2019年10月の記事一覧

「風人からのメッセージ/工房からの風」New

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素材の学校テント

素材の学校テントを担当してくださったのは、
森友見子さん、磯敦子さん、フクシマアズサさん、谷田貝陵子さん。
授業はほかに、川崎千明さんも加わって充実の構成でした。

校長先生といつのまにか呼ばれている!森友見子さんからレポートいただきました。

+++

素材の学校では、こども達のワークショップブースとして2つのテントで4時間ずつ、
革の時間、ほうきの時間、綿の時間、紙の時間、金属の時間、綿と紙の時間を行いました。
どの時間もこども達がものつくりを楽しめるように心を込めて準備しています。

始めた当初は何度も会場アナウンスで参加者を呼びかけましたが、
今では受付にこども達が集まり、毎年楽しみに来てくださる子も増え嬉しい限りです。
また先生をやってみたいという作家の方までも現れ、楽しいことになってきました。

2日目の最後には課外授業として、
こども達とテントを飛び出して手仕事の庭や作家テントを見て回る、
キッズ庭めぐりツアーを行いました。

いくつかの作家テントにおじゃまして2つの質問をします。
「素材はなんですか?」
「なぜその素材を選んだの?」
少し恥ずかしそうな作家と興味津々のこども達の目。
私たちがしたかったこと、こども達と作る人との出会いが確かにありました。
こども達にわかりやすく説明してくださり、
またお土産の素材のかけらをご用意してくださった作家さんも!
ご協力いただき、本当にありがとうございました。

森友見子

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コルトン広場、モニュメント周りの二基のテントが素材の学校。
作り手が、所謂こどもだましではなく、本物の素材を使って、
真剣にものづくりを行う時間。

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ここ数年取り組んでいる「キッズツアー」。
日曜日の最後のプログラム。
こどもたちを連れて、数名の作家のブースを訪問する企画。
この画像は、藍のあをのようさんのところですね。
ほかに、

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木・竹・漆の中村理さんのテントなども巡ったツアー。
どのテントでも真剣!こどもたちも、作家さんたちも(そしてご父兄も!)

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締めは、竹細工の㔟司恵美さん。
青竹まるごと一本からヒゴを割り出していく、
豪快な仕事をたっぷり見ていただきました。

周りの方たちも、目が輝いてしまう恵美さんの手技と口上!

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今回は、このようなドームまで拵えて、キッズツアーの締めを飾ってくださいました。
これは、恒例にしてほしいなぁ。。。

+++

初期から参加くださった森友見子さんとの話し合いから始まった素材の学校。
簡単なキットがあってのイベント的ものづくりではなく、
素材そのものに親しんで、なるべくものづくりのレアな部分に触れてもらおう!
という想いをもって始まりました。
とはいえ、商業施設内でのイベントですし、
定員があること、時間に限りがあることも含め、
プログラム構成にはいつも風人さんたち、頭を働かせてくださいます。

「いつか、素材の学校から出展作家が出てきたらいいね―」
森校長先生!ぽかぽかの笑顔で言いますが、
ええ、きっといつかそんな出展作家が出てきてくれますよ。

ゆっくりじっくり始まった「素材の学校」ですが、
森さんの言葉にもあったように、
先生をやってみたい!
協力したい!
という作家さんも増えてくれました。
この企画テントがあることも、「工房からの風」の
重要な個性のひとつになってきたんだなぁと、

今回改めて思ったのでした。

さぁ、来年はどんな先生で、どんなプログラムが生まれてくるでしょう!
愛あるアイデア、お待ちしています!

