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2022年10月の記事一覧
「出展作家紹介/工房からの風」New
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aei (装身具)
2015年に初めての出展をされたaei の桑山明美さん。
7年ぶりにこのアニバーサリー展へ出展くださいます。
Q1
aeiさんは、「工房からの風」に、どのような作品を出品されますか?
A1
金属加工によって制作した装身具、オブジェをお持ちします。
画家が風景を描くように目で見た景色や日々の些細な出来事を作品に閉じ込めて表現しています。
ひとつひとつに名前を付けて物語を伝えています。
是非合わせてご覧ください。
今回、糸鋸によって板材を切り抜き制作する“すかし”という技法の作品を特に力を入れました。
手仕事のくせのある風合いをお楽しみいただけたら幸いです。
Q2
aeiさんの工房の中で、特に大切にしている場所、あるいは部分、印象的な場所、空間、または、道具の写真を1カット撮ってください。
そして、その説明をお願いします。
A2
2年前にアトリエを移りました。
以前のアトリエは、北に一箇所窓があるだけでとても暗い空間でした。
今度は明るいアトリエにするぞ!と意気込み、作業机は部屋のセンターに。
目の前に大きな窓を設けました。
部屋の中にして大空の下で制作している気分です。
おかげで手元がよく見えて助かります。
窓の外には田んぼが広がり、お米、麦、大豆が季節ごとに植えかえられて、いつ眺めても飽きません。
悩みは、うっかり窓の鍵に手が届かなかったことと、窓を開けすぎると風が強くて部屋中に金属粉が舞うことぐらいです。
Q3
aeiさんが自作以外で、大切にされている、あるいは、愛用されている工藝品をひとつ教えてください。
A3
大切なものがありすぎて悩む問いでした。
考えてみると、毎日使用しているものは意外と少なく、生活の一部になっていたこれは視野に入っておらず「あ!これがあった」という具合でした。
「小川麻美さんのカップ」です。
(取っ手はないので湯のみかもしれませんが、我が家ではコーヒーや紅茶にも使うので私にはカップです。)
私が初めて野外展に参加した際に主人が購入してくれたものです。
毎朝欠かさずこのカップでコーヒーやお茶を飲みます。
何を入れても私にはこのサイズで飲む量がちょうどいいのです。
少しずつカケが出てきてしまいましたが、口をつけても気にならないのが不思議。
カップにつけられた小川さんの〇のイニシャルを娘はカタツムリ!と言っています。
結婚、出産を経られて、今は制作発表も順調になさっているaeiさん。
初出展の後、帰宅されていの一番に送ってくださったメールが、2015年にブログに残っていました。
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プロとして立っていけるか、トライする気持ちも抱えて出展された日。
その日の経験も糧として、人生のさまざまなタイミングにも作ることを手放さなかった人。
その成熟したお仕事と「工房からの風」の場で再会できることがとても楽しみでなりません。
aeiさんの出展場所は、おりひめ神社の脇。
作家ページはこちらです。
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Anima uni(装身具)
2012年の初出展ののち、毎年風人として「工房からの風」を支えてっくださったAnima uniの長野麻紀子さん。
今年は10年ぶりに出展作家として参加くださいます。
10年間で制作活動をうんと広げ、飛躍されてきました。
その独自な世界観は、高まった技術をもって自在に表現され、かたちとなって「工房からの風」にやってきます。
Q1
Anima uniさんは、工房からの風に、どのような作品を出品されますか?
