Q1
神奈川県で制作をするchiiiiiiicoさん。
「工房からの風」に、どのような作品を出品されますか?
A1
私の生業としてのものづくりの始まりは、美大卒業後にプロダクトデザイナーとして就職した家電メーカーでの仕事です。
若い頃は知的な空気を纏った工業製品に憧れがあり、自分がデザインしたものが大量生産され、それを沢山の方が使っていることに誇りを持って仕事をしていました。
そしてキャリアを重ねるにつれパソコンの中の3Dデータではなく、自分の手の中で素材を触り加工したいという想いが湧いてきました。
そういった自分の背景もあり、私が心惹かれるのは手仕事を感じるような作品で、自分の作品もそうありたいと思っています。
そして今は植物や自然界の現象をモチーフに装身具をデザインしています。
そこから一歩踏み込んで細胞や植物の断面、顕微鏡の世界にフォーカスした作品も展示します。
指や髪につけるとそのコントラストによりモチーフが浮き上がるような繊細なデザインが特徴です。
その中でもシルバーに24金を施した作品は、シルバーはゴールドを、ゴールドはシルバーの色をお互いに綺麗に見せてくれています。
装身具は身につけた時に完成すると思っているので、是非手に取ってお試し頂きたいです。
Q2
chiiiiiiicoさんの工房の中で、特に大切にしている場所、あるいは部分、印象的な場所、空間、または、道具の写真を1カット撮ってください。
そして、その説明をお願いします。
A2
工房の窓から見える風景です。
家を作る際、作業机で仕事をする時に目の前に外の風景が見えるような高さに正方形の窓を配置しました。
1日のほとんどをこの作業机で制作しています。
その窓から見える風景は畑(今は里芋とさつまいもの収穫時期です)、向こうの山、民家が少し。
黙々と一人で作業をしている日常に、時間と季節の移り変わりを教えてくれる窓です。
Q3
chiiiiiiicoさんが自作以外で、大切にされている、あるいは、愛用されている工藝品をひとつ教えてください。
A3
seccaのお皿です。
新居に引っ越しの際に頂きました。seccaは美大のクラスメイトと先輩が立ち上げたブランドです。
公立の美大でクラス人数が20人程と少なく徹夜課題も多かったので、大学で過ごす4年間はとても濃厚で、クラスメイトとも家族のような関係になっていきました。
作り手のことをよく理解しているので、このお皿にもとても愛着があります。
二人共造形力がとても高く、どこから見ても美しいフォルムは流石だなと、自分の作品撮影にも使用するほど気に入っています。
自然の景色を望みながら、繊細で美しい作品を制作するchiiiiiiicoさん。
出展ブースは、コルトン広場、スペイン階段前。
コラボ制作もされているchiffon glassさんがお隣です。
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