内田美紗子さん(金属・七宝)
しばらく器の作家のご紹介が続きましたね。
今年も器の作家、とても充実しています。
そして、彫金・アクセサリーのお仕事もさまざな素材や技術を持った方が
たくさん出展くださいますよ。
その中のお一人、内田美紗子さんは、群馬県桐生市で
kusumiという工房名で作品を制作されている方です。
Q
内田さんは、「工房からの風」に向かって、どのような作品を作られましたか?
A
七宝焼きという工芸の技法を使った色とりどりのアクセサリーです。
金属板を一枚、一枚切り出して、少しずつ丁寧にガラス質の釉薬を焼き付けています。
出来上がった小さな七宝焼きの粒を、花や実に見立ててピアスやネックレス、
ブローチなどに仕立てたものを出品します。
花びらのような、涙粒のようなちいさな金属を切りだし、
七宝に焼き付ける内田さんのお仕事。
そのちいさなパーツが、集まってひとつずつの形となっていきます。
内田さんの七宝(エナメル)は、その色合いが特徴的。
ちょっとスモーキーなニュアンスカラー。
Kusumiという名前が表しているように、ちょっとくすみを含んだ素敵な色調なのです。
Q
内田さんにとって、「工房からの風」って、どんな風でしょうか?
A
わたしにとってはわくわくした気持ちと、不安と緊張が入り混じった強風ですが、
来場されたお客様には、手しごとの楽しさやおもしろさが伝わるような、
ふわふわと温かく心地いい風を出展作家のみなさんと吹かせられればいいなと思います。
内田さんは、初めて来場者としてこの場に立ったとき、とっても感動したんです!
と伝えてくださいました。
その日から年月を経て、ご自身としてはやっとの思いで「工房からの風」の出展が決まったとき、
自分が感じたように、誰かを感動させたい気持ちが揺るぎなく芽生えた、、とも。
いつも控えめに微笑んでいらっしゃる内田さんのその熱いメッセージは意外でもあり、
その内に秘めたパッションが、あのこまやかな仕事の熱源でもあるのかもしれない、
そんなことを思ったのでした。
Q
内田さんは、小学生の頃、何になりたいと思っていましたか?
A
具体的になりたかった職業はなかったのですが、
遺跡発掘作業や、古い絵画の修復する映像をみて、
繊細な作業を慎重に丁寧にこつこつと進めて、
少しずつ形が見えてくる仕事にとても憧れていました!
このこつこつというのが大好きで!
七宝焼きも出来上がるまでにたくさんの行程を経て形になるので、
自分の憧れていたようなこと(こつこつ)が出来る、
七宝焼きに出会えてよかったなあと思っています。
子どもの頃から、繊細でこつこつと積み重ねていく仕事に憧れていたとは!
制作の時間が、内田さんの内なる幸せな時間なのでしょうね。
そんな幸せな時間を経て出来上がった作品を身につけた人にも、
内なる幸せ、つながっていきそうですね。
内田美紗子さんのホームページkusumiはこちらになります。 → ☆
加賀雅之さん(木工)
岡山県美作市から参加くださるのは、木工の加賀雅之さんです。
「Semi-Aco」(セミ・アコ)という工房名で制作されています。
Q
加賀さんは、「工房からの風」にどのような作品を出品されますか?
A
イスやスツール、タオルハンガーなどの小さな木の家具と、木の小物を出品します。
昔から、シンプルな形がたくさん並んでいる様が好きだったので、
そんなイメージを投影した製品をお持ちします。
「セミ・アコ」とは、セミアコースティックギターから引いてつけられた名前とのこと。
プロダクト製品でもなく、手工芸一辺倒でもなく。
人の手で、作り手の気持ちの速度で作られたものでありながら、
そのことの特異性を訴求するようなものではない仕事。
そんな加賀さんの目指すところを表したのが、「セミ・アコ」なのですね。
今回は、「galleryらふと」の形から、片流れ屋根のバードコールも出品予定とのこと。
会場でキュルキュル、鳴らしてみたいですね。
そして、タオルハンガー、とっても素敵ですねー。
Q
加賀さんにとって、「工房からの風」って、どんな風ですか?