A1
ふっと原点に立ちかえってみたくなったのでしょうか。
なにやらよくわからない力に突き動かされ、10年ぶり2回目の出展です。
はじめての時は、スペイン階段下のテントで緊張した面持ちで佇んでいたら、
あれよあれよという間に終わっていた2日間でしたが、
あれから、わずかでも進化できているのでしょうか。
迷いながら、立ちどまりそうになりながら
揺れて、揺らいで
それでもわたしを内側からつきうごかすなにか。
たましいがふるえるからつくる、つくらずにはいられない、
そういうのだけを掬いとって集めたのなら。
作品があるひとつの形態をなしてから、また変奏曲のように刻一刻と変わりゆき
あたらしい和音が謐けさのうちにたちのぼる。
そんな印象の今回の作品群では、庭のシリーズが深化して
四季折々、とりわけこっくりと秋の実りの季節が展開されます。
エルダーには深紫のベリーがたわわに実り、豊穣を唄います。
またずっと作りたかった<ふれる ear cuff>が完成して、
お披露目いたします。
研ぎ澄まされたバランス感覚から生まれてくる色石の作品。
はじめること、つづけていくこと、おわりを告げること、
どこの地点においてもたいへんで、愛おしい日々なのでしょうか。
それぞれの日々に祝福あらんことを願いつつ。
Q2
Anima uniさんの工房の中で、特に大切にしている場所、あるいは部分、印象的な場所、空間、または、道具の写真を1カット撮ってください。
そして、その説明をお願いします。
A2
彫金机
身長、腕の長さ、てのひらの大きさ、
細部に渡る隅々までわたしの身体と動きに合わせ、フルオーダーで作っていただいたもの。
使い手にとことん寄り添ってくださるアトリエ倭さんのすばらしいお仕事です。
動くわたしをフレーミングしている、という視点から考えると、
先の倭さんの個展でのオーダーフレームと相通じるものがあるような気が多分にいたします。
眼前の大きな硝子窓のむこう、エルダーの木がサワサワと梢を揺らし、
小鳥たちがピチチチとのぞきこんでいきます。
明るい陽光がしずかに射し込んで、白い机と壁面をちろちろきらめかせるなか作業する
冬のあさが一等好きな情景です。
Q3
Anima uniさんが自作以外で、大切にされている、あるいは、愛用されている工藝品をひとつ教えてください。
A3
◯絶賛愛用中
松塚裕子さんの珈琲カップ&ソーサー
朝から晩まで。もう365日手放せません。苔むした竹っぽいから、竹苔カップと勝手に命名。
なんでしょう、この吸いつくような手触り。これで飲む珈琲の美味しいこと。
◯宝物
佐藤亜紀さんからいただいた茜と藍染の糸巻き
これは神棚風に作業場の上の方にしつらえてあって、いつでも彫金作業を見守ってくれているのです。
下地康子さんからいただいた草木染めの糸一式
織の際に出る端っこだそうで、あまりに美しくて言葉を失う色糸。
後生大事にしまってありますが、いつか作品に使わせていただく時がくるかもしれません。
恐れ多いことですが。
武井春香さんの藍甕で染めていただいた真珠
あらたに加わった宝物。なんとも愉快な思い出と共に、この青い真珠を眺めることでしょう。
大野八生さんの落書きのうちのネコ
八生さんからの小包とか紙袋には落書きがしてあるので、もう絶対に捨てられません。
2012年には、工藝作家のつながりをあまり持っていなかったというAnima uniさん。
この10年豊かに工藝作家とのつながりを育まれて、制作と日々の暮らしの両輪が豊かになられた一端を感じられるメッセージを寄せていただきました。
Anima uniさんの出展場所は、おりひめ神社の奥。
作家ページはこちらになります。
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飯野夏実さん(陶芸)
2013年に初出展くださり、その後作品発表を豊かに続けて来られた飯野夏実さん。
実力を蓄えて、アニバーサリー展に二回目の出展を果たしてくださいます。
Q1
飯野夏実さんは「工房からの風」に、どのような作品を出品されますか?