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五行テント「火」

五行テントを担当くださったのが、
陶芸の大野七実さん、木工の岡林厚志さん、箒の吉田慎司さん。
吉田慎司さんからレポートをいただきました。

+++

五行テント「火を巡るものづくりの旅」

・五行テントについて

五行テントでは、工房からの風16回展から20回展に向けて五行「木火土金水」をテーマに構成していきます。
昨年は「木(一草一木)」今年は「火」がモチーフでした。

工芸の内側をより深く理解して戴くために手仕事の素材や背景をご紹介する事が目的です。
今年は、大野七実・岡林厚志(hyakka)・吉田慎司(中津箒)、三人の風人が企画・構成しました。

・「火」をどう考えるか。「心の火」

「木火土金水」は、木が火を生み、灰が土を育み、土から金属が生まれ、金の表に水が生まれる…
という森羅万象が支え合って世界が循環している、というような考えを手仕事と重ね合わせる企画ですが、
今年の「火」は、「素材」ではなく「反応」、化学現象という事が課題でした。

ただ、火の在り方に自然の理を感じ、作り手が共鳴する事には変わりがありません。

「継火」と言われるように、誰かが火を受け継ぎ守りながら、何十年、何百年と営みは続いていく。
新たな風と燃料によって少しずつ、対話をしながら「種火」を育み、生きている火を大きくしていく。

そんな風人同士の対話の中で、話は抽象性を高めていきました。
作家の「心の火」に触れ、ご来場の皆様と共有するにはどうしたらいいか。
そこで、作家さんの工房を訪れ、取材をする事になりました。

お訪ねしたのは、ろうそくの作家の鈴木有紀子さん。
鈴木さんは、ウィンドウディスプレイで見た…などの些細なきっかけから、ひたすらに自ら考え、創作し、道を拓いてきた作家さんです。
溶け方、透け方、形、実験室のようなアトリエで、日々試行錯誤を繰り返しています。

工房からの風当日は、三人+鈴木さんの対話の中で、印象に残ったエピソードをまとめ、パネル展示しました。
そこには、多くの作り手に響く、手仕事のエッセンスが凝縮されていました。

文・ 吉田慎司
写真・岡林厚志

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五行をテーマに五年間、という提案をしましたが、
こうして我がこととして引き取って、私の想像以上に取り組んでくれた3人。
その3人の取り組みから、多くの人へ手渡ったものがありました。
まさに、「火を継ぐ」営みだったのではないでしょうか。
吉田慎司さんからは、合わせて、感想、メッセージもいただきました。
私信でしたが、許可をいただきましたので、
以下に一部を転載させていただきますね。

+++

今回も、誠にありがとうございました。

例年に増して、すごく得るものの多い二日間だったように思います。

初日は生憎の天候。
初めての作家さん、はるばる来た作家さん、気持ちの落ちてしまう方がいないか…?
残念がっている方がいないか…?
という事が何より心配だったのですが、神社の周りや庭には誰1人として、
下を向いている人はいなかったように思います。
工房からの風への思いが、作家さん、コルトンの皆さんにまで
深く伝わっている事に既に感動していました。

今年もこの場所があるんだ…!と、
水たまりを歩きながら、強く噛みしめていました。

オープンの瞬間には晴れて、祝福されているような気持ちでしたね。

更に二日目は、レイアウトを大きく変えて、本当に花が咲いたようで…
昨日雨だったから、などではなく、今日を精一杯に花開こう、形にしよう。
という意志を感じて、またすごく嬉しくなりました。

手仕事の面白さ、深さ、熱さ。
皆が抱えているものが、本当に生々しく形になる時、
手仕事の世界はもっとおもしろくなるし、
新たな作り手も竹のように次々と伸びてくるのだと思います。

誠実な作り手が等身大のまま真っ当に受け入れられる世界にこそ、
自分の作ったものがあるようにしたいと思っています。
自分だけではなくて、真剣な全ての作り手が報われる世界でこそ、
ものを作り、語りたいと思っています。
そこは譲りたくないですね。

そんな事もあって今回は、素材の魅力、深さ、
奥行きを幾らかでも紹介出来た思いがあり、
夢を少し叶えさせてもらった気持ちです。
(勿論、続けていくこと、営み自体が目的なのですが…!)