A
ものづくりの世界に足を踏み入れて以来、実に沢山の魅力ある人々と出会うことが出来ました。
そんな諸先輩方の共通点を思う時、「工房からの風」というキーワードが常にありました。
僕に取っての「工房からの風」は、憧れた場所へ向かうための、
優しくも厳しい追い風のような気がしています。
会社勤めを経験し、家族を得て、木工で生活をしていく方たちが、
たくさん「工房からの風」にやってきてくださいました。
なんとなく、近年の傾向として、結果をすぐに求める方も増えたような気がします。
結果はもちろん大切ですけれど、加賀さんたちのような来し方でものづくりをされている方は、
案外、直接的な結果(売上だとか、ギャラリーとの出会いなど・・)よりも、
ちょうど把握できる人数の最大限くらいの出展者同志との出会いの中から、
ご自分の仕事を客観的に感じ取ったり、
日ごろ会う機会のない多くのお客様からのささやかな反応の積み重ね
のようなものから得るものがとても大切なような気がします。
会社勤めを経験した人は(わたしもですが)、まじめに課題をこなそうとしてしまうのですが、
すぐに出る結果に振り回される生き方から離れてみると、
案外自分ならではの芽に気付くことって、あるような気がします。
それこそを求めていたわけですしね。
なーんて、まじめな加賀さんとお話しているような気持ちになって、つい筆が滑りました!
Q
加賀さんは、小学生のころ、何になりたかったのでしょうか?
A
小学校の文集に書いた記憶があるのは「サラリーマン」です。
ズバリ、父の影響です。
ですが思春期を過ぎ、大人になるにつれ、
実は父も作家という生き方に強い憧れを持っていたことを知りました。
結局は父の影響を、今も受け続けているようです。
お父様との関係がとても豊かでいらしたんですね。
きっと、加賀さんの息子さんにも大切な何かが、脈々と受け継がれていくんでしょうね。
さあ、加賀さんのブログをご紹介しましょう。 → ☆
加賀さんの出展場所は、コルトン広場モニュメントエリア。
お庭に入っていくちょうど境目の広やかな場所です。
通路を挟んで東側には、日本酒の寺田本家さんのテントもありますよ。
田中啓一さん(陶芸)
今日ご紹介するのは田中啓一さん。
モノトーンでシンボリックな造形が、今回の出展者の中でも印象的な作品です。
Q
田中さんは、「工房からの風」にどのような作品を出品されますか?
A
日常の生活で使われるものということをいつも意識して作品を制作していて、
そういったものを今回も出品したいと思っています。
僕の作品が日々の生活を少しでも豊かな気持ちにさせることが出来たらいいなと思っています。
フランスに滞在して制作をしていたこともある田中さん。
シックな器や空間にアクセントをつける花器など、モダンな雰囲気の作風です。
個性的でありながら、使い人の感覚でさまざまな表情を見せてくれる陶器です。
Q
田中さんにとって、「工房からの風」って、どんな風ですか?
A
自分の作品を新たに見てくれる人々との繋がりをもたらせてくれる風だと思います。
田中さんのブースでは、いろいろな角度で作品を見ていただくと、楽しいと思います。
作品を介して、イメージが広がるような・・・。
そんなあれこれを、伝え合えたらいいですね。
この作品、こんな空間にあったら素敵!というような空想も芽生えたり。
Q
田中さんは、小学生のころ、何になりたかったのでしょうか?
A
読書が好きで、本屋になりたかったです。
どんな本がお好きなんでしょうね。
本好きな方、来場者に多いと思いますので、お尋ねしてみては。
そして、田中さんは武蔵野美術大学で陶芸を学ばれた方。
今回も含めて、「工房からの風」には、多くの方が出展くださっています。
来場者の方にも多いかもしれませんね。
田中啓一さんの出展場所は、コルトン広場モニュメント周り。
木工のふるいともかずさんと、陶磁器のJUNIOさんの間になります。
浅井洋子さん(織)
石川県のたくまポタリーさんに続いては、富山県で制作する浅井洋子さんです。
2回目の出展。
染織のお仕事です。
Q
浅井さんは、「工房からの風」にどのような作品を出品されますか?
