2024年10月の記事一覧

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Taller Uraraka/染布

Q1
2019年にスペインから出展くださったTaller Uraraka、片岡陽子さん。
コロナ禍を経て、再びこの場へやってきてくださいます。
今展にはどのような作品をお出しくださいますか?

A1
沖縄で学んだ紅型の技法を使って身近な動植物をモチーフに型を彫り、顔料と庭の草木から色をもらい暮らしまわりの布物を染めてます。
使い手の日々の暮らしに寄り添い、使ううちに愛着がわき家族のように長く付き合っていただける布モノ制作を目指しています。

Taller Urarakaは日本語でウララカ工房という意味。
スペイン北部の森から心ゆるむウララカな気分を届ける小さな染工房です。

カレンダーや小銭入れの様な小品から、のれんや半幅帯地など少し大きめの作品もいくつか出展します。
この機会に実際に見ていただけたら嬉しいです。


巳年型染カレンダー
今年11年目となるカタルーニャの田舎暮らしを図案にした型染カレンダー。
2025年は地元の土からの顔料もとりいれて全体的に温かい素朴な風合。
世界中どこの国でも使える様に月曜始まりで日曜だけ赤くなっています。
西と東の文化の架け橋となるような、一年を通して季節の移ろいを楽しむカレンダー。


A5ノートカバー≪龍≫
最近は紙に書く・描く人は段々少なくなってきているかもしれませんが、私は紙に書くことで自分と対話します。
日記や染色メモ、料理レシピ、図案などふだん一番使っているA5ノートのサイズで布カバーを作りました。


風呂敷布≪森≫
58㎝四方の風呂敷布。
モノを包むだけでなく、テーブルに敷いたり棚の目隠しやクッションを包んだり、一枚の布として自由に使って頂けたら。


ポシェット≪野花≫ 日々の散歩やちょっとした外出に、身軽にスマホやカードだけ入れて出かけるサイズのポシェット。


ポーチ≪飛魚≫
内ポケット付きで筆入れ、化粧品、裁縫セットなど日々の細々したモノを入れる多目的ポーチ、底幅があり安定して立ちます。

Q2
Taller Uraraka、片岡陽子さんが、12歳の頃になりたかった職業を教えてください。

A2
動物に関係のある仕事。
実家が井の頭自然文化園の近くにあり、当時小学生以下は入場無料だったので頻繁に通っていました。
水生動物園の飼育係の方と親しくなり、水族館の裏側で生まれたての水鳥のヒナや病気で隔離された動物を見せてもらったり、水槽の上から係の方と一緒に餌をあげたりしてました。

好きなテレビ番組は野生の王国とムツゴロウ王国シリーズ。
結局動物に関連した職にはつきませんでしたが、暮らしの中で動物たちの方が、人より一緒に過ごす時間が長いかもしれません。
図案の中にも自然と動物達が登場します。

東京・井の頭公園近くで育ち、沖縄で紅型染めを学び、スペイン・カタルーニャ地方に暮らしながら制作を続ける陽子さん。
その独特な紅型染めは、まさに「うららか」な印象です。
思わず笑顔になるようなデザインが、しっとしとした色合い、風合いと相まって不思議な心地よさを感じさせてくれます。
それは、まさに作者からいただく印象で。
スペインからやってくる作家と作品を介したお話をぜひに。

Taller Urarakaさんのブースは、ニッケ鎮守の杜に入って右手、銀座アスターを背に4基並ぶ中。
菅野あゆみさんのお隣です。

インスタグラムはこちら → click
そして、工房や暮らしを映したyoutubeも是非、ご覧ください。

https://www.youtube.com/watch?v=VxxwBt-y3YM&t=17s

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菅野あゆみさん/染織

Q1
和歌山県龍神村で染織を続けられる菅野あゆみさん。
久しぶりに「工房からの風」にやってきてくださいます。
今回はどのような出品をされますか?

A1
綿から糸を紡いで布を織っています。
素材は、主に、ペルーやインドの綿、そして、和歌山県内にて栽培された綿を使っています。

クリーム色のペルー綿、繊維の短いアジアの綿、綿によってそれぞれに特徴があり、織り上がった布の風合いも変わります。

小さな畑に種を蒔いてみたら、芽が出て、実がなり・・
弾けたワタの美しさに惹かれて始めた、私のものづくり。
糸紡ぎや機織りについては、本を読み、手を動かして学びました。

生活の中で使う布、綿の温もりを感じられる布を作っていきたいなと思っています。


ストール
手紡ぎの綿(ペルー・和歌山県)の凸凹した糸の質感が特徴です。
経糸の半分に、紡績糸(インド・デシ綿の空紡糸)を用いることで、軽くて乾きやすい布になっています。

