director's voice

萩原朋子さんより

陶芸で動物をモチーフとした印象的な造形作品を制作する
萩原朋子さんからのメッセージをご紹介します。

Q1
図録掲載作品のタイトルと作品についてお教えくださいますか。
他に出品下さる作品もお知らせください。

A1
掲載作品のタイトルは「なごり」です。

動物の佇む風景を作っています。
言葉にうまくできない想いや、大切に持ち続けたい思い出などを、
動物とその周りの余白で表現できたら。と思っています。

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(撮影 元家健吾)

Q2
図録冊子がお手元に届いたときの感想をお聞かせください。

A2
「工房からの風」との出会いは、まだ大学生の時でしたので、
今回このような記念の冊子が届き、当時を思い出すとともに、
今も作り続けていられることをあらためて幸せに思いました。

そうでした、そうでした。
1998年、現在の「工房からの風」の前身のホール展で、
朋子さんと初めて出会いました。
ハイソックス姿の女子大生でしたね。
今はすっかりご自身の創作世界を確立されて、
陶芸作家として立たれていらっしゃること。
すばらしく思います。

Q3
12月2日いちにちだけコルトンホールに現れる「作り手の本棚」。
朋子さんは、どのような本をお貸しくださいますか。

A3
ひぐれのお客
安房直子著

安房直子さんの作品は幼少の頃より好きです。
安房さんの作品には物を作る人がよく登場します。

今思えば、安房さんの本を通して自然と何かを手で作る人に憧れていたのかもしれません。

ひぐれのお客では、裏地を買いに来た猫が、
薪ストーブの赤色を選ぶのですが、
猫の話を聞いていると、何種類もの赤色が次々に目の前に浮かんでくるのです。

言葉が、形を持つ。
というのがよい言い方ではないかもしれませんが、
そんな見える言葉で溢れた作品です。
あの時に出会えて本当に良かったと、思っています。

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12月2日、朋子さんは午後から在廊下さる予定です。
萩原朋子さんのホームページはこちらになります。
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