A
ノッティングという技法で織った椅子敷きを持って行きます。
ノッティングとは、たて糸に毛糸の束を結びつけて作るやり方で、
毛足のあるフカフカしたものです。
そしてとても丈夫で長持ちです。
定番の椅子に敷くサイズをメインに、変形サイズや少し大きなものも用意していきます。
すわり心地や踏み心地を体験しにいらしてください。
浅井さんは、前回はキッチン周りのものから、多種の織物を出品なさっていました。
その中に椅子敷きもすでにあって、ぴかっと輝いていましたね。
制作をいちど絞って(また、将来的には広がることもあるでしょうけれど)、
今回はこの作品群を集中して制作しようと手を動かす浅井さん。
ぜひ見て、触れて、布の感触味わってみてくださいね。
(踏むコーナーも登場するかもですよ!)
Q
浅井さんにとって、「工房からの風」って、どんな風でしょうか?
A
3年前に初めて出させていただいたときは、
「自分が一番得意な事ってなんだろう?」と真剣に考えるきっかけになりました。
工房からの風に関わる全てのひとに、だらっとした所がなくて、真剣で、さらに楽しそう!
だったので、自分と向き合わないわけにはいかなかったのだと思います。
自分の小さな部屋から押し出されるくらいの、勢いのある風です。
真剣に楽しそう!
って、たしかに作家もスタッフも、関わる人たちの共通な感じかもですね!
小さな部屋から押し出されて3年ののちのお仕事。
とっても楽しみですね。
Q
浅井さんは、小学生のころ、何になりたかったのでしょうか?
A
父方のもう亡くなった祖母が多才な人で、革細工、絵、書、お裁縫、なんでもする人でした。
祖母を知る人に会うと、「踊りが上手だった」、「着物を着るのがほんとに早かった」、
「しばらく軽食屋をやっていた」・・・などと、皆さん口々に違うことを言われます。
ずいぶん年をとってからは「ばっちゃま劇団」という、お年寄りばかりの劇団を立ち上げて、
脚本から人形制作から皆やっていたようで、本当にパワフルな人でした。
自分では覚えていないのですが、「将来なりたいものは?」という作文に
「おばあちゃんの作ったものを売るお店がしたい」と書いていたみたいです。
あと私が小さい頃は、まだ個人商店(駄菓子やさんとか、小さい本屋さんとか)が普通にたくさん
近所にあって、そのなかでも「クリーニングやさん」にちょっと憧れていました。
業務用のアイロンで、大量のシャツに黙々とアイロンをかけているのを見て、
漠然といいな~と思っていた気がします。
なんだか、いいですねー、浅井洋子さんがおばあ様のことを綴られている文章。
おばあ様のお話、今度もっと聞かせてくださいね。
そして、業務用アイロンに憧れるところなど、働き者の片鱗がすでに表れているような・・。
:::
では、浅井洋子さんのホームページをご紹介しましょう → ☆
出展場所は、モニュメント周り。
たくまポタリーさんと鳥居明生さんの間のテントです。
ふかふかと、お尻に!心にあたかな文様も楽しい椅子敷き が待っていますよ。
たくまポタリーさん(陶芸)
たくまポタリーさんは、石川県で作陶する方。
「工房からの風」へは、二回目の出展です。
釉薬や土を変えて白の表情も豊かな器や、つややかな飴釉(あめゆう)、
口べりに茶の筋を引いた皮クジラと呼ばれる意匠の器など、
日々の器に定評のある作家です。
Q
たくまポタリーさんは、「工房からの風」にどのような作品を出品されますか?
