director's voice

谷口亜希子さん/染織

Q1
神奈川県で制作される谷口亜希子さん。
「工房からの風」に、どのような作品を出品くださいますか?

A1
国文学を学んだ過程で装束と染織に興味をもちました。
卒業後に専門学校で工芸染織を学び、その後、無形文化財指定の工房に就職。
独立してからは、染めと織りの分野で企業のテキスタイルデザインやOEM生産をしながら、Anemoi(アネモイ)というブランドを立ち上げました。

Anemoiでは本当に納得のいく素材を1点1点手染めして、草木染めのストールを製作しています。
100%天然の染料を使って何度も染め重ねて色を出す草木染めは、大量生産には向かない面がありますが、やはりそれにしかない美しさがあり、生地の風合いも損いません。
心地よいストールが色々染め上がっていますので、自然の色と風合いを楽しんでいただければと思います。

今回は、とても軽いバージンウール、オールシーズン使えるカシミヤシルク、丈夫で軽いウールリネンなどご用意しました。
ラグジュアリーブランドで使われている生地を使った自信作です。
また、絹羽二重にハンドプリーツを施した新作もご覧いただけたらと思います。


桜染め 絹羽二重 ハンドプリーツスカーフ


茜染め カシミヤシルクストール 濃紅


松墨染め メリノウールスカーフ


ウール藍染ストール

Q2
谷口亜希子さん、12歳の頃に将来なりたかった職業について教えてください。

A2
父と祖父も作る側の人間でしたので、自分もそうなりたいなと思っていました。
その頃は銀座の松屋という百貨店が大好きで、おもちゃ売り場にも屋上にもいかず、クラフトや家具、食器の売り場で過ごすのが好きでした。
作家さんの実演を見る機会もたくさん設けられていたので釘付けでした。
(両親が買い求めたものは今でも大事に使っています)

誰かが毎日使うものを作るというのがいいなと思っていたように思います。
ピーターコリンウッドの織り作品を見て衝撃を受けたのもその頃で、染織を志したきっかけの1つになりました。


草木染め 絹二重織りストール 桜と紫根

妙なる美しき布。
国文学を修める中で出会った装束や染織から布づくりの道に入られただけあって、時に磨かれた美を感じさせてくれる布ですね。
上質な素材に施した草木染。
ぜひ、ブースで触れて、まとってみていただけたらと思います。

谷口さんのブースはスペイン階段前、コルトン広場です。
インスタグラムはこちらです。
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