director's voice

A fewさん(装身具)

Q1
初出展のA fewさん、「工房からの風」に、どのような作品を出品されますか?

A1
天然石ルースに触れて浮かんだイメージをもとにデザインした植物や、動物をモチーフにした1点ものと、
百貨店等で展開する定番作品(型があるものに一点ずつパーツを溶接したり、石を入れたり、仕上げを変えたり、ほぼ一点ものに近いもの)を持って行きます。

天然石を使った一点もののリングは、デザイン画などほぼ無い状態からWaxを削り出して行き、やり直ししないで一回で完成まで持っていきます。
このシリーズを製作する上で目指したことが生き物の生命力、躍動感を金属で表現したいということでした。
リングというよりもひとつの生き物、自然界の現象のような面裏のない表現を目指しています。

金属のような無機質なものに生命力を与えるのはかなり難しいことだと思っているため、目に見える金属表現に加えて、情熱というか熱を込めるように心がけています。
「情熱」=「集中力」だと思っているため、製作は一回で行い、集中力が分散しないようにしています。

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Q2
A fewさんの工房の中で、特に大切にしている場所、あるいは部分、印象的な場所、空間、または、道具の写真を1カット撮ってください。
そして、その説明をお願いします。

A2
画像は火床の写真。
私が思う大切な「場所」はこの場所が無いと製作自体ができない場所という意味で「彫金机と道具類」「火床」を挙げたいと思います。
1.5畳ほどの狭い空間ですが、この場所が無いと落ち着いて製作できません。
どんなに製作意欲と材料があっても,
孤独になれる空間が無いと、私は自分自身の製作ができない性格のようです。

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Q3
A fewさんが自作以外で、大切にされている、あるいは、愛用されている工藝品をひとつ教えてください。

A3
ぽっぺん
愛用というか子供の頃からずっと大切に保管している長崎のガラス細工ぽっぺんと寄木細工のカラクリ箱です。
ぽっぺんは吹いて遊ぶというよりも眺めていることのほうが多いですが、ガラスの儚さと美しさを感じられます。
寄木細工は木目と絵柄の美しさとカラクリの細やかさが魅力的です。

もう一つ、失くしてしまったものに有線七宝のペンダントトップがあり、
エメラルドグリーンとオレンジの花の対比が美しく気に入っていたものでした。

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ひとつの生き物、自然界の現象のような面裏のない表現
素敵な想いですね。

A fewさんの出展場所は、コルトン広場、スペイン階段前。
本部テント2の正面あたりです。

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