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2013年9月の記事一覧
「director’s voice」New
director's voice
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248 nishiyaさん(布バッグ・小物)
先日ご紹介した陶芸の市岡泰さんと同じく、
宮城県で制作をする248 nishiyaさん。
バッグを中心とした布ものを、自らの世界観を大切に制作しています。
Q
248 nishiyaさんは、「工房からの風」に、どのような作品を出されますか?
A
素材一つ一つにこだわり、持つ人に寄り添うような、やわらかなバッグや小物を出品いたします。
私たち248 nishiyaの作品は、自然からいただいた草木で染め、
草木染めされた糸や裂いた布を丁寧に手織りし、
ヨーロッパのアンティーククロスや素材にこだわったリネンを組み合わせて生み出されます。
時間とストーリーがつまったバッグは、時を重ねる度に表情を替え、
持つ人に寄り添うような特別な存在となります。
二つと同じものはない一点モノ。
末永く愛されますように…
今、248 nishiyaさんは、アトリエも整備中。
作品の撮影も、シャビーな雰囲気で、スタジオのようなご自身のアトリエで行われています。
ホームページからも、その雰囲気伝わってきますね。
現在発売中のnidでも、ヌイトメルさんと同じ特集内で、
1頁づつ紹介されています。
こちらも、ぜひご覧くださいね。
Q
248 nishiyaさんにとって、「工房からの風」って、どんな風でしょうか?
A
「工房からの風」に応募した時に見えていた風は、とても強く、とても早い突風でした。
だからこそ、この風にうまく乗れるのか、それとも流されてしまうのか…
そんな不安がありました。
でも、今見える風は、出展者、主催者、関わる全ての人、1人1人が起こす風。
それが集まっている風。
力強く、暖かい風に見えています。
流行のように乗る風ではなく、自分たちが起こす風。
私たち248 nishiyaが起こす風は、暖かく芯のある風です。
10月に集まった大きな風で、248 nishiyaの種がたくさん運ばれて欲しいです。
初めてお会いした時は、とっても不安そうにされていたのが、印象的でした。
けれど、お会いするたびに、眩しい笑顔で応えてくださるようになって。。
当日も、静かな色合いの布とともに、穏やかな表情で来場者の方々とお会いできそうですね。
Q
248 nishiyaさんは、小学生のとき、どんな大人になりたかったのでしょうか?
A
妻:クレープ屋さん、お店屋さん、歌手、ファンシーショップ、
印刷屋さん、水族館でエサをあげる人
夫:大工さん、とりあえず何かを作る人、意外と出来る人だなぁと思われる人、
危なくない仕事をする人
芯のない小学生ですよね…
ふふ。。
クレープ屋さんって、なんだかリアル・・・(笑)
さて、248nishiyaさんのホームページはこちら → ☆
出展場所は、おりひめ神社奥。
木工の菅原博之さんのお隣です。
director's voice
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ヌイトメルさん(皮革)
20日発売の「nid」。
愛用したくなる日本発のファッション、というテーマで、
出展者からふたりの作家が掲載されました。
248 nishiyaさんとヌイトメルさん。
今日はこのおふたりをご紹介しますね。
まずは、ヌイトメルさんです。
Q
ヌイトメルさんは、「工房からの風」に、どのような作品を出品されますか?
A
素材の特徴をいかしたシンプルで使い勝手の良い鞄を中心に、
柿渋などの草木染めを施した一点物の鞄、革小物。
主に使用する革は、本来の傷などを隠さずに仕上げられたタンニン鞣しの鹿革です。
鹿革は軽くて丈夫で柔らかいので古くから生活の中に取り入れられてきました。
ヌイトメルさんが使う質の良い革は、触れるとほんとうに心地よく。
長い時間を共に過ごす鞄、バッグを作られるヌイトメルさん。
シンプルだけれど、どこか素敵なひねりが効いたデザインも魅力です。
Q
ヌイトメルさんにとって、「工房からの風」はどんな風ですか?
