Q1
陶人形をたっぷりと制作する木村悠希さん。
「工房からの風」にどのような作品を出品しますか?
A1
陶器で作った、てのひらに収まる程の大きさの小さな人形を出品します。
モチーフになるのは、おおかみみたいな、きつねみたいな、
正体のはっきりしない不思議ないきものたちと、
手足の長い、ひょろひょろのこびとたち。
最近、胴の長い人も現れました。
みんなあまり表情をつけず、
どんなことを考えているのか、何をしているところなのか、
見る人それぞれに想像を膨らませてもらえるようにしています。
会場では、みなさんにそっと手にとって楽しんでいただけるといいなと思っています。
かわいくってファンシーなだけの陶人形はきっと選を通過しなかったと思うのですが、
木村さんの陶人形には、かわいいけれど、かわいいだけではない何か、
があるように思います。
その何か、に想いを巡らすこと自体、すでにこの作品に役割が生まれていますねー。
まずは会場で、一点一点(一体一体)と出会ってみていただきたいと思います。
Q2
「工房からの風」に出展が決まったとき、
木村さんはどのようなことを思いましたか?
A2
通知が届いたのが12月の25日だったので、
「最高のクリスマスプレゼントがとどいた!!」
という感じでした。
しかしながら嬉しいのは、本当に嬉しかったのですが、
作品の展開にいきづまり、とてもとても悩んでいた時期で
「当日に向けて作品がどう変わっていくのか、
当日並ぶ作品はどんなふうになっているのか」
ということを一番思った気がします。
「どう取り組んでいったら先にすすめるんだろう?」
と取り組み方から本気で悩みながら、ああでもない、こうでもないと
いろいろ試しながら、制作を続けています。
スコーーンと確信をまっしぐらに進む作家もいらっしゃれば、
木村さんのように、どうして悩むの?と思ったほど、
ご自身の世界観を持っていながら、迷われる方もいらっしゃいますね。
今展を通して、ぜひ自信を確かにされるといいですね。
そうやって、現在活躍中の作家の方、たくさんいらっしゃいますから。
Q3
木村さんの工房のある街のすきなものやところ、
自慢できることを一つ教えて下さい。
A3
すきなところを一つ、、というと、景色でしょうか。
家や、家の近くの山、電車から見える景色が好きです。
岐阜県というと、金華山に長良川だよね、と言われることが多いのですが、
私の住んでいるところは愛知県犬山市との県境で
家からも犬山城が見えており、そのすぐ前には木曽川が流れています。
大きな建物もなく、空が広くて、おおきな川のむこうにぽつりとお城がある景色が
のびのびとして、でもちょっと特別な感じがして好きでした。
夕暮れ時に愛知県側から電車で岐阜県側にわたると、
きらきらした川と逆光の犬山城が近くに見えて
静かで美しい景色だなあと毎回心が洗われるような気分になります。
鵜飼の時期になると川であがる花火も毎年の楽しみです。
工房のある街の、景色が好き、ってとても幸せですね。
好きだと思える景色の中で生み出されていくもの。
まもなく揃ってお目見えですね。
木村悠希さんの出展場所は、稲荷社の脇。
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