自分が変わったのか?分かりませんが、
いつもより数段、作家さん達とも心を通わせられた感触があります。
こんな思いの種を持った作り手の皆さんが、全国に帰られ、
心の火を大きくしていく事を思うと、本当に大きな希望を感じます。

吉田慎司として、箒屋として、作り手として、
この場所の歴史が1つ進んだ事に感謝しています。

帰ったら、札幌はもう冬の風でしたね。

皆様も大変お疲れかと思うのですが、何卒ご自愛下さい。
今後とも、工房からの風で生まれた美しい景色が続き、
広がっていきますよう!心よりお祈りしています。

吉田慎司

+++

吉田さん、ありがとうございます!
吉田さんからは、いつも「自分」ではなくて、
他者や社会への温かくも冷静なまなざしを感じます。
吉田さんのまなざしも、影響し合って、他の出展作家へと継がれていくのだと思います。

今回は、多くの出展作家が「種火」について考えてくれました。
日々の制作、暮らしの中でその種火がくすむときもあるかもしれません。
でも、そんなときは、ぜひ今展のこと、五行テントでの3人の作家の展開、
思い出してくださいね。

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上の画像は、日曜日のトークイベントの時のもの。
陶芸作家の小泉すなおさんが撮ってくださいました。
すなおさんも、ありがとう!

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木と出会うテント

アトリエ倭の香田進さん、佳子さんから企画テントのレポートをいただきました。

+++

木と出会うテントでは、2015年から工房からの風のテーマに合わせて
『風の…』というシリーズで木工のワークショップをしてきました。
今年のワークショップのタイトルは、『風の刻(とき)』
神代(じんだい)の木を使った、砂時計を作るワークショップです。

神代とは埋れ木とも呼ばれる、地殻変動や火山活動などで地中に埋もれ、長い年月をかけて変質、炭化した木をいいます。
今年の風のテーマの『火』によって木は燃えてしまうだけでなく、
火山灰などに埋もれて時間をかけて美しく変化することもあるのだと伝えたいと思い、
その時間の流れを感じられるようにと砂時計を作るワークショップにしました。

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※写真の、オレンジ色が変質していないケヤキ。
漆黒が、神代ケヤキです。

砂時計って時間が見える道具だと思っていて。
上に未来が入っていて、下に過去が入っていて、落ちている一粒が現在。
長く続く工芸の中の、ほんの一粒の今をいる、
みたいなことも伝えられたらいいなと考えたワークショップです。

それから自分の一生の中の今を重ねていることの尊さも、最近とくに思います。
長く長く、長〜く続く時の中の、自分達がいられるのはほんの一瞬で。
その中で、工房からの風で出逢えたこと。
何気ない一瞬の『今』を重ねられるって特別なんだって、
そんな気持ちをぎゅっと込めたワークショップになりました。

当日は例年より多めの両日65人分ずつご用意し、
初めましての方や、また今年もお会いできましたね!の方や、
キラキラした目の小さなひとや、風で出逢った作家さん達や、
高校の恩師や、独立した頃からお世話になっている憧れの作家さんまで本当にたくさんの方に作っていただけました。
私どもは建具屋で修業したので、職人の道具もたくさんお持ちし、使っていただきました。
古くから伝わる道具に触れていただくことも、工芸をつないでいく一粒になれたらと思っています。

ご参加くださった皆さん、ご一緒できてとても楽しかったです。
ありがとうございました!

+++

香田夫妻によるアトリエ倭の木を素材とした「風の・・・」シリーズ。
工房からの風にはなくてはならない企画テントになりましたね。
お二人が、素材と人の手の働きをほんとうに大切に想っているからこそ叶うテント。
素材×手×想い
回を重ねるごとに、楽しい営みから、じんわりその底流にある想いが広がっていくような気がします。

「砂時計は、時間が見える道具」

アトリエ倭さんがとらえた砂時計観。素敵ですね。
ぜひ、作品化もしてほしいです。

そして、追記で以下のようなメッセージもお寄せ下さいましたので、
掲載しますね。

+++

日曜の夜、出展者さん達を見送る時に、
自然とお互いに『ありがとう』を伝え合えるのがうれしかったです。
火がテーマの年にぴったりな、熱量たっぷりの熱い出展者さん達でした。
またどこかでご一緒できたらと、たくさんの笑顔とその笑顔にどこか似た作品達が浮かびます。

