Q
千(sen)という工房名で活動する西本卓也さん。
「工房からの風」にはどのような作品を出品くださいますか?
A
生活に関わる暮らしの道具を中心に、
照明やタオルハンガーなど住まいに関するもの、
一輪挿しや花器、
その他オブジェや装飾品など、
金属で表現出来る様々なものを出品させていただく予定です。
Q
千さんにとって、「工房からの風」は、どんな風でしょうか?
A
我々は普段、建築家、設計士、デザイナーと共に、
店舗やギャラリー、住宅に関する、空間に静かに佇む金物を目指して制作をしております。
それ以外の我々の制作した作品は、
基本的に店舗に卸すというイメージで制作していました。
個展などでしか表にはほぼ出ておりません。
ただ、昨年からご縁があり、
百貨店やクラフトフェアにて直接お客様と接する機会を持つ様になり、
いままで裏方というイメージで活動していたので、
その機会があまりにも新鮮で、
それが凄く楽しく、そして良い出会いが沢山ありました。
今回の「工房からの風」への出展も、
新しい出会いやお客様との会話、
共感いただける物作りをしている方々との新しい流れを作り出せればと思っています。
Q
千さんの初めての「ものづくり」は、なんでしょう?
印象的なもの教えてくださいますか?
A
簡単に答えてしまうと、絵画コンクールで県の知事賞を頂いた事でしょうか。
ただしっかりと考えると、ものづくりという考えの範疇外なのかもしれませんが、
料理は大好きで小さい頃から母親と作っていました。
焼ける音、香り、食材が手を加えてどんどん変化していく過程が凄く好きでした。
おそらく小さい頃からものづくりというより、ものの変化が好きなのかもしれません。
今年の「工房からの風」は、金属の作家が特に充実しています。
増田さんが実用的というよりはアートな作品であったり、
千さんは暮らしを支える裏方的実用的な作品であったり。
津軽塗の三上さんのところでは、
唐塗や七々子塗のことに触れましたが、
千さんのHPでは、ざらめきらり、黒仕上げ、など、
金工ならではの用語も書かれています。
「工房からの風」の来場者の方々や、
このブログを読んでくださる方には、
工芸の用語に興味関心のある方が多いかと思います。
これらの用語は、とっても美しいですね。
大好きな日本語です。
これらの美しい日本語を、外国語でどのように言うのでしょう。
きっと、西本さんならいくつかご存知でしょうね。
何しろ、ご夫婦で世界一周を時間をかけてしてこられたそうなのです。
応募用紙にも、そのことが書かれてありました。
世界をじっくり旅することと制作をしっかり進めること。
西本さんにとっては、同じことなのだと思います。
生きることを拓きながら、すべての経験を享受すること。
そんな西本さんの作るもの。
すっきりシンプルであっても、奥行きがしっかりあるように感じます。
飽きの来ないデザイン、そして手仕事。
会場で、ぜひご覧くださいね。
そして、旅の話も・・・。
千さんの出展場所は、ニッケ鎮守の杜、galleryらふとの向かい。
木立の中のテントです。
HPはこちらになります。
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