A
生活の器を色々持っていきます。
ご飯茶碗やお皿色々、鉢や花活けなど。
前回出展から1000日あまり。
”自分の真ん中にあるもの”に向き合い続けると、
磨いていきたいもの、手放していいもの、努力しなければいけないこと、
自分のものにしなくてもいいことがわかりやすくなって、
静かな気持ちで制作を続けてこれたような気がします。
それと同時に、”自分の真ん中にあるもの”と作品がちゃんとつながるように、”
もっと使いやすくなきゃ”、”もっと暮らしに馴染むように”、”もっと情緒があればなぁ”・・・
と、たくさんの”もっと”があふれ続け、一窯ごとに探り探り制作していたら、
あっという間に今年の工房からの風の直前です。
器制作業として、しっかりとした”定番”を作れるようにと励んでいるけれど、
天然原料であることや、サイズやフォルムの改良、窯の具合など、
様々な理由により、作品は常に流動的です。
工房からの風の二日間、今年の収穫をたくさんの方と分かち合えたら・・・と思います。
たくまポタリーと、工房名での出展ですが、制作されているのは、ゆうこさんおひとり。
「器制作業」と、明言されるように、作家というよりは、使う道具を作る、
という気持ちが前面にあるように思います。
その作り出すものへの責任感のような思いは、静かで美しいなあと、
やりとりをしながらいつも感じます。
私見ですが、皮革の大濱由惠さんや、クッキー・ジャムのn*cafeさんの制作姿勢と、
とても響くような・・・。
いずれの方も、働き者で、誠実なお仕事ぶり。
(そして、素がお茶目さんです!)
Q
たくまポタリーさんにとって、「工房からの風」って、どんな風ですか?
A
3年前と同じく、”工房からの風”に吹かれることによって、
自分の仕事の輪郭がはっきりするような・・・そんな風です。
一方で、自分が今立っている足元から、ふわっと巻き起こり、
思いがけない景色を見せてくれる風、のような気もします。
綿毛や種をとばす、あの風。
「工房からの風」という場、機会を長く大切にしてくださる方は、
強風というより、ふわっと感じられる方が多いような気がします。
直後の感想よりも、じわじわと寄せてくるような風や波。
たくまさんも3年の間、工房の、心のどこかにそよそよとわたる風を生かして制作を続け、
波を生んでこられたのですね。
その波に乗って、ふわっと、どんな器が生まれているのでしょうか。
Q
たくまさんは、小学生のころ、何になりたかったのでしょうか?
A
サーカスの空中ブランコの人、だったかなぁ・・・。
えっ!
ちょっと、びっくりです。
イメージと・・・ ・・・
そんなギャップ?のあるたくまポタリーさんのホームページをご案内しましょう。 → ☆
出展場所は、モニュメント周り。
陶磁器のJUNIOさんのお隣です。
このゾーン、特に器の選び応えがありますよ。
コルトン広場スペイン階段前ゾーン
ご紹介も進んできましたので、わかりやすくご案内も進めますね。
「工房からの風」の会場は、つながったひとつの空間ですが、
大きく分けて4つのゾーンがあります。
コルトン広場 ・ スペイン階段前
コルトン広場 ・ モニュメント周り
ニッケ鎮守の杜・手仕事の庭
ニッケ鎮守の杜・おりひめ神社
このうち、ご紹介が進んできた、スペイン階段前の方々の一覧を。
本八幡駅方面から(会場西側)
denさん(染)
市岡泰さん(陶芸)
ふじい製作所さん(木工)
飯野夏実さん(陶芸・ピサンキ)
深堀知子さん(陶芸)
吉田崇昭さん(陶芸)
ヌイトメルさん(皮革)
accessories mauさん(金属・装身具)
瀬戸晋さん(木工)
microsa by sowacaさん(金属・石)
西山雪さん(ガラス)
高木剛さん(陶芸)
です。
西山さん、高木さんのテントが開けている方向に、
モニュメントがあります。
次回は、そのゾーンの方からご紹介してきますね。
10月になりました!
いよいよ10月!
開催は12日、13日ですから、も、もうすぐ!!ですね。
このブログでの作家紹介も、これから益々ピッチがあがります。
(というか、あげなければ!!)
先週まで、水面下で 進めていた大きなことのひとつが、「風の音」の入稿でした。
前号より8頁増えて24頁。
これが、いよいよ明日刷り上がってくる予定なのです!
ああ、ドキドキです!!!