出展年度を越えてつながっている、風人の仲間にお礼を。
今年の風人の赤いTシャツ、風愛に燃えるひとひとがウロウロしているみたいでよかった(笑)
みんなといると、『同志』という言葉が浮かびます。
今年をご一緒できて、うれしかった。
が、毎年更新されていくことが、うれしいです。

『惜しみなく』をぜんぶで伝える事務局の皆さんを見ていると、自分もぜんぶを渡したいと思います。
そういう風人でいたいなと思いながら準備期間をいて、当日にそれがもっともっと強くなりました。

工房からの風に関われることは、すごいと思っています。
こんな言葉しか出て来ないけれど、心からそう思う。
風人という立場で工房からの風に関われることを、
自分の人生において大きな出来事と思っています。

今年も、佳き出逢いの風が吹きました。
待っているだけでは吹かない風で、
大きな台風のあとで初日は雨のスタートで、
そんな中みんなで呼んだ佳き風だったのだと、数日経って感じています。

たくさんのたくさんの感謝を。
ありがとうございました。

アトリエ倭 香田

+++

進さん、佳子さん、ありがとう!
こんな風に感じてくださっていて。
いささかお疲れ気味?の心をふんわりふくらませてくれるようです。

企画テントのレポート、「凪ぐ浜の宝もの」と織り交ぜながら、このあとも続きます。

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note版 風の音

第17回の「工房からの風「」では、noteを活用して「風の音」を編んでみました。

寄稿者は以下の方々

長野麻紀子さん   Hacia el Sur ‐ いつもそこに、はじまりの旅 ‐

haciaelsur2019

松塚裕子さん    月とコロッケ

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片岡陽子さん   風土を映すもの

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佐藤かれんさん   譲り受ける

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片田学さん     光

工房からの風 no.3

土居祥子さん    gentle

coltempo2

フクシマアズサさん 庭とほうき~手仕事の庭にホウキモロコシを植えて見えたこと~

ホウキモロコシイメージ

森友見子さん    素材の学校

+++

「工房からの風」というタイトルでnote登録しており、
上記の記事のほか、以前に稲垣がブログなどで書いた文章を一部掲載しています。

川上
たとえば、あんぱん
次のことを考える
マルテの手記

アドレスはこちら
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ぜひ、フォローをお願いいたします!

「工房からの風」noteの中に、マガジンという機能を使って
「風の音」を編集しています。
ページの右側に
風の音 第17回工房からの風号
というアイコンがでています。

アドレスはこちらです。
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記事も増やしていきますし、ブラッシュアップもしていきますので、ぜひご覧ください。
そして、寄稿者喜び、励みになりますので、スキ!やコメントもぜひお寄せください。
お待ちしています。

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松塚裕子さん(風人)

昨年は産休!を取られていた松塚さん。
今年は復帰して、風人さんをしてくださいます。

Q1
松塚さんは、今年の「工房からの風」では、何を担当くださいますか?

A1
「文庫テント」を担当させていただきます。
主に、「工房からの風」関連の冊子や書籍などをご覧になれるテントです。

これまで「工房からの風」で発行してきたさまざまな冊子のなかには、
いつ手にとってもはっとする、作り手の言葉がたくさん散りばめられています。

こつこつと積み重ねられてきたその言の葉の世界に、
ゆったりとした気持ちで触れていただけるような空間をつくりたいと思っています。

私自身、「工房からの風」が持つ言葉の世界に導かれるようにして今ここにいます。
ここで触れた言葉のかけらが、いつか誰かの光になればいいなあ。
そんなふうに思います。

「文庫テント」いつか作ってみたかったテントを、
今年は松塚裕子さんと長野麻紀子さん(Anima uni)を中心に構成くださることになりました。

ショッピングセンター内に「NIKKEこるとん銀花」という
ギャラリー・ショップが誕生した1988年が、
「工房からの風」の現在の活動の始まりでした。

その当時から、小冊子の作成をこつこつと続けていました。
それらを一堂に会してご覧いただき、手を動かすことと、
言葉、文章でそれをより豊かに育むことを願ってきました。