A
私は洋裁技術を学ぶ専門学校を卒業し、
靴の生産工場で靴のサンプル製造や縫製、
型紙製作の技術職に従事した後に、
鞄や小物を製造する工房を立ち上げ独立しました。
自分でものを作り始めるまでの十年間は、
質や量は異なれど、依頼された物に携わる、
言わば分業の一部を担う仕事をしていました。
働き始めた頃は自分で商標を立ち上げたいなどという思いはなく、
自分が納得できる職場がみつかればサラリーマン勤めも良し、
と思っていました。
社会の大きな経済活動のなかで合理的に、
折衝しながら依頼されたものを作る職人としての面白さも垣間見つつ、
もっと個人として素材や思いを追求する
コアなものづくりにも憧れるようになりました。
そうした葛藤と、人や素材との出会いを経て
ヌイトメルのものづくりが始まりました。
自分で考え、ものを作り、売る。
すごくシンプルだけど、理解してくださる方々のおかげで
3年目を迎えることができました。
その間、東日本大震災を転機に価値観や足もとを見つめ直したり、
右往左往ありましが、人とのつながりで続けることができています。
たくさんの小さな歩みがいきいきと躍動できる社会に。
その一部であるために、これからも小さな歩みを続けます。
「工房からの風」は、そんなささやかな歩みを後押ししてくれる風。
そのように思っています。
かちっと硬派なメッセージを寄せてくださったヌイトメルさん。
(そう、ヌイトメルさんは、男性です)
たくさんの小さな歩みがいきいきと躍動できる社会って、いいですね。
「工房からの風」に出展する作家の方々も、50のそれぞれの歩み。
ものづくり、という点で近いところにいる方々ですけれど、
それぞれに違うところがありながら、
いきいきと風を奏であえる場でありたいって思います。
Q
ヌイトメルさんは、小学生の頃、どんな夢を持っていましたか?
A
田舎育ちで、生きものと戯れる遊びばかりしていました。
小学校高学年の時に出来た一件の熱帯魚屋さん。
自分たちが釣り上げていた淡水の地味な魚とは違うカラフルで変わった形に一目惚れ、
すぐに虜になりプレコやコリドラス、ネオンテトラの飼育にはまりました。
夢は熱帯魚屋の店員さんでした。
わあ、そうなんですねー。
小学生のころのヌイトメルさんが、すぐ隣にいるように伝わってきますね。
:::
ヌイトメルさんのホームページはこちら → ☆
出展場所は、コルトン広場「スペイン階段」前のテントです。
軽やかなポシェットから、じっかりとしたバッグまで。
思いを込めてしっかりと縫いとめられた皮革のバッグが滋賀からやってきます。
director's voice
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菅原博之さん(木工)
菅原博之さんも、季刊「住む」に掲載いただきました。
(ブログ記事はこちら → ☆)
春に発行した「風の音」では、工房探訪の記事を。
読者からのお便りやメール(ありがとうございます!)では、
菅原さんの記事への感想を一番いただきました。
(こちらの掲載号は、「工房からの風」本部テント3の
「kaze books」で、販売いたします!
「kaze books」では、ほかにも関連書籍を取り揃えていますので、
こちらもぜひお寄りくださいね。
あ、大野八生さんの寄せ植えの新刊本も!ほかほかでやってきますよ!!
って、菅原さんの紹介頁でした、ごめんなさい)
Q
菅原さんは「工房からの風」に、どのような作品構成でいらっしゃいますか?
A
今回「食」にかかわる道具に絞り、展開したいと思っております。
家族で毎日使いたくなるような、大きな器、プレート、カトラリーなどを出品いたします。
菅原さんのお宅では、毎日自作の木の器に、
ほんとうにおいしい料理が、美しく盛られているのです!
(私もごちそうになったことがあります!)
そして。。。裏ブログ発見!!
なんと、菅原さんの木の器に盛られた、すばらしい料理写真が満載なんです!!
こちら → ☆
木の器を、食卓の定番にしていない方。
きっと、楽しく使ってみたくなりますよ!
それにしても、私の知る限り、もっとも写真のうまい作家です、菅原さん。
たぶん、それって構図の取り方が冴えているのですね。
器のフォルムが 冴えているのと、同じことなのかもしれません。
Q
菅原さんにとって、「工房からの風」って、どんな風ですか?
A
あっ!この質問!
実は前回出展した時、「どんな風ですか?」を「どんなふうですか?」
と勘違いしてしまい、とんちんかんな答えをしてしまった事を覚えています(笑)
吹き始めたら、凪ぐことなくずっと吹き続けている風でしょうか?
風は日々違いますが、いつも肌で感じています!
(今回は的外れではない回答となりましたでしょうか?)