A1
金彩色絵の磁器作品を出品します。
4分の3くらいはお皿やカップなどの食器、4分の1はアクセサリーや小物入れなど食器以外のものになります。
制作方法としては、箸置きやアクセサリーなどの小物以外、ほとんどのものがロクロ成形です。
上絵付け(本焼きが終わったあとに絵付をして800℃くらいで焼き付ける)がメインですが、下絵付け(素焼きの段階で染み込ませるように絵を描く)、和紙染め(下絵付けの一種で、筆で直接描かずに型紙に絵の具を染み込ませて模様をつける)、いっちん(土の絞り出し)、クエルダセカ(スペインの釉薬掛け分け技法)など、さまざまな装飾技法を取り入れています。
温かみのある白い生地に、私の大好きなお花模様や動物の模様を、華やかな色絵金彩で施したものが多いのですが、私のもうひとつのライフワークでもあるウクライナのピサンキ、西洋中世の装飾美術、イスラム建築の唐草模様、などなど世界中の私の好きなものからインスピレーションを受けつつ、20代半ばに絵付けの勉強をした京都の清水焼の影響もあるかな、という無国籍にミックスされた感じになってきたような気がします。
Q2
飯野夏実さんの工房の中で、特に大切にしている場所、あるいは部分、印象的な場所、空間、または、道具の写真を1カット撮ってください。
そして、その説明をお願いします。
A2
今年のはじめに埼玉県から台東区に引越しまして、新しい工房を作ったのですが、外から見ても楽しいアトリエになるように、窓下の腰壁のモルタル部分にモザイクを施しました。
色ガラスと大理石をランダムに割って組み合わせたブローチのようなパーツを70個ほど作っておき、壁に埋め込みました。
私も、左官をしてくれた職人さんも、こんなことをするのははじめてでしたので、かなり苦戦しましたが、なんとかスタジオカラクサらしい壁ができあがりました。
来年のゴールデンウィークにはオープンアトリエをしようと考えています。
ぜひ遊びにいらしてください。
Q3
飯野夏実さんが自作以外で、大切にされている、あるいは、愛用されている工藝品をひとつ教えてください。
A3
たくさんあって迷いましたが、一番よく手に取る工芸品を選びました。
津田清和さんのグラスです。
型吹きガラスのゆらぎの表情が好きで、適度な大きさとずっしり感も良く、ビールを飲むときはたいがいこれです。
精緻な加飾の作品を生み出す飯野さんの愛用の工藝品がすっくり端正な津田清和さんのガラス。
一見離れた表現のようですが、それぞれ完成度の高さのベクトルが近いのかもしれませんね。
飯野夏実さんの出展場所は、ニッケ鎮守の杜の中央あたり。
作家ページはこちらです。
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極楽寺がらす工房(ガラス)
鎌倉で極楽寺がらす工房を築く岩沢彰一郎さんと睦子さん夫妻。
極楽寺がらすさんとして1度、岩沢睦子さん個人として1度出展くださっています。
今回は、極楽寺がらす工房として、アニバーサリー展に出展くださいます。
Q1
極楽寺がらす工房さんは「工房からの風」に、どのような作品を出品されますか?
A1
二人の作風が違いますので、お互いの作品と共作の作品を出展します。
彰一郎は雪代シリーズを出します。
ガラスの表面がサラサラとした肌触り、薄っすら透ける白い物や一手間加えた作品。
画像は雪代と雪代の間にオリジナルパーツを付けた透明ガラスをカップリングしたグラスになります。
他にグラス・一輪挿し・蓋物など出します。
睦子はkirieシリーズ。
黒いガラス生地を作りサンドブラスト技法で絵柄を彫り込んで表情を付けています。
自分癒しの猫柄が多いです。
彫り込んだ事で表面の凹凸の手触りが心地良く、絵柄も剥がれる心配が有りません。
グラス・花入れ・鉢・ポット等を出します。画像は月夜グラスとポットになります。
共作の干支や鏡餅は、工房立ち上げ時から2人で毎年大切に制作し続けています。
お家でホッコリ和む時間に活躍してくれれば幸いです。
Q2
極楽寺がらす工房さんの工房の中で、特に大切にしている場所、あるいは部分、印象的な場所、空間、または、道具の写真を1カット撮ってください。
そして、その説明をお願いします。
A2
ガラスを溶かしている溶解窯です。
工房立ち上げ時、自分たちでコンクリートを流して作りました。
制作中は1200℃になり、夏場など工房内は大変な温度になりますが、冬場は近所のお爺さん達が温まりに来ます。
19年経って、所々不具合やご機嫌が悪くなりますが、この子が居ないと何も出来ません。
大切な窯です。
Q3
極楽寺がらす工房さんが自作以外で、大切にされている、あるいは、愛用されている工藝品をひとつ教えてください。
A3
「信楽焼 長角皿」 案山子窯陶芸工房 故山田先生より譲り受けた作品です。
ガラス製品とは対照的な大地を感じさせる大胆なテクスチャーに魅せられて愛用しています。
貴重な窯の画像もありがとうございます。
今年の猛暑の中にも、制作に励まれたおふたり。
爽やかな秋の日に、皆様と制作の実りを介して豊かな交流がはかれますように。
極楽寺がらす工房さんの出展場所は、ニッケ鎮守の杜の中央部。
作家ページはこちらです。
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今野恵さん(フェルト)
Q1
今野恵さんは、「工房からの風」に、どのような作品を出品されますか?