このテントでの時間が、次の作る手にとっての養分になりますように。
そんなことを想って企画を進めています。

Q2
松塚裕子さんは、何年に出展しましたか。
その時の印象に残る体験(感想)をひとつ教えてください。

A2
2012年に出展しました。
本展の最中のことは、無我夢中で細かいところは思い出せないのですが、
作品と共にこの場に立っていられるということに、
なんだか誇らしいような気持ちでいたこと、
こみあげるような嬉しさがあったことは、いまでも鮮明に覚えています。

今年の出展作家の方も、ぜひ、そのように喜びを感じていただけますように!

Q3
木を素材として作られたもので、
心に残るもの、または、大切にしているものを教えてください。

A3
娘の誕生祝いにいただいた木のお弁当箱です。
これからおいしいもの、うれしい気持ちをたくさん詰めて、
ながい時間を共に過ごしていきたいと思います。

器には、幸せを盛る、という「用途」がありますね。
ええ、用途と言ってしまいます。
特にここに集う作家の多くは、それを想いながら器を作っていると思うから。

土を使ってそれを作る裕子さんは、
木の器にも、時をかけて、幸せを盛り重ねていかれることと思います。

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松塚裕子さんは、コルトン広場モニュメント周りの
「文庫テント」を中心にいてくださいます。

ホームーページは、こちらになります。
→ click

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勢司恵美さん(風人)

竹細工の勢司恵美さんにお尋ねいたします。

Q1
勢司さんは、今年の「工房からの風」では、何を担当くださいますか?

A1
出展者さんのサポートをしつつ、、、
実演、ワークショップをします。

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勢司恵美さんの竹細工の制作公開、ここ数年の恒例になりました。
毎年やっていただいていても、初めて!ご覧になる方も毎年いらしゃいます。
竹細工を身近に見る機会は貴重ですし、このような場を通して
竹細工に親しんでいただけることをうれしく思っています。
そして恵美さんのお話しが、とっても楽しく、面白くって、
皆さん引き込まれてしまうんです。

ワークショップについては、詳細を詰めているところ。
まもなく、決定してこちらにもお書きしますね。

Q2
勢司さんは、何年に出展しましたか。
その時の印象に残る体験(感想)をひとつ教えてください。

A2
2013年。
5年前とは、、、早い。

初めての出展。
次から次へといらっしゃってくださるお客様とのお話が止まらず、
目まぐるしく、周りは全く見えていませんでした。

2日目の朝、まだお客様が来る前、
でも私はまだドキドキで自分のテント内をウロウロしていたところ、
周りを、稲垣さんが水を撒いていてくれました。
水がすっごくキラキラしているように思え、
浮き足立った心を抑えてくれているようにも思えました。
あの時のほんの数秒、音は無く、砂と水と光と籠との光景がなぜか印象に残っています。

緊張と興奮の出展時、このような一瞬が心に残っていくのですね。
ちなみに、私は水撒きしながら、自分の心を冷ましていたのかもしれません。

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Q3
勢司さん、木を素材として作られたもので、
心に残るもの、または、大切にしているものを教えてください。

A3
作業場と部屋をぐるりと見渡しても思い入れのある木のものはありませんでした。
この家にはたいしたものが無い(汗)
でも、好きなものしかない。
木のもの、木のもの、うーん、、、
りんごの木箱。かな。

高校生の時、家にあった木箱を、
拾ったピンクのスプレーで塗って棚として使っていました。
それから東京で一人暮らしをする時にも持っていきました。

幾度かの引越しを経てそれは無くなってしまいましたが、
また新しい木箱たちが作業場と部屋の棚になってくれています。

家にあったもの、貰ったもの、買ったもの。
全部で40個ぐらい。
もう色は塗らないか塗っても柿渋。
何が好きって、何が好きなんだろう。
ただりんごを運ぶために作られたっていうざっくりさ。
でもサイズとか持つところとかちゃんとしてるし
重ねられるし、呼吸もできそうだし、道具としては満点なところ。
他にも使えるよっていうなんでも感。
お値段。
これ、1日に何個作るんだろう。
どうやって早く作っているんだろう。
尊敬。
箱の外側に「む」とか識別するためになぐり書きしてある所も、ぐっときます。