そうでした!
二度目の出展となる菅原さん。
はい、大丈夫ですよ。
凪ぐことなく、なんて、すてきに表現してくださって、ありがとうございます。
Q
菅原さんは、小学生の時、将来は何になりたかったのでしょうか?
A
小学生の卒業アルバムには、車のデザイナーと書いちゃったかと思います。
「かたちを創る」という事では、今も昔も変わっていないかもしれません。
意外性がないですか?
なるほど~
そうだったんですね。
やっぱり子どものころから、もののフォルムが見えてしまうひとだったのですね。
:::
菅原博之さんのホームページはこちら → ☆
そして出展場所は、おりひめ神社の真裏。
会場の一番奥で、美しく使い心地のよい木の器を展示しています。
(美しいわかこ夫人も一緒に )
そして、夕方には、ほの暗くなった空間に、自作のランプシェードを用いて、
灯りも点る予定です。
皆様、会場をぐるぐる、時間を変えて、何度も見に行ってみてくださいね。
director's voice
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勢司恵美さん(竹)
今日ご紹介するのは、竹細工の勢司(せいし)恵美さん。
夏には「galleryらふと」で行ったワークショップも好評で、
その時の愉快で真剣な!様子☆をご覧になられた方もいらっしゃるでしょうか。
そして、21日発売の、季刊「住む」では、今年度の出展者から、
木工の菅原博之さんとともに、25人の作家の中に加わっていただきました。
こちらのブログもご覧ください。 → ☆
大分県別府市で竹細工の基本を学び、今は故郷の茨城県行方市で制作をする勢司さん。
自ら地元の真竹を切り出し、ひご作りから一貫して行う竹細工を続けています。
Q
勢司さんは、「工房からの風」に、どのような作品を持ってこられますか?
A
山から伐ったそのままの竹で作る「荒物」と呼ばれる昔ながらの竹籠です。
今回は水切り籠、みそこし笊、等台所で使うものを主に出します。
お客様からのオーダーによりヒントを得た、現代の暮らしに合う籠なども並べます。
また、針山やバターナイフなどのちょっとした小物も色々出します。
勢司さんの籠は、民具として暮らしの中で熟したかたちの健やかさがあります。
そして、女性ならではの、こまやかな工夫が施された、
しなやかな優しさも併せ持っています。
作ったものに、作ったひとが映っている、とはよく言われますが、
健やか美人の竹かごは、恵美さんそのもののような気がします。
台所の竹の道具。
リビングや書斎での竹の生活具。
使い込むほどに、色艶を増す、強くてしなやかな自然素材。
ぜひ、使ってみたいですね。
Q
勢司さんにとって、「工房からの風」って、どんな風でしょうか?
A
家の中をさっと吹き抜ける風。
暮らしの中でちょっと風が吹いたら気持ちがいい。
暮らしの中でちょっとこんな籠があったら気持ちがいい。
そんな風を吹かせたいです。
かぜとかご。
って、言葉もイメージも、相性がよいものですね。
竹細工に限らず、職業としてのものづくりをするとき、
素材の調達は特に重要!
勢司さんは、大きなところで自然のこと、環境のことに関心を持って、
竹の仕事に進まれたようですね。
身近にあるものを有効に生かしてものを作る。
そして、作られたものは、繕いながら、長く使えるものであるように。
さっと吹き抜けるさわやかな風は、
たしかな意志がそよがせているようです。
Q
勢司さんは、小学生の時、大人になったら何になろうと思いましたか?
A
・・・
・・・
・・・
じ、実は、勢司さんだけ、回答がなかったのです。
あれ?どうされたのかな?聞いたら悪いことだったかしら??
と思いながら、思い切って、電話でお尋ねしてみました。
「わはは、わはは・・・」
と、そのときの、電話越しのお互いの笑い声を再現できませんが、
結局「お嫁さん」、と教えてくれました。
子どものころから、そう答えるのもナンだかなぁ?
と思いながら、漫画家とか、弾いたこともないのにピアノの先生!とか、
もにゃもにゃと答えていたという勢司さん。
今更ながら、子どもの頃の夢を告白いただきました!
男前に何でも自力でやってしまう勢司さん。
まさにハンサムウーマンなんです。
竹細工がバンバンできるお嫁さん、いいじゃないですか!