A1
ショールやバッグ、帽子、アクセサリーの身につけるフェルトと、モビールやクッションなどお部屋に飾るフェルトを出品します。
蝶々のモチーフが付いた立体的なベレー帽やフェルトボールのモビールは新しい試みで制作しました。
ブースの中にモビールを飾りますので、ゆったりとゆらめく様子を楽しんでもらえたら嬉しいです。
フェルトのクッションや猫型クッションも出品しますので、フェルトの温もりを体感していただきたいと思っています。
Q2
今野恵さんが、工房の中で特に大切にしている場所、あるいは部分、印象的な場所、空間、または、道具の写真を1カット撮ってください。
そして、その説明をお願いします。
A2
祖母と母から譲り受けた年季の入ったお茶箱です。
羊毛を入れてます。
フェルト前の羊毛を湿気から守ってくれます。
乾燥剤を入れなくてもいつもカラリとしてふわふわの状態を保ってくれます。
「さて、今日は何を作ろうかな」とお茶箱の蓋をあけるときに宝箱を開ける気分になるのも良い感じです。
Q3
今野恵さんが、大切にされている、あるいは、愛用されている工藝品をひとつ教えてください。
A3
アトリエ倭さんの「森のスピーカー」です。
制作時間に聞くラジオや音楽の音が耳触りの良い優しい音になります。
壁掛けにもなりますが、私は作業場所を移動するときは連れていき、いつも一緒に制作を見守ってくれる相棒のような存在です。
好きなラジオ番組は、「武田鉄矢の今朝の三枚おろし」です。
今野恵さんのフェルトは、野性的というか野性をしっかり作り手が受け止めて形にしたもの。
その形が、力強さの中にも愛らしさがあふれているのが、他の作家の作品にはない独特な魅力です。
久しぶりの大きな野外展にむけて、新作も豊かに構成されているようで、とても楽しみですね。
今野恵さんの出展場所は、コルトン広場で、ニッケ鎮守の杜の入り口の近く。
作家ぺージはこちらです。
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いわもとあきこさん(裂織り)
第20回「工房からの風」まで、あと1週間となりました。
毎日、天気予報が気になる期間がやってきましたねー、いよいよ‼
よいお天気を祈りつつ、企画事務局も、日々準備を進めております。
今日から、恒例となりました出展作家の方々からのメッセージをお届けいたします。
毎回、このブログ形式のメッセージを「熟読」して(「予習」という方もいらしたり・・)
より丁寧に作家の作品に向かってくださる方が多いのが「工房からの風」のひとつの特徴となってきたように思います。
54ブース。
読み応えありますよー。
その54ブース。
今年は、複数回出展作家がいつもより多いのも特徴です。
3回目の方が4ブース
2回目の方が20ブース(2回目の方が多いんですね)
とはいえ、初出展の方が30ブースと、一番多いのが初出展の方々!
まず3回目の出展作家の方々、そして、2回目、
そして初出展の方々からのメッセージをご紹介してまいります。
最初は、香川県高松市からのいわもとあきこさんです。
Q1
久しぶりに「工房からの風」に帰って!きてくださったいわもとさん。
今回は、どのような作品を出品されますか?