和歌山県内で、天然灰汁発酵建てによる本藍染をされているニワカヤマ工場・澤口さんに、糸染めを依頼しています。
何度も染め重ねられて生まれる、さまざまな「青」の、艶やかで、深く、澄んだ色合いにより、布に奥行きがもたらされています。


スカーフ
50cm × 80cm くらいのコンパクトなサイズ。
対角をもって、くるっと羽織り、先を軽く結ぶ。
少し肌寒く感じた時、綿の布を一枚巻くだけでホッと安心できる気がします。
気の向くままに、ランダムな格子を織ってみました。


ハンカチ
ポケットにも入るくらいの小さな布。
手を拭いたり、敷いたり、掛けたり、包んだり、使い方はご自由に。

はじめは、ハリのある生地ですが、使って柔らかくなるにつれて、手に馴染み、吸水性もよくなります。

Q2
大切にしている工藝品(古いものでも、新しいものでも結構です)をひとつ教えてください。

A2
岩手県で、漆掻きをされている小村剛史さんのお匙。
自らの手で漆を採り、木地をつくり、仕上げられたお匙は、気取らず、丈夫で、やさしい。

数年前にいただいてから、ほぼ毎日、ずっと愛用しています。
(あまりに気に入って普段使いしているので、お見せするのが申し訳ない気がするのですが・・すみません。)

:::

かれこれ15年以上前、自転車で旅する青年が「一宿一飯で、なんでもお手伝いします」とやってきました。

『何かあるかなぁ‥』
急なことに戸惑いつつ、綿繰り(ワタの種取り)をお願いしたところ、一日黙々と作業をしてくれて、翌日、また自転車で旅立っていきました。

迷っているようで、意外に芯の強い青年が、その後、時を経て、大変な時もぐっと堪えて漆を続け、今、素晴らしいお仕事をされていることに、尊敬の念を抱いています。
私も、このお匙のように、だれかの心を灯すような布を作りたいと願っています。

じーんとくる、とてもよいお話ですね。

あゆみさんが初めてこの場に出てくださったのが2009年。
その後、2015年にも出展くださいました。
こうして染織のお仕事を長く続けてこられることに、どれほどの意思と実践があったことでしょう。
どこかの誰かの暮らしの中で、この漆の匙のようにあゆみさんの布が生き生きと役立っていると思います。
といいますか、私の手元でも、茜染めの布タオルと、藍染めのストールが、ふんわりくたっとよい風合いになっているのです。

菅野あゆみさんのブースは、ニッケ鎮守の杜に入って右側。
銀座アスターを背中にした4つ並んだテントの奥端です。

ホームページはこちらになります。
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atelier4/陶芸

Q1
初出展のatelier4さん。
「工房からの風」には、どのような出品をされますか?

A1
やきものの町・愛知県常滑の自宅兼工房にて、陶器を制作しています。

うつわとアクセサリーを出品します。
シンプルなフォルム×控えめな彩りと質感が特徴です。
うつわは盛り付けた料理の引き立て役に…
アクセサリーはコーディネートのスパイスに…
日々の暮らしの良き脇役になれたら幸いです。


mocco(豆皿)


DAILY TEA CUP / SAUCER


OVAL

Q2
atelier4さんが大切にしている工藝品(古いものでも、新しいものでも結構です)をひとつ教えてください。

A2
ベルベル人の帽子です。
モロッコの旅先で先住民の女性達がかぶっていて一目惚れ。
自宅の壁に飾ってます。

大切にされている工藝品を教えていただくと、作家の好み、心の片鱗に触れられるような気がしますね。
atelier4さんの陶器は、ニッケ鎮守の杜に入ってすぐの下草萌えるところ。

インスタグラムはこちらです。
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長谷部陽子さん/ガラス

Q1
はるばる秋田県から初出展くださる長谷部陽子さん。
「工房からの風」には、どのような作品を出品くださいますか?

A1
吹きガラスとカットワークを組み合わせたうつわを制作しています。
ガラスという素材の中の色彩で誰もが心の中に記憶している風景や時間、季節を表現したいと思っています。


霧の朝(グラス)


霧の朝(フラワーベース)


帳 花器 ーいつかの夕暮れー


真夜中の雨(ロックグラス)

Q2
長谷部陽子さんが12歳のころ、将来なりたいと思っていた職業はどんなものですか?

A2
地球の歴史や化石に興味があったので将来は研究者になりたいと思っていました。
まさか将来ものづくりをなりわいにしていくなんて全然思ってもいませんでした。


帳 花器

吹きガラスの制作はアスリート的な感覚、意識が多いように思いますが、長谷部さんは研究者の心をどこかに持ちながら制作されているのかもしれませんね。
帳シリーズや霧の朝、真夜中の雨、など詩情ある作品とそのタイトルにも興味深いです。

ニッケ鎮守の杜に入って、レンガ道を進む途中、庭園のおへそのような場で色彩豊かなガラスがきらめいていることと思います。

長谷部陽子さんのインスタグラムはこちらです。
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m a n a m i/金属装身具

Q1
「工房からの風」には、どのような出品をされますか?