さて、勢司恵美さんの出展場所は、おりひめ神社周り。
galleryらふとの正面あたり、椎の木のほとりです。
お隣には、先日ご紹介した布のearthwormさん。
恵美さん、タイミングによっては、ひごづくりの実演もするようですので、
どうぞお楽しみに!
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市岡泰さん(陶芸)
宮城県で作陶される市岡泰さん。
20年来の制作活動の間、多くの展覧会を開き、
受賞を重ねていらっしゃいます。
使い心地のよい安定感のある器の中にも、
独特な華を感じさせる作品です。
Q
市岡さんは、「工房からの風」にどのような作品をお持ちくださいますか?
A
暮らしの器を中心に、やきものの質感をいかした、現代の生活に寄り添い、
長く大切に使ってもらえるようなもの作りを目指しています。
出品作は、ポットやカップなどのくつろぎの時間を彩るもの、
普段の食事をほんの少しだけ、楽しくするような文様のお皿や鉢、
庭の草花を思わず挿したくなる様な一輪挿しなど、
生活に寄り添うものばかりです。
先日のチャリティー販売の時にも、ポットを協賛下さった市岡さん。
とても素敵で、スタッフも皆欲しがっていました。。
(もちろん、お客様にお選びいただきましたが・・)
写真で見ると鮮やかな印象もありますが、
実物はその鮮やかさがとても穏やかな印象です。
お料理を盛ると、いつものおかずに何か新しいスパイスが加わったような!
そんな盛り映えのする器です。
Q
市岡さんにとって、「工房からの風」って、どんな風ですか?
A
いつの間にか、はじめてやきものに触れてから20年近い歳月が経ちました。
宮城という土地は、産地ではありませんし、
ものづくりもそれほど盛んではありません。
(他の作家との交流が少ない土地柄だと思います)
最近は、いい意味でも悪い意味でも
自分の考え方や作品が固まってきたように思います。
そんな中での工房からの風は、自分を見つめ直す風であり、
もしかしたら、凝り固まった自分を吹き飛ばしてしまう台風になるかもしれません。
イベントが終わった後にどんな風が心に吹くのか今から楽しみです。
春の全体ミーティングでも、謙虚に皆さんの話に耳を傾けている姿が印象的でした。
仕事として続けてこられたからこそ、
一層のよき飛躍を目指していらっしゃるんですね。
急に何かが変わるばかりではないかもしれませんが、
開いた心には、きっと芽吹くべきものが入ってくるのでは、、と思います。
Q
市岡さんは、小学生のころ、何になりたかったのでしょうか?
A
小学校の文集をみると『ウルトラマン』になると書いてありました…
ああ、待っていました、こういう答えも(笑)
でも、ほんとうにいるんですね、文集にウルトラマンって書く子!
さあ、市岡泰さんのホームページはこちら → ☆ です。
出展場所は、スペイン階段前、本八幡駅方向から来て、一番最初に目にする所です。
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ふるいともかずさん(木工)
今回木工からの出展者は7名の方。
複数回出展が2名で、初出展の方が5名です。
初出展の方の中から、まず、
ふるいともかずさんからのメッセージをご紹介します。
京都の船井郡という亀岡から綾部へ北上する途中の山間部に
工房tsukinowaを構えていらっしゃいます。
Q
ふるいさんは、「工房からの風」に、どのような作品を出品されますか?
A
オイルフィニッシュ(植物性オイル仕上げ)の木の器と
暮らしの道具をお持ちします。
初めて作った器が今もメインで作り続けている三角丸の器です。
すべすべの手触りのままずっと使える器にしたくて、
全ての面を鉋などの刃物で仕上げています。
デザインとしての削り跡ではなく、
使い心地を考えてのものなので、それは光にかざせば
うっすら見えるという程度です。
ぜひ、実物を手にとって感じてもらいたいと思います。
同じく使い心地を一番に考えて作っているいくつかの器やプレート、
お盆などとともに暮らしの道具として、
筆箱や一輪挿し、ミラー、衣桁などをお持ちしようと思っています。
家具職人の時に身につけた仕上げのクオリティーの高さが
自分の良さであり、信じる所です。
焦る気持ちを抑えつつ、日々コツコツと作り上げた作品を
ぜひ手にとって見て頂きたいと思います。
また、表面的にはわからない工夫というものもいくつもあるので
当日お話しながら対応する余裕があれば良いなと思っています。
今年、お父さん一年生!になったばかりのふるいさん。
(なんと、とらのすけ君っていうのですって!)