手のかかった思い入れのあるうっとりするようなものももちろん大好きですが
(作家さんの洗練されたものとか!
あとは彫り物とか!大きなものは建物まで!
たまりませんよね!)
これはこれで、身近で、大好きな木のものです。

勢司さんの好きな世界がとっても伝わるお話しですね。

勢司さんのブログはこちらです。
→ click

 

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フクシマアズサさん(風人)

今年初めて風人をしてくださるフクシマアズサさん。
箒(ほうき)を種まきから収穫までを行い、
その素材で制作まで行っている女性です。

Q1
フクシマさん、今年の「工房からの風」では何を担当くださいますか。

A1
今年は「素材の学校」で、ほうきの時間を担当させていただきます。

ほうきの時間では、子どもたちにほうきの材料である
「ホウキモロコシ」という草を脱穀するところから体験してもらい、
机の上を掃除できる小さなほうきを作っていただきます。

また、今年6月からコルトンプラザにある「手仕事の庭」で
庭人さんたちと一緒にホウキモロコシを栽培したのですが、
その草を使って作った「庭のほうき」も展示します。

「風のケミストリー」では、アトリエ倭さんの木工の仕事と、
そしてRIRI TEXTILEさんの染めの仕事と
ご一緒させていただいた作品を出品する予定です!

フクシマ

「工房からの風」の会場内の「手仕事の庭」では、ホウキモロコシをずっと育ててきました。
今年は、フクシマさんからの種でフクシマさんの育て方で育成してみたのです。
耕しや畝づくりから、目から鱗なことばかり。
何より、私たちは例年熟させすぎていたんですねー。
種取り分以外は、箒に適した育ち具合で収穫するのだと教えていただきました。

それにしても、ほうきの素材を植えている会場!とおうのもレアですし、
吉田慎司さんとともに、ふたりの若き箒職人が風人さんというのも、
世界中でここだけ!(大げさですが)ですね。

Q2
フクシマさんは、何年に出展しましたか。
その時の印象に残る体験(感想)をひとつ教えてください。

A2
昨年の2017年に出展しました。
今でも鮮明に残っている記憶は、
あるお客様がほうきを目にした瞬間、
「わぁ、ほうきだ!」
ととてもまぶしい笑顔で、両手を伸ばして、
ほうきを手にとって見てくださったことです。

ほうき作りの半分は畑仕事で、
肉体的に辛い場面がたくさんあるのですが、
約半年間、「工房からの風」を目指してやってきたことが、
この瞬間に「報われた」と思いました。

素材の学校(ほうき)

それは幸せな瞬間でしたね。
作家にとって、このような瞬間がどんなに糧になることでしょう。
「工房からの風」のお客様は、ほんとうにこのようなあたたかな方が多いのだと、
毎回、作家からのお話しから感じています。

Q3
木を素材として作られたもので、心に残るもの、
または、大切にしているものを教えてください。

A3
とある木工作家さんが作ったコーヒーメジャーです。
これを手に入れたのは大学2年生のときで、
貧乏学生だった自分には思い切った買い物でした。

材質はサクラの木。
シンプルな形で、仕上げはオイルフィニッシュ。
使えば使うほどコーヒーの油が染みて色づき、香りもコーヒーに。
毎日使うごとにその記憶が刻まれていくようで、
道具を使い込むことの喜びを教えてくれたのはこのコーヒーメジャーでした。

愛用するほどに艶めき育つ、というのが顕著なのが木の道具ですね。
若く懐の自由がきかない中で手に入れたもので、
「よかった!」と思えたものは、それからの暮らしや考え方にも影響を与えてくれますね。
フクシマさんが作る箒をはじめ、工房からの風でご紹介するものが、
誰かのそのような宝物になってくれますように。
そう願うばかりです。

フクシマアズサさんは「素材の学校」や、「五行テント」を中心に会場をみてくださいます。

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岡野達也さん(風人)

二回目の風人をしてくださる岡野達也さんにお尋ねします。

Q1
今年の「工房からの風」では、岡野さんは何を担当くださいますか?