A1
地金の持つ美しさが伝わる貴金属装身具。
イタリア伝統彫金技法を用いて、繊細な手仕事で表現したジュエリーを制作しています

今展には、新作を含むメインは地金のみを用いて、西洋建築や装飾に着想を受けて作り上げたコレクション、その他にも今回は1点ものの天然石を用いた作品も出品します。

固く冷たい金属が、手で加工することで体温が伝わる感じや、表面の加工ひとつで雰囲気が劇的に変わる様がとても魅力的で、繊細ながらも存在感のある地金メインのジュエリーを多く展開しています。

特にメインで展示する「simbolo (シンボロ : シンボル・象徴を意味する伊語)」というコレクションは、ローマにあるカンピドッリョという広場に描かれたデザインをモチーフとして製作しています。

今回はモチーフと作品の関係性や制作中の様子などが伝わるようなイメージムービーもご覧いただけるよう準備しております。


simbolo : dramatica (シンボロ ドラマティカ/ネックレス)


simbolo : largo (シンボロ ラルゴ/リング)


geometrico : infinito (ジオメトリコ インフィニィート / リング)


onde : choker (オンデ/チョーカー)


naturalità (ナチュラリタ /リング)

Q2
m a n a m iさんが大切にしている工藝品(古いものでも、新しいものでも結構です)をひとつ教えてください。

A2
イタリアのオルヴィエートという都市の伝統工芸であるひとつひとつ手描きで描かれたceramica(陶器)。
とても素晴らしく何か手元に残したいという思いで持ち帰ってきたcash trayです。
今回の展示の際もお会計のタイミングで使用する予定です。

美しいcash trayですね。
m a n a m iさんは、ジュエリーの西洋彫り技術を学ぶために単身イタリア・ローマに渡られたそうです。
ハイジュエリー制作に携わる現役の彫金職人・西洋彫り職人のもとで6年間修行をして帰国。
2021年に 「m a n a m i」ブランドを立ち上げられたところです。

金属、地金そのものの美しを際立たせる手の仕事が、その作品にはこまやかに息づいています。
ニッケ鎮守の杜、入って左側にまわってベンチの脇。
イタリアと日本の繊細な美しさが響きあう装身具が並びます。

m a n a m iさんのホームページはこちらです。
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角舘徳子さん/こぎん刺し

動画公開しました。
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コルトン広場での出展、14作家のご紹介をしてきました。
ここからは、ニッケ鎮守の杜の出展作家からのメッセージをお届けいたします。

Q1
青森県出身で、弘前大学を卒業後に「弘前こぎん研究所」に就職、
その後若くして作家として立った角舘徳子さん。
「工房からの風」に初めて出展くださったのは、2014年のこと。
ちょうど10年になるんですね。
その間、さまざまな時を重ね、ぐるり、一巡りしてこの場に戻ってきてくださいました。
角舘徳子さん、今回の「工房からの風」には、どのような出品をされますか?

A1
こぎん刺しという青森県津軽地方に伝わる刺し子を出品いたします。
布目を規則性を持って刺し埋め、布に強度と保温性を持たせる刺繍です。

今回「工房からの風」に向けて制作するにあたり、古作の模様を刺してみることにしました。
古作模様のなんとシンプルで華やかなことか、そして現代まで残ってきた模様のは刺しやすさと強い美しさに改めて気付くことができました。
以降は古作へのリスペクトを持って模様を選び、合わせて、過去の方とのコラボレーションが嬉しく制作しています。
模様の広がりや綿糸のもつふくよかさを、みて、触れていただいた方にも、楽しんで頂けましたら幸いです。


岩木山ポーチ


名刺入れ

Q2
角舘徳子さんが12歳のころ、将来なりたかった職業について教えてください。

A2
漫画家になりたかったです。
絵を描くことが大好きでしたし、自分ではない者のストーリーを作って追ってゆくことも好きでした。
あとお家が大好きなので、在宅の仕事に憧れていたことも大きかったです(笑)。

現在は、自分の刺したこぎんを使っていただく方の生活(ストーリー)を思い浮かべながら、わくわくと制作しています。
遠からず、幼い頃の夢が叶っていることに喜びを感じています。

そういえば、2014年、初めていただいた応募用紙には、オリジナルの漫画が同封されていました!