お子さんの成長に合わせて、暮らしの木の道具も増えているみたいですよ。
そして、じっくりと向き合ってこられた自分自身の仕事に、
誠実な自信を抱いていらっしゃるところ、素敵ですね。
見えないところの作り手の工夫、ぜひ、教えてほしいですね。
Q
ふるいさんにとって、「工房からの風」はどんな風ですか?
A
いつも見上げる空を気持ちよさそうに吹いていた風です。
昔から知る仲間はふわりと浮かびあがり何人もその風にのって行きました。
すぐそこで吹いていそうな、でもどうすればこの風にのれるんだろうと
ずっと思っていました。
自分なりの結論は作品の質を高めることでした。
それが今回の風にのれる理由だったかはわかりませんが結果として
作品としても精神的にも成長してこれたと思っています。
もっと早く風にのっていたら、たぶんその先で行き詰っていました。
今回、このタイミングがベストだと信じ多くの作家さんとともに
心地よい風をみなさんに運びたいと思います。
そういえば、ふるいさんが所属していた木工の学び場の
先輩、同輩、後輩で、「工房からの風」に出展された方が、
幾人もいらっしゃいました。
それらの方々が、その後伸びやかに制作、
そして発表活動をされている様子は、
ふるいさんにとって、励みにもなり、
もしかすると、少しとげのような思いもあったかもしれません。
今回、このメッセージを拝見して、なんて、素直に物事を考えて、
それをまっすぐ柔らかに受け止めて、言葉にできる方なのだろう、
と、感じ入ってしまいました。
そして、待ちに待った風であるはずですのに、
風を受けたい、ではなくて、風を運びたい、というメッセージに
ふるいさんの優しさと、満を持した思いがあふれていますね。
今回、メインビジュアルのモチーフに用いた洋梨。
これは作家の仕事を果実に託したアイコンなのですが、
今回が、ふるいさんのちょうど「実り」の時 なのだと思います。
Q
ふるいさんは、小学生の時、将来何になりたかったのですか?
A
野生動物の管理官(レンジャー)か研究者。
野生動物獣医。
野生動物のことを何でも知ってわかっていたり、
動物と話したり出来たらいいなと思っていました。
(小学生なので、、、)
ふるいさん、夢を叶えて、野生動物の生態調査をお仕事とされていたのですね。
山を歩く日々の中で木に興味を持たれたというのですから、
木工作家となった今も、子どものころの夢が導いてくれたものなのでしょう。
さあ、ふるいともかずさんのホームページはこちら → ☆
出展場所は、コルトン広場、モニュメント周りのテントです。
director's voice
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田鶴濱守人さん(陶磁)
4名の作家をご紹介したところで、4名とも女性だったことに気づきました。
今年の出展者は、女性が26名、男性が22名、男女ユニットが2組。
ほぼ半々の構成ですね。
2007年前後は、応募からして、女性が多かったように思います。
それが、2009年くらいから男性が増えてきて、
しかも、すでに充実した活動をされている方からの応募をいただくようになりました。
それはさておき、今日は実力派男性作家(ちょっと不思議な呼び方ですが)
田鶴濱守人さんからのメッセージをご紹介します。
Q
田鶴濱さんは、「工房からの風」に、どのような作品をお持ちくださいますか?
A
普段使いの器。
定番の黒錆、半磁器の他、自宅周辺で集めた落ち葉を灰にしてつくる落ち葉釉、
枯黄釉などの秋色のものも展示します。
日本の陶磁器に長く伝わる、暮らしに添った美しさが、
今の私たちの暮らしにも、すうっと親しく入り込むような和やかさ。
そのような味わいを、田鶴濱さんの器は蔵しています。
Q
田鶴濱さんにとって、「工房からの風」って、どんな風なのでしょうか?
A
自分は作り手で、自分の想いを形にした器をみていただきます。
手にとっていただく方は、作る方も含めて使い手の想いがあります。
工房からの風は、それぞれの想いを運ぶ風。
風をつくりつつ、そこにのりたいです。
田鶴濱さんの出展は、今回で二回目。
けれど、二回目の方が、緊張する!という方が多いですね。
田鶴濱さんは、どうでしょうか?
