director's voice

坂本美奈子さん/布・金属 装身具

Q1
2019年、コロナ禍前年に大阪から初出展くださった坂本美奈子さん。
今年の「工房からの風」には、どのような出品をされますか?

A1
真鍮と布を組み合わせたブローチ中心のアクセサリーを出品いたします。
金属部分は、一枚の真鍮板を糸鋸やヤスリ、タガネで加工し、14金ゴールドメッキを施しています。
布にはサテンやキュプラなどの素材を用いて、作品に立体感と奥行きのあるデザインを作り出しています。

特に、コーディネート全体のバランスを整えるデザインを意識しています。
シンプルなシャツやジャケットにさりげなくプラスすることで、個性を引き立てるアクセサリーを提案したいと考えています。
日常の装いに自然に溶け込みながらも、特別感を感じられる作品を目指しています。


大佐ブローチ


宮殿ブローチ 盾ブローチ


スタ-勲章ブローチ


クロスロングブローチとペンペン草ブローチ


エンブレムブローチと粒ロングブローチ

Q2
坂本美奈子さんが大切にしている工藝品(古いものでも、新しいものでも結構です)をひとつ教えてください。

A2
つげ櫛です。
私の祖母はつげ櫛の職人で、商売もしていました。
幼い頃から、この櫛で髪を梳いてもらっていた記憶があります。
当時はその価値を理解せず、雑に扱ってしまっていましたが、今になってその素晴らしさを実感しています。
つげ櫛は静電気を起こさず、髪をしっとりと整える優れものです。

まぁ、なんて美しい櫛なんでしょう。
そして、この写真のレイアウトからも、美奈子さんがこのつげ櫛を大切にされていることが鮮やかに伝わってきます。

コロナ禍以前はほぼ布で作られていた装身具。
コロナ禍の時間の中で金工の学びを深め、一層その世界観をかたちにしてこられた坂本美奈子さん。

今回は、ニッケ鎮守の杜、レンガ道からおりひめ神社に向かう途中にブースを設けます。
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