和紙造形のにしむらあきこさんからのメッセージをご紹介します。
(にしむらさんは13時からの在廊予定です)
Q1
図録掲載作品のタイトルと作品についてのコメントをお寄せください。
ほかに、出品くださる作品がありましたらお教えください。
A1
作品タイトルは「素は続く」
先人の知恵である和紙漉きの主な材料、楮という植物の繊維は、
なんと懐の深い存在なのかといつも感動します。
紙になり糸になり、絡まりあい繋がりあい、
織られ編まれ綴られ、手から手へ続いていく。
そのさまを形にしてみたいと思って制作したオーナメントです。
おなじモチーフで制作した、和紙と箱もお持ちする予定です。
Q2
図録冊子がお手元に届いた時の感想をお聞かせください。
A2
尊敬してやまない工芸作家さんたちの、
体温が感じられる文章を美しい写真とともに大切に読みました。
「これだ」と思う素材に出会うことができて、その素材を信じている。
幸運と強運と強い信念を持った方々の文章だ、と思いました。
Q3
12月2日いちにちだけコルトンホールに現れる「作り手の本棚」。
にしむらあきこさんは、どのような本をお貸しくださいますか。
A3
「みみをすます」谷川俊太郎
和紙造形をはじめた頃に出会った本です。
目を閉じて空想の海に飛び込んでも、何の景色も浮かんでこないとき、
本棚からひっぱりだして声に出して朗読します。
声にだすとリズムが生まれて、同時にいろんなものが見えてきて、
ランナーズハイならぬ朗読者ハイ?になります。
「水の生きもの」ランバロス・ジャー
インドで1冊ずつ手作りされた手製絵本です。
絵本を作り始めた頃に、主人がプレゼントしてくれました。
開くとふんわりと刷りの良い香りがして、
手漉きの紙のあたたかな手触り。
私もこんな本が作りたい、と思った気持ちを忘れないように、
折りに触れて手に取る大切な絵本です。
言葉の世界をふかぶかと育みながら、素材の美しさを丹念に引き出すにしむらあきこさん。
楮、和紙ならではの、にしむらあきこさんならではの制作にぜひ深く触れてご覧ください。
にしむらあきこさんのサイトはこちらです。
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