A1
自分の作品の中にワンハンドルトレーがあるのですが、
取っ手部分は木を曲げて制作しています.
その木を蒸して曲げるところを実演します。

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「工房からの風」は、16回から20回の5年にかけて、
静かに底辺に流れるテーマを「五行」として、
その木火土金水を毎年感じながら展開しようと進めています。

今年は「木・草」ということで、おりひめ神社の奥に設ける「五行テント」では、
木や草にまつわるものづくりを感じてもらえるコーナーを作ります。
岡野さんには、その五行テントで曲げ木の制作公開をしていただくことになりました。

Q2
岡野さんは、何年に出展しましたか。
その時の印象に残る体験(感想)をひとつ教えてください。

A2
メインビジュアル・レモンの時の2016年です。

やっと出展が叶った「工房からの風」。
自分が出展するのだなと、強烈な緊張が込み上げてきたのを覚えています。
半年間、がむしゃらに走ってあっという間の二日間。
感想は?と聞かれても本当に、あっという間でしたとしか言いようがなく。
でも確かにあの時から風向きが変わったと思っています。

岡野さんは雄弁ではなく、いつもニコニコ笑顔で輪の中にいる方です。
それでいて、困ったときには、いつもまっさきに手助けしてくれる優しくって力持ち!なひと。
昨年も雨の中、どれだけの出展作家や私たち企画者が助けられたことでしょう。

そんな不言実行タイプの岡野さんですけれど、ボソッといいこと!をいうんですよね。
風人さんたちも一目置いているところがあるみたい。(私もです)

レモン年、出展くださったあとにいただいたメールにも、
とても素敵なメッセージが。

“期待して”頼る気持ちで臨むのではなく
“期待される”ように臨むべきだったなと。

そんな風に言葉にしたひとっていなかったな。
そんな風に思わせてくれる作り手の方です。

Q3
岡野さんが、木を素材として作られたもので、
心に残るもの、または、大切にしているものを教えてください。

A3
初めて作った木のスプーンですね。
見栄えは良いと思うのですが正直使いにくい。

今は使っていないですが、たまに視界に入ると
初心忘るべからず
じゃないですが、そんなことを思ったり考えたり出来るので大切にしています。

どんな姿のスプーンなんでしょう。
岡野さん、よかったら、画像送ってほしいです!

岡野達也さんは、おりひめ神社奥の「五行テント」のほか、
会場中を見守りのクマさんのように周って下さる予定。
困ったことがあったら、きっと助けてくださいますよ。

ホームページはこちらになります。
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永盛千賀さん(風人)

Q1
今年二回目の風人をしてくださる永盛さん。
今年の「工房からの風」では、何を担当されますか?

A2
「風セレクション」というテントでお出迎え致します。
今年はケミストリー(化学変化)をテーマに
風人の方々のコラボレーション作品や渾身の最新作品をご覧いただけます。

永盛さんは、今回は「店長」!として、作家の方々を取りまとめてくださっています。
ちなみに、最新情報としては、こんなラインナップとのこと・・。

コラボケミストリー
CHIAKI KAWASAKIさん×谷田貝陵子さん
・マジェステ
・トレイ

大野七実さん×hyakkaさん
・サイドテーブル

勢司恵美さん×hyakkaさん
・スツール点

アトリエ倭さん×フクシマアズサさん
・箒チリトリset

RIRI TEXTILEさん×フクシマアズサさん
・小箒

個人ケミストリー
RIRI TEXTILEさん
・庭の植物で染めたミニストール

森友見子さん
・貝箱

Anima uniさん
・貝箱に添うアクセサリー

nomamaさん
・庭の植物で染めた糸で織ったポーチ

nagamori chikaさん
・鞄
・ストール

ほかにも増える予定もあります。

今回、風人さんの作品で定番の販売はありません。
「ケミストリー」ということで、他作家とのコラボ、
または、この機会ならではの作家自身の化学変化があることで生まれた意欲作、
というラインナップです。
なので、数も限定になってしまいます。
どうかご了承のほど、お願いいたします。。