そして、その刷り上がった「風の音」を同封して、出展作家に最終の案内便をお送りします。
出展作家の皆様、もう少しお待ちくださいね。
(万一土曜日までに届かなかったら、一報くださいね@業務連絡)
今回の「風の音」の内容を少しご紹介いたしましょう。
「工房からの風」として、4人の作家の取材記事を掲載しました。
佐藤祐子さん、studio fujino さん、羽生直記さん、吉田麻子さん。
井上陽子さんからは「カケラでコラージュ」という見開き頁。
Anima uniの長野麻紀子さんからは「ピアニシモ」という見開き頁。
森友見子さんのアトリエを取材した「素材の学校」
「箒職人・吉田慎司・棒屋を訪ねる 」は、吉田さんによる取材記事。
今回の出展者
microsa by sowacaの小岩佐千子さんと、Awabi wareの岡本純一さんからは
作家からの800字として、寄稿文を。
ほかに、大野八生さんの庭日記、らふと茶菓部のお菓子レシピや、ハーブノートなどの連載も。
(裏表紙は、どどーんと星野道夫展の案内写真です)
この「風の音」は、当日会場本部テントで販売(500円)いたします。
ぜひぜひ、お求めくださいませ!
:::
ほかにもご案内を。
来る3日木曜日の朝日新聞夕刊(首都圏版)には、広告出稿もしています。
出展作家のお名前もすべて出ていますので、こちらもぜひご覧くださいね。
明日は、トキニワカフェと庭の駅のミーティングなどなどと
皆様に思いっきりよい時間を過ごしていただこうと、ひとつひとつ進めています。
あとはお天気を祈るばかり!
Everything is be all right ! ですよね。
高木剛さん(陶芸)
今回も「工房からの風」に出展される陶芸の方々は、
その作風が幅広く、多くの方に見応えがあることと思います。
今日ご紹介する高木剛さんは、その中でも、所謂、陶芸、焼き物っていいなぁ、
と味わい深い作品を作られる方。
粉引きや刷毛目など、伝統的な趣のある作品です。
鹿児島生まれで、現在は京都で作陶されています。
Q
高木さんは、「工房からの風」にどのような作品を出品されますか?
A
白化粧や鉄釉の器を。
急須やポットなどのお茶まわりの器を充実させた展示になります。
お茶の時間は、和みの時間ですね。
なごみは、和、と書きますが、まさにその豊かな時間が手元に添ってくるようです。
Q
高木さんにとって、「工房からの風」って、どんな風でしょうか?
A
「ハラハラ」「ドキドキ」な風です。
今回が初めての参加で「ハラハラ」「ドキドキ」が止まりません。
今の自分から出てくる器を見ていただけたらと思います。
ハラハラ、ドキドキって、きっと期待が大きいっていうことですね。
期待は夢や目標に向かう火種にもなりますね。
高木さんの火に向かうお仕事に、その期待がいっぱい込められているようですね。
Q
高木さんは、小学生のころ、何になりたかったのでしょうか?
A
世界中を旅してまわりたかった。
旅人…?
わ、出ました、旅人!
先日、福岡の陶芸家吉田崇昭さんも、そのようなことを・・。
高木さん自身がこれから旅人になるかもしれませんが?
その前に作った器が世界中を旅していくかもしれませんね。
さて、高木さんのホームページはこちらになります。 → ☆
出展場所は、コルトン広場スペイン階段前。
モニュメントゾーンに向かって広やかな空間です。
個性的なまん丸眼鏡の優しい表情の方ですよ。
お隣は、夕張から来られるガラスの西山雪さんです。
ふじい製作所さん(木工)
兵庫県小野市で「ふじい製作所」と名付けた工房で制作をする藤井健一さん。
挽物(ひきもの)を中心としたかたち作りで、
すっきりとしたフォルムも美しい作品を制作されています。
Q
ふじいさんは、「工房からの風」にどのような作品を出品されますか?
A
私たちは夫婦で、木地(加工)と塗り(仕上げ)に分業して、
漆やみつろうで仕上げた木の器を中心に制作しています。
木地は、木工ロクロを使った挽物がほとんどですが、
新たに、和紙を貼って漆で仕上げた重箱や弁当箱、
コーヒー豆などを入れるキャニスターなど指物も持って行きます。
自分たちと同じ30代40代の方にも、
普段の生活に漆の器を使っていただきたいという思いで制作しています。
重箱や弁当箱、キャニスターなど指物の新作も楽しみですねー。
先日行ったチャリティーには、丸い木のブローチを協賛下さったふじいさん。
(ありがとうございました!)
