director's voice

DOUBLE=DOUBLE FURNITURE

今年の「工房からの風」。
特に木工の優れた作家が揃いました。
木の仕事は色合いにそう違いはないので
一見違いが伝わりにくいかもしれませんが、
それぞれの作家ごとに、目指しているものが異なり、
技法や制作アイテムもいろいろです。
じっくり巡回してみていただけたらと思います。

まず、おひとり目はDOUBLE=DOUBLE FURNITUREさん。
酒井航さんが展開している工房名です。

Q1
DOUBLE=DOUBLE FURNITUREさんは、
「工房からの風」に、どのような作品を出品しますか?

A1
・縞黒檀という硬質な木材から削り出したカトラリーを。

とても硬い縞黒檀という黒い木材を削り出したスプーン、フォーク、ナイフです。
いわゆる木工のカトラリーとはまた佇まいが異なる上質な雰囲気に仕上がっています。

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・セラミックの佇まいを感じるような繊細なディテールの器

メープルという白い材を削りだして作る器です。
細かくディテールを表現し、ガッシリ、ほっこりした木製器とは違う、
華奢感のようなことを表現した器です。
磁器の器をイメージしながらデザインしています。

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・染を施した、親しみやすい形ですが木では新感覚な新作ウッドカップ

どこか見たことのあるとても親しみやすい形を木で表現しました。
木製のコップは軽く、飲み物の口当たりがとても柔らかく感じることができます。
水、お酒、珈琲など様々な飲料はもちろんですが、
蕎麦ちょこのような器としての使用もご提案したいです。

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・アンティークのアイロン台からインスピレーションを受けデザイン制作した新作折り畳みテーブル

もともと自身の遠方での展示用にと考えだしたのが
きっかけで生まれた折り畳みテーブルです。
アンティークのアイロン台の佇まいがとても魅力的で、
その雰囲気をとても意識してデザイン制作しました。

遠方に送ることが展示什器としての課題だったことから、
折りたたむと通常宅配の160サイズ以内に収まり
遠方へも通常便で送れるサイズです。

室内の飾り台としてや、アウトドアでの活用等にぜひ一般のお客様に見ていただきたいとともに、
さらにはギャラリーの方、ショップの方などいわゆる展示のプロの方にもお店の什器としても観ていただきたいです。

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・ほかにもバリエーションを準備予定です。

DOUBLE=DOUBLE FURNITUREさん、とても丁寧に作品紹介ありがとうございます。
どれもが作者の明確なコンセプトに基づいていて、
それを実現させるために、素材や技術と真剣に向き合った実りを感じさせますね。

特に、折り畳みテーブルは、
今年度の高岡クラフトコンペティションで入賞(高橋俊宏賞)を受賞したばかりの逸品。
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このテーブル、お持ち帰りもコンパクトな梱包をご用意くださっていますから、
お車の方はその日に。
宅配便をご希望の方は、当日ブースで手続きいただけます。

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Q2
DOUBLE=DOUBLE FURNITUREさん、
「工房からの風」への出展が決まった時、どのようなことを思いましたか?

A2
一人で黙々と作業しているときに通知を受け取ったのですが、
思わず「よっしゃー!!」って叫んでしまいました。

福岡の田舎で普段は製作しているので、
本展のような全国から選ばれて集う展示会に出展できることに喜びと期待が大きく、
この機会を大切に大きく成長したいと思いました。
他の出展者のレベルの高い仕事を身近で拝見できることもとても楽しみにしています。

ちょうど、自分の中でも自身の仕事に対し新たな気持ち
(デザイン的なことや、作り方も含めた表現)が
感じ始めていたタイミングでの本展への応募でした。

今まで製作してきたモノとはいろいろな視点で見つめ直し、
あらたな表現をこれからの自分の軸となるようにしていきたいを思っていたので、
この機会を生かし自信をもって進んでいきたいと思います。

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Q3
DOUBLE=DOUBLE FURNITUREさんの「工房」のある街の好きなものやところ、
自慢できること大切に思っていることひとつ教えてください。

A3
私が製作をしている工房がある町は、
福岡の西方にある「糸島」という町です。
近年、いろいろなメディア等にも着目していただいているようです。

福岡はもともと町と、山と、海とが立地的にもとても近い存在にある県です。
その中で、糸島は福岡の中央部まで電車で40分くらいという距離でありながら、
自然が豊かな環境があり、その中で日々製作できることがとても心地よいのです。

さらに、環境からか人の繋がりもとても濃く、
ネットワークとして横のつながりがたくさん出来、
自分と同じようなクラフトなどの作り手や、
農産、畜産、海産などの生産者とのつながりもありとても刺激があります。

自分と同じようにこの環境、立地に惹かれて集まったクラフトマンは恐らく100を超え、
その点もお互い刺激し合いいい館系なのではないかと感じています。

福岡は食がとてもおいしいとご評判いただいており、
糸島も食の生産者によりとてもおいしいものがたくさんあります。
近年は関東など全国から訪ねてくださる方が多くとても誇らしく思います。

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福岡から市川へ。
距離は遠く離れていても、「工房からの風」という展覧会を励みに思ってくださり、
こうしてはるばるやってきてくださること。
ほんとうにうれしいことですし、
こういうことのためにこの野外展を続けてきたのだとあらためて思ったのでした。

そうそう、DOUBLE=DOUBLE FURNITUREさん、
「&Premium」 と「nice things」という私も必ず読む雑誌の最新号に作品掲載もされています。
まさに風に乗っているお仕事ぶりですね。

DOUBLE=DOUBLE FURNITUREさんの出展場所は、手仕事の庭、花壇のほとり。
トキニワカフェの脇になります。

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