Q2
永盛さんは年に出展しましたか。
その時の印象に残る体験(感想)をひとつ教えてください。

A2
2016年に出展させていただきました。
らふと奥のスペースで展示させていただいたのですが、
当日始まる前にお庭の入り口から見渡した景色の中に
私のブースが見えたことが何だか不思議で嬉しくあの景色が忘れられません。

木々の緑の中に、カラフルな永盛さんの布がはためく空間が生まれていましたね。
心の中の大切な光景のひとつにしてくださっていたら、私たちもとてもうれしいです。

Q3
木を素材として作られたもので、心に残るもの、
または、大切にしているものを教えてください。

A3
今までの生活ではあまり思いつかなかったのですが、
織りと出会ってからは、道具のほとんどが木を扱ってつくられているものばかりで
大切にせざるをえませんし、木に支えてもらっているようにも感じます。

機やシャトルなど、織り続けるほどに手になじみ、艶めく木の道具。
ものづくりと「木」は、密接に結ばれているのですね。

永盛千賀さんは、コルトン広場モニュメント周り
「風セレクション」のテントにいらっしゃいます。
ホームページはこちらになります。
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谷田貝陵子さん(風人)

風人さんからのメッセージを続けます。

Q1
VALLEYSHELLという工房名で革の作品を制作する谷田貝陵子さん。
今年「工房からの風」では、何を担当くださいますか?

A1
「素材の学校」にて、ワークショップを担当します。
●木の葉のネームタグ
●木の葉のコインケース
というふたつのプログラムを行います。

詳しくは、ワークショップをまとめたブログ記事をご覧くださいね。

Q2
谷田貝さんは、何年に出展しましたか。
その時の印象に残る体験(感想)をひとつ教えてくださいますか?

A2
2016年に出展しました。
作品と一緒に、お守りのような気持ちで祖父が作った小さな石の塔を置いていました。
それについて、
「作品じゃなくてごめんね。すごく素敵、純粋な感じがする」
と声をかけてくださった方がいました。

会場をまわる前に風の音を読んでいらして、
祖父母のことを書いた私の文章も覚えていてくださり、
「そのお祖父様の作品なのね」と。

言葉がなくとも伝わることと、
言葉によって繋がったことがあり、
印象に残る出会いでした。

テントブースの中に、作家が大切にしているものを持ち込んでみるのもいいですよ。
と、お話しする場面があります。
作品と通じていたり、工房らしさが伝わったり、大切なものが、
交流すべき方とのきっかけ、橋渡しになる場合もあるのを見てきましたから。
谷田貝さんの石の塔のように、どこか空間のお守りとなって、
作家の心を落ち着かせてくれる効果もあったかもしれませんね。

Q3
木を素材として作られたもので、心に残るもの、
または、大切にしているものを教えてください。

A3
半分手前味噌になりますが、ベルトを作る際、家具職人さんに
木を貼り合わせてくり抜き、バックルを作っていただいたことがあります。

毎日使っていると、本当に僅かながら胴体に沿って
バックルがしなっていることに気付き、
なんて優しいんだろうと、愛おしくなりました。
毎日のようにお世話になっています。

スマートな谷田貝さんは、
よく素敵なベルトを身に着けていらっしゃると思っていましたが、
そこにはそのようなストリーがあるんですね。
工房からの風の会場で、見せてください、
ってお願いしてみてはいかがでしょうか。

VALLEYSHELL 谷田貝陵子さんは、「素材の学校」テントを中心にいらっしゃいます。
HPはこちらになります。
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