その丸さのすっきり感がとても印象に残っています。
たくさんの作品の中で個性を強く放つ感じではなく、
でも、印象がたしかに残る作品。
ふじい製作所さんが目指す、長く使うほどに愛着の増す作品作りを実感しました。
Q
ふじいさんにとって、「工房からの風」って、どんな風ですか?
A
普段、ペースを守っていこうとする自分に、後ろから風が吹いたというか、
ぐぐっと押されている感じです。
初回のミーティングから始まった自分の中の気持ちを、
しっかりとカタチにして、届けたいと思います。
ふじいさんからの私信には、
『ほぼ漆木地の制作が、終盤を向かえています。
残りの時間で漆を塗り重ね、しっかりと乾かしつつ、みつろう用の木地加工を進めます・・・』
と綴られてありました。
粛々と自らの制作時間を重ね、進めている人の爽やかな調べを感じて、
私もこうでなければ、、と心を整えてもらった気がします。
そういえば、ふじいさんの作品には、使い手の心を整える作用があるのかもしれません。
Q
ふじいさんは、小学生のころ、何になりたかったのでしょうか?
A
書道の先生です。
(当時は習字の先生になりたいと言っていました)
習い事のひとつで、通っていた書道の先生に憧れて。
マスの中にバランスよく並んだ字を、単純にいいなと思っていました。
ふじいさんも、子どものころから気持ちの向く方向が
変わっていないのかもしれませんね。
『マスの中にバランスよく並んだ字を、単純にいいな』
というフレーズ。
整った美しさ、気持ちよさ。
今のふじい製作所さんのお仕事ととても通じている気がします。
では、ふじい製作所さんのホームページはこちらから → ☆
出展場所は、スペイン階段の前のテント。
お隣には、精緻な文様も華やかなピサンキの飯野夏実さんがいらっしゃいます。
accessories mauさん(金属・装身具)
しばらく器の方が続きましたので、今回は金属の装身具の方を。
愛知県は常滑で制作をされる accessories mauさんです。
常滑って、焼き物の街ですよね。
ジャンルは違っても、ものづくりの息吹きが、町中に広がっているのでしょうね。
Q
accessories mauさんは、「工房からの風」にどのような作品を出品されますか?
A
普段使いのジュエリーをコンセプトに、素材に拘らず、
日々の生活と共にいつも身につけていられるような、
背伸びをしない、アクセサリー作りをしています。
工房からの風限定の洋ナシピンバッジや、
ずっと試行錯誤してなかなか形に出来ずにいた、耳が痛くならないイヤリングを。
後は真鍮や金やアンティークビーズを使ったりして、
今日はスカート、明日はパンツというのと同じ感覚で、
甘かったり、ピリっとスパイシーだったりと、色んな作品を展示したいと思っています。
洋ナシの限定ピンバッチ!
うれしいですねー、メインビジュアルに響いてくださって。
今回、ほかにもちらほらと、会場に洋ナシが出現しそうですよ!
accessories mauさんは、とてもファッショナブルな方。
さりげなくスパイシーなアクササリーは、
身に着ける方をぴりっと新鮮に映し出してくれそうです。
Q
accessories mauさんにとって、「工房からの風」って、どんな風ですか?
A
これといって何かテーマを持って作品作りをしていない私なので…(笑)
工房からの風は、絶対に無理だと決めつけていましたが、
ポストを開け、審査が通った封書を手に取った時、
ゴゴーっと強い風を感じました。
で、階段で足を踏み外し転げ落ちました。
それからは、爽やかな風だったり、稲垣さんとお話をさせていただいた時は、
私の制作に対する不安な部分等の背中を押して下さるような
優しい暖かい風だったり。
そして今は、そよそよと
小さな小さな風が吹いています。
当日は、草木が重なりあう時の楽しげな、音楽を奏でるような風と共に
皆さんと素晴らしい時間を過ごせたらと思っています。
階段を踏み外すとは!
大事にならなくってよかったです!!
それにしても、草木が重なりあう時の楽しげな、音楽を奏でるような風
って、素敵な表現ですね。
Q
accessories mauさんは、小学生のころ、何になりたかったのでしょうか?