A1
いろいろな色でいろいろな柄を織り込んで、いろいろなかたちの裂き織のかばんを作っています。
マイナーチェンジを繰り返して、たどり着いた今の一番をご覧頂けたらと思っています。
そしていつも意識している端材の存在。これを生かしたかばん以外の何か。も、並べたいと思っています。
ちょいと笑って帰ってもらえたらこれ幸いです。
Q2
いわもとあきこさんの工房の中で、特に大切にしている場所、あるいは部分、印象的な場所、空間、または、道具の写真を1カット撮ってください。
そして、その説明をお願いします。
A2
作業場として借りた建物は、75年前に建てられた町のお医者さんで、レントゲン設置などの関係で壁には鉛が挟まっているとのこと。
この壁には釘も押しピンも刺さりません。
唯一いい場所に釘が一本。
ここには時計をかけなさいなと言われたかのように時計をかけました。
会ったことはないけど、壁を見るときっといい先生だったように思えて安心します。
Q3
いわもとあきこさんが、大切にされている、あるいは、愛用されている工藝品をひとつ教えてください。
A3
耐火ポットは、知り合いの陶芸家の方のもの。
冬はストーブにのせて、常にお湯を沸かします。
夏はコンロでお茶を沸かして冷ましてがぶがぶ飲みます。
気が付いたら一年中使っています。
ペンギン的なシルエットと存在感も気に入ってます。無いと困ります。
コロナ禍で久しぶりの関東遠征!ではないでしょうか。
いわもとさんの展示ブースは、ニッケ鎮守の杜「galleryらふと」の前です。
カラフルな裂織りのバッグが鮮やかにハタメク、元気のよい光景が映し出されますね!
いわもとあきこさんの作家ページはこちらです。
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20th アニバーサリーサイト
第20回展アニバーサリー展を記念して、特設頁を設けました。
10月15日
17日
19日
21日
23日
と5回にわたって公開いたします。
第一回目は、今回出展される藍染めの2工房のご紹介記事です。
→ click
恒例となりました出展作家からのメッセージも、これからお届けしていきますが、
こちらの特設頁もぜひお読みくださいませ。
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安藤大悟さんより(陶芸)
先日はお時間を作って頂き、誠にありがとうございました!
とても実りある時間でした。
まず、運営・風人の方々の温かい雰囲気がとても伝わりました。
ミーティングを行う事で、「工房からの風」に対するみんなの共通認識がハッキリし、
御来場のお客さまと参加作家がどれだけ気持ちよく当日を過ごし、
作品を使い手の方に届ける事に集中する事が出来るかを考えられているのだと思いました。
「工房からの風」20年という節目の年。
これだけ回数を重ねて継続して取り組みが続いているのは、
稲垣さんをはじめ運営の方々の想いに賛同する、作家や来場者の志が高いからだと感じました。
作家としてやらなければいけない事は、数やクオリティは前提条件で、一生懸命、全力でのぞむこと。
クラフトフェアは交易所。
出展することで多くの人と交流し、表現の幅を広く持ちたい。
コロナで世界は変わり、人と人との距離をとったり、気軽に商品をネットで購入したり、
現地にいなくても仕事ができる世の中になっている。
そんな時代だからこそ、
「ありがとうございます」と手渡しをする。
その機会を大事にしたい。
自分にとって、とても参加したかったクラフトフェア。
もっと先を見て、こんな風になっていきたいなと思う自分に向かうための行商地の一つ。
ここで見聞きしたことを存分に生かし、今後につなげて、また何かの形で関わっていきたいと強く思いました。
引き続き、どうぞよろしくお願いいたします!