4年ぶりの風が、来場者の方々との豊かな出会いになりますように・・・。
Q
田鶴濱さんは、小学生のころ、将来は何になりたかったのでしょうか?
A
天文学者。
天体観測が好きでした。
わあ、なんだか、とってもそんな感じです。
特にかけていらっしゃる、まあるいメガネが!
そうそう、田鶴濱さんは、たつるはま、とお呼びします。
ぜひ、会場で「たつるはまさん!」とお声をかけてみてください。
おりひめ神社周り、稲荷社の脇で、
まあるいメガネの奥の瞳を輝かせて、
焼き物のお話し、熱心にしてくださいますよ。
director's voice
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遠藤章子さん(ガラス)
今回、ガラスの出展者は、5名です。
そのお一人ずつが、ガラスの素材や技法など、
見事に違ったスタイルで制作をされています。
ガラスという素材の広やかな表現。
自然光のもとでぜひ感じていただければと思います。
Q
遠藤さんは、 「工房からの風」にどんな作品を出品されますか?
A
かたまりのガラスのオブジェ、プレートや入れ物などを出品します。
電気炉の中で石膏型にガラスを鋳造する、
キルンワークという技法で制作をしています。
輪郭の内側に柔らかな光が溜まるよう、
表面にテクスチャーを施したり、削って曇りガラス状に仕上げています。
私が作るものはうつわや道具とは少し違いますが、
日常の空気の中に静かに溶けていくようなものであってほしい
と思いながら日々制作をしています。
心がしんと鎮まるような。
初めて作品を目の前にしたとき、そんな心持ちなりました。
ガラスは、水のような、雲のような、氷のような 表情を湛えていますね。
遠藤さんは、その質感を種として、独自の世界観を表していくようです。
Q
遠藤さんにとって、 「工房からの風」は、どんな風ですか?
A
遠くから吹いてきた「風」、今は私を動かしている「風」です。
初めて「工房からの風」のことを知って会場に足を運んだとき、
私はものづくりから少し離れた場所にいました。
その時感じた風の気配に、ずっと憧れのような気持ちを持っていました。
今その風を感じることが出来る場所にいると、
ざわざわと落ち着きません。
台風が来るのを、天気予報を見ながら待っているような心境です。
今吹いている風は、この後どうなっていくのだろう。
風が通り抜けていったあと、どんな景色が見れるのだろう。
また新たな景色を、見つけられたらいいなと思っています。
少し作ることから離れているとき、
「工房からの風」の会場にやってきて、
ああ、やっぱり作ることを再開しよう、
そう思った作家の方が、今までも何人かいらっしゃいました。
一度立ち止まり、再び始めるというのは、とても力がいることですね。
だからでしょうか、その方たちの多くが、今はとても充実した制作活動に戻っています。
遠藤さんにとっても、この風が、そういう力を与えてくれるものになるといいですね。
Q
遠藤さんは、 小学生のとき、将来何になりたいと思っていましたか?
A
自分であまりよく思い出せなかったので、母に尋ねてみたところ
「お花屋さんとか、美容師さんとか」だったそうです。
動物が好きで、動物に関わる仕事に興味があった時期も。
水族館の飼育員さんに憧れたこともありました。
それらのうちのどれでもない、ガラスの道にいつの間にか入り込んでいました。
やっぱり、きれいなものが好きな子どもだったのですね。
その気持ちは、きっと今の制作にもつながっているのでしょう。
そんな遠藤さんのホームページはこちら → ☆ です。
美しいガラスのかたまりで構成されたブースは、
ニッケ鎮守の杜「手仕事の庭」に。
花壇のすぐほとりで、植物の息吹と響きあうことでしょう。
director's voice
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nomamaさん(布)
続いても元気の出る鮮やかな布の作家をご紹介しましょう。
nomamaさん。
のまま、って、 素敵な響きの言葉ですね。
Q
nomamaさんは、「工房からの風」に、どのような作品を出品くださいますか?
A
いろどり豊かな手織りの巻物、袋物、手ぬぐいを出展します。
nomamaさんは、さをり織りから布づくりに入られた方ですね。
nomamaさんならではの、ちょっとスモーキーな色合いが、
ビタミンカラーと絶妙に調和して、独特な雰囲気を生み出していますね。
Q
nomamaさんにとって、「工房からの風」って、どんな風ですか?