A
水泳のオリンピック選手です。
3歳から、ずっと水泳をしていました。
小さい頃は、毎日毎日泳ぎに泳ぎまくっていました。
夢に向かって一直線だったので、オリンピック選手になるんだ と思っていました。
わ、なるほどーって感じがします。
accessories mauさん、しなやかな感じですから。
実はaccessories mauさんには、双子の女の子さんが!
今回、高知の結城琴乃さんにも、女の子の双子ちゃんがいるんですよ。
制作表現に何か影響あるでしょうか??
そういえば、以前出展された、tassの遠藤博子さんや、金井啓さんも
双子の女の子のお母さんですし、ご本人が双子という方も、毎年いましたねー。
工房からの風は、双子関係者?多しかもです。
さて、accessories mauさんのホームページはこちらになります。 → ☆
出展場所は、コルトン広場スペイン階段前。
お隣は、皮革バッグのヌイトメルさん。
おしゃれなゾーンになりそうですね。
玉元利幸さん(木工)
お待たせしました、いよいよ最南端、沖縄からの出展者、
たま木工商店の玉元利幸さんです。
Q
玉元さんは、「工房からの風」にどのような作品を出品されますか?
A
沖縄の木で作った木の器、カトラリーを制作しています。
今回の工房からの風では、色々なカタチの「木のカップ」を
楽しんでもらえるようにと準備しております。
相思樹、オキナワウラジロガシ、福木、イタジイ、ヒメユズリハ…
と聞き慣れない木の名前だと思いますが、
僕の暮らすやんばるの森(沖縄本島北 部にあります)や、
その周辺で育った木々を使用して制作したものです。
ほんとうに、私には耳慣れない木の名前。
でも、沖縄に生まれ育った玉元さんには、馴染み深い木なのでしょうね。
そんな身近な木を使って制作をされていること。
木のことも、それにまつわるお仕事のことも、
当日いろいろお話を伺ってみたいです。
そして、なかなか見たことのない、木の取っ手付きのカップ。
こちらも、ぜひお手にとってみてくださいね。
玉元さんの手を通して木の器にじんわりと、
沖縄に流れる時間のようなものが伝わってくるような・・・。
Q
玉元さんにとって、「工房からの風」って、どんな風ですか?
A
木工の仕事を始めて10年目になります。
がむしゃらに仕事に取組んだ日々の風が、やっと最近になり小さな自信へと変りました。
その小さな自信と共に、吹き始めるのが
今回参加させていただく「工房からの風」だと思っています。
凛とした穏やかな風を目指して。
沖縄からの出展は、準備から搬入搬出まで、ほんとうに大変なことと思います。
しかも、玉元さんの工房は、空港からもかなり離れていて・・・。
そんな大変な思いをしても、この場に来たい!
そう思ってくださる気持ちに応えたいってほんとうに思います。
もちろん、私たちスタッフも張り切ってお迎えしますけれど、
来場者の皆様の反応が、何よりの手ごたえですね。
木の器を真ん中に、作る人と、使う人が、豊かな時間を紡げますように。。
そんな場づくり、がんばりますね!
Q
玉元さんは、小学生のとき、将来は何になりたかったのでしょうか?
A
家族が言うには「コックさんになりたい」と話していたそうです。
とても単純に、レストランに行き美味しい料理が食べられるのが楽しみでした。
(今、思えば母は料理が得意な方ではなかったからかな…)
今の仕事には、あまり影響していない気がします(笑)。
コックさんのお仕事って、ものづくりとつながっていますよね。
どちらも、誰かの幸せな時間を作り出す仕事。
玉元さん、今も厨仕事もお好きでしょうか?
さて、玉元利幸さんのホームページはこちらになります。 → ☆
楽しくって、お人柄やお仕事がよく伝わってくるデザインですよ。
そして、出展場所は、ニッケ鎮守の杜、手仕事の庭に入って花壇の奥。
ちょっとシャイな玉元さんが、居心地のよいように、緑に囲まれた空間です。
にこにこはきはきとされた奥様かよさんと一緒に、
あったかな空間を作ってくださいますね、きっと!