安藤大悟
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鈴木友子さんより(木工)
ニッケコルトンプラザへは電車でしか行ったことがなかったので、道の確認のためにも車で行きました。
ギャラリーらふとの前に準備してくださったテントと椅子と待ってくださっていたスタッフさんたちを見たときに
「今年は参加できるんだ」という実感がわいてきました。
2020年にはじめて選考を通過したのですが、コロナ禍で出展取り止めとなりました。
初出展者の参加が取り止めと決まるまでの数か月間は、自分の作ってきたものを見直したり価格について考え直したり、
稲垣さんに作品を見てもらって構成の相談に乗ってもらったりと展示に向けてあれこれ考え続けていたので、当日を迎えることはできなかったけど意味のある日々を過ごせました。
展示はできなくても実りはあったと納得はしていましたが、2020年の「工房からのそよ風」にはどうしても行く気が起きず、やっぱり自分はそうとう落ち込んでるな…と自覚し、再度応募したのが今回でした。
ひとりひとりの自己紹介や稲垣さんのお話も真剣に聞いてはいましたが、2020年のことが頭をよぎりながらあの場所にいました。
みなさんの自己紹介はずっと聞いていたいくらい楽しかったです。
(布の女性のかたのお話と作品が素敵で、話しかけてもう一度黄色い布を見せてもらいたかったのですが、できませんでした)
うまく言えませんが、みなさんの言葉がぜんぶ届いた気がします。
「わかる!」と思うことが多かったです。
そういう方が当日は50人集まるんだな…と思うと、ワクワクしました。
風人さんが「工房からの風は言葉がすごく届く場所」(だったかな?)とおっしゃっていたことも印象的でした。
同じ木工作家の方ともお話しできて嬉しかったです。
たくさんの方が工房からの風に携わっていることがありがたく、それに今年は参加できると実感できた時間でした。
ミーテングの機会を作ってくださり、ありがとうございました。
当日までどうぞよろしくお願いいたします。
もくのすけ
鈴木友子
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豊田陽子さんより(染織)
はじめに稲垣さんのお話で、「霧の中に入ってしまったときは、初心に戻る」とおっしゃったことに、あっ、と思いました。
2017年の初参加の時は、とにかく自分の作品を売りたくて、どうしたら売れるのか、それがピラミッドの一番上にあって、作る喜びや楽しさが底の方に沈んでいました。
常に数字が頭の中でグルグルしながら制作していて、自分の心が苦しくなっていたことにも気づかず、
全身アトピーになり、その他謎の体調不良のなか鞭打ちながらとにかく制作しなければならない!と。
今振り返れば、それでよくやってたな・・といった感じです(笑)
おそらく、その当時も稲垣さんは「工房からの風」の参加作家に向けて同じような言葉を投げかけていたのではないかと思いました。
でもその時はその言葉の本当の大切さに気付けずにいてまさに霧の中にいたんだなと。
あれから5年たち、他の作家さんとのより深い交流もでき、自分の心とからだを見つめなおし、ピラミッドの構成が変わり、少しずつ少しずつ霧が晴れていったこと。
2017年の参加は転機だったと思っていましたが、なぜこの仕事を始めたのか、光輝いていた大切なその思いが、それが相手に伝わるのだと。
「霧の中に入った時は初心に戻る」
今回この言葉で一番心が震えたことで、自分の軌跡を改めて振り返り今回参加させていただけることの有難さをより強く実感しました。
他の作家さんたちの自己紹介でも、ああ、同じような悩みを持ちながら制作しているのだなあとか、自分とは違ったスタンスで制作されているのは興味深い!とか、創作をはじめて間もないフレッシュな感覚で自由に制作されている作家さん(素敵!)など、
本当に暑さを忘れるぐらい楽しい時間でした。(自分の発表は緊張で震えましたが)
前回とは違ったいい意味での緊張感と、今の自分にとって精いっぱいできること。
自分への期待で静かで底の方からワクワクとした熱を得ることができました。
突然の体調不良にならない限り、ミーティングに参加をしようと思っていましたが、これからさらに制作を進めるうえで、自分が思っていた以上に大切な心持を持ち帰ることができました。
他にはないこの現地でのミーティングは本当に大事で、このような難しい状況の中でも集まれる人だけでと開催された意義を実感しました。
本当にありがとうございました!!
豊田陽子
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