな、と。
それが一つのカタチになったのは大きな収穫でした。

あとは「プロ」を意識するようになったこと。
以前は語学のプロの端くれだった(完全に過去形)のですが、
手仕事のプロ、書物のプロでありたいなと、時間はかかるだろうけど・・・

:::

Q
好きな言葉、座右の銘、何気なく工房の壁に貼りとめているフレーズなど、
鴫原さんが 大切にしている言葉を教えてください。

A
Mon livre rien qu’à moi.
いせひでこさんの絵本『ルリユールおじさん』にあるフレーズです。
ポストカードを書棚に飾っています。
「わたしだけの本」のフランス語訳です。

もうひとつ、「天衣無縫」の書です。
8月の三越展のとき、予告ブログで気になって、どうしても欲しくなり
初日に駆けつけて求めたもの。
「工房からの風」つながりで素敵な作品に出会えました。

2011年に出展くださったデザイン書家の国分佳代さんの書ですね!
出展年度が違っても、こうして交流していただけることが、
「工房からの風」を続けてきた喜びのひとつです。

鴫原利夫さんの出展場所は、ニッケ鎮守の杜の東側。
花壇のほとりの小さなテントです。

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花岡央さん ガラス 岡山

今回ガラスの出展者は5名の方。
トリでご紹介させていただくのは、花岡央さん。
ヒロイスタジオという名の工房を岡山にひらいた作家です。

:::

Q
花岡さんは、「工房からの風」には、どのような作品を出品くださいますか?

A
秋冬のテーブルを暖かく演出するような、
カラフルかつスリットを生かした”ren”シリーズ。
日本家屋の戸や窓にみられる縦格子、
連子(れんじ)をモチーフにしています。
テーブルウェアだけでなくペンダントライトや
キャンドルホルダーなどの灯りもお届けします。

もう一点、自家製の”お米”をガラスに熔かしこんだ、
ブルーのガラス”GRICE”(グライス)シリーズ。
備前焼や土地の歴史から生まれた物語と共に、
秋晴れの空の様な爽やかなテーブルウェアをご覧ください。

フォルムがしっかりとして、佇まいが美しいガラスの器ですね。
グライス!とは、ネーミングもユニークで。
ぜひ、光にかざしてご覧になっていただきたいです。

:::

Q
出展が決まってから、ご自身やお仕事などに変化はありましたでしょうか?

A
独立から半年もたっていない頃に出展の機会をいただいて、
とても嬉しい反面、まだまだ作風を確立できていない自分自身に不安を覚えました。

それからの今までの7か月間、「工房からの風」のミーティングはもちろん、
様々な展覧会を通じて多くのことを学び、
作風と言えないまでも、少しずつ自身の考え方と方向性を作品に表せるようになってきました。

オープンから約1年、一区切りを迎えるこの時期に
私自身の成長を皆さまにご覧いただきたいと思います。

「工房からの風」当日までに、何度も通信などのやりとりがあるのですが、
それぞれに個性があって、そこはかとその人となりも感じていきます。
花岡さんはいつも丁寧に対応してくださって、
人とのやりとりを大切にされる方なのだなぁといつも感謝していました。

独立したばかりとのことですが、
しっかり今までガラス工房で働かれたことを礎に、
今展も追い風のひとつとして、ながく央やかに続く制作を
深めていただければと思っています。

:::

Q
好きな言葉、座右の銘、何気なく工房の壁に貼りとめているフレーズなど、
花岡さんが大切にしている言葉を教えてください。

A
「あせらず、ためらわず」

大学時代の恩師から届いた年賀状に、一言添えられていました。
常に周りと比べてあせり、
常に自身の決断にためらいながら生きてきた私に
一歩を踏み出す勇気を与えてくれました。

何度も訪れる選択の時に、
いつも抑制と肯定と希望を同時にくれるこの言葉に救われています。

抑制と肯定と希望
思わず、メモしてしまいました。
(このランプ、飴釉みたいで、きれいですねー)

花岡央さんの出展場所は、ニッケ鎮守の杜に入って、レンガ道のすぐのところ。

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