A
まさに『ジェットコースター』に乗っている時の風です。
斜面をゆっくり上る時の心ザワザワする風、
急降下する直前の眺めの良いドキドキする風、
急降下する直前の眺めの良いドキドキする風、
声も出ない程の向かい風、スピードに慣れて心地よい爽快な風…..
エントリーから出展決定、制作やミーティングなど、
それぞれのタイミングでいろんな風が吹き抜けました。
当日も風が吹くと思いますが、最終日の帰り道に
ジェットコースターが到着する時の安堵の風が吹く事を願って止みません。
それぞれのタイミングでいろんな風が吹き抜けました。
当日も風が吹くと思いますが、最終日の帰り道に
ジェットコースターが到着する時の安堵の風が吹く事を願って止みません。
Q
nomamaさんは、小学生のころ、何になりたいって思っていましたか?
nomamaさんは、小学生のころ、何になりたいって思っていましたか?
A
『風の谷のナウシカ』の乗り物「メーヴェ」に魅了され、
大人になる頃にはメーヴェが出来ていると信じ、
日々乗る練習をしていました。
結構真剣に。
結構真剣に、っていうところもなんだかいいですね!
nomamaさん、作る布と同じで、話していると
相手を楽しい気持ちにさせてくれる人なんですよ。
そんな愉快なnomamaさんのHPはこちら → ☆
出展場所は、ニッケ鎮守の杜、手仕事の庭。
コルトン広場からお庭に入ってすぐの高台に、
気持ちよさそうに色とりどりの布がはためいていることでしょう。
director's voice
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飯野夏実さん(陶磁・ピサンキ)
今年の「工房からの風」に応募くださった方の傾向として、
加飾の豊かな意匠のものが多かったように思いました。
その中からも、今回ご紹介する飯野夏実さんは、特に個性豊かなお仕事の方。
さあ、どんな風に個性豊かなのか、さっそくご紹介いたしましょう。
Q
飯野さんは、どのような作品を「工房からの風」に出品されますか?
A
2種類に作品を出品します。
ひとつめは陶磁器。小皿やカップやアクセサリーなど、
小さめで金彩色絵の華やかな絵付けを施したも のです。
もうひとつはピサンキ。
これは日本ではあまり知られていないものですが、
ウクライナに古くから伝わるもので、卵の殻にろうけつ染めで
細かい模様を染めたものです。
このピサンキを紹介したい、というのも今回
工房からの風に応募した理由のひとつなんです。
ピサンキ。
ご存知の方、いましたか??
私はまったく知りませんでした。
ウクライナに伝わる、ろうけつ染めのイースターエッグ、
と聞いて、ヨーロッパで北欧で近いものを見たことはありましたが、
このように繊細な絵を書き込んだものとは、初めて出会いました。
子供のころに出会ってすっかり魅せられてしまったという飯野さん。
それ以来、ずっと作り続けて、このように自分の作品世界に昇華させるとは。。
すばらしいことですねー。
Q
飯野さんにとって、「工房からの風」って、どんな風ですか?
A
どんな風が吹くかは終わってみないとわからないかも。
今は制作に必死です(笑)。。。
私自身は、金色のめくるめく文様の風を吹かせたい!!
大好きっ!!ってものすごい原動力ですよね。
飯野さんの「大好き」の世界がブース中にぎゅうっと詰まって、
会場中に吹きますよー、金色のめくるめく文様の風 >>
Q
飯野さんは、小学生の頃、将来何になりたいと思っていましたか?
A
デザイナーになりたい、と小学校の作文で書いたような記憶があります。
今ほどいろいろな美術系の仕事のジャンルを知りませんから、
いく ら考えても、漫画家か、デザイナーか、図工の先生
くらいしか思いつかなかったのだ と思いますが…。
でも、絵や工作が好きだったので、モノを作る仕事がいいなあ、
と思っているのは子供のころからそれほど変わりません。
デザイナーさんが続きましたね。
ちなみに、私が小学生のころ、デザイナー、という職業、
知っていたかしら??と思い返してみました。
う~む・・・?
20歳も違うと、子どもが知っている職業も、ずいぶん違ったりするのですね。
さあ、飯野夏実さんのHPはこちら → ☆
陶磁器とピサンキでめくるめく金色のオーラに包まれた?テントは、
コルトン広場、スペイン階段前になります。