若くして直感的こぎんに惹かれ、その世界にのめりこみながらも、自由な表現を抑えきれないエネルギーを持て余していた徳子さん。
いっとき、こぎんから離れ、アスリートな世界や、絵画表現などにも取り組んでいらっしゃいました。
そして、出産を経て、鮭がうまれた川に戻ってくるように、再びこぎんを刺し始められたのでした。

今、徳子さんは、こぎんを刺すのが楽しくて仕方ないとおっしゃいます。
自由がないようで実は無限の自由な世界を有するこぎん刺しの世界。
そのただ中で伸びやかに呼吸をするように刺されたこぎんは、2014年には未だ見ることができなかった深い美しさを湛えています。

今回、風人さんが6人の出展作家の文章を通じて、より深く作家紹介、工藝、ものづくりの世界への誘いの取り組みをしています。

角舘徳子さん(こぎん刺し)
Taller Uraraka さん(型染め布)
hada makotoさん(木工・ブローチなど)
吉田欣司さん(木工・器)
dairokuさん(陶芸)
川端マリコさん(木工・匙)

こちらは、あらためてお伝えいたしますね。

角舘徳子さんの出展場所は、ニッケ鎮守の杜に入ってすぐ左側。
小高い丘のような空間にこぎん刺しがそよぎます。

ホームページはこちらです。
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二川修さん/陶芸

Q1
2019年に出展くださった二川修さん。
今回の「工房からの風」には、どのような出品をされますか?

A1
2種の釉薬を施した日常使いの陶器を作っています。
先人たちの手により研ぎすまされてきた「器」という完成された道具に、自分を通した「今」が滲み出ることを期待して制作しています。


ボトル


プレート


しかくそばちょこ


角鉢

Q2
二川修さんが12歳のころ、将来なりたかった職業について教えてください。

A2
動物王国の主になるのが夢だと小学校の卒業文集に書きました。
現実は犬1頭に振り回され、奥様のご機嫌を伺いながら厳かに暮らしています。

ふふ、おごそかというより、ほほえましい文章ですね。

フォルムも色彩も一見ストイックな印象ですが、冷たい感じではなく、盛るもの、添えるものを引き立たせる奥行きを感じます。
愛用される方が増やしたくなる器ですね。

二川修さんの出展ブースは、コルトン広場、モニュメント回り。
インスタグラムはこちらです。
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die Tasche/革

Q1
ドイツ語で「鞄」を意味するdie Tascheさん。
「工房からの風」には、どのような出品をされますか?

A2
タンニン鞣しの牛革を使用した革小物、革鞄を出品いたします。
小物類は使いやすさと小型化を重視して設計しています。
鞄では出来るだけすっきりとした見た目になるように心がけ、デザインから設計を行っています。

小物では手のひらに収まるサイズの三つ折り財布、薄く使える二つ折り財布などを、
鞄ではショルダーバッグ、トートバッグ、リュックサック、ボストンと、幅広くご覧いただきます。


二つ折り財布rollen


二つ折り財布mitte


三つ折り財布ziemlich


ショルダーバッグ カブセ

Q2
die Tascheさんが大切にしている工藝品(古いものでも、新しいものでも結構です)をひとつ教えてください。

A2
100歳になる曾祖母の手によってつくられたランチョンマット。
戦争をも経験している曾祖母が、自由な時間を手にした時に始めた刺し子。
写真のもの以外にもたっぷり作ってくれています。

「病みつきになって作ってる」という言葉に何か深く突き刺さるものがありました。
曾祖母にとってのひ孫である我が子が愛用しているこのランチョンマットは、大きな時間の流れを感じさせる、とても大切な品です。

ひいおばあさまの素晴らしい手の恵みをみせてくださり、ありがとうございます。
die Tascheさんの手にも、ひいおばあさまのsomethingがつながっているのですね、きっと。

革が好き。
という想いが高じて独学で始められたものづくり。
その後、ドイツにわたってマイスターの下で技術を身に着け、職業訓練校に通い、約三年の訓練期間を経て
「feintaeschner」という国家資格を取得されたとのことです。
ドイツ語で鞄、というそのものの名を冠してのお仕事、ぜひじっくりご覧いただきたいと思います。

die Tascheさんの出展場所は、コルトン広場、モニュメント回り。
ホームページはこちらになります。
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渡辺信史さん/陶芸

Q1
2018年から6年ぶりに「工房からの風」に出展くださる渡辺信史さん。
今回はどのような出品をされますか?

A1
陶器を制作しています。
炭や籾殻を焼成の際に使用した「炭化の器」になります。
図柄をロウ抜き技法で描いた器も制作しております。

普段使いの器を中心に、花器などを出品します。
洋食器を意識したリム皿や、向付などを制作しました。


輪花透かし向付


輪花オーバルディッシュ

Q2
渡辺信史さんが12歳のころ、将来なりたかった職業について教えてください。

A2
映画「トップガン」に影響を受け、「パイロット」になりたいと思っていました!


ロウ抜き角向付

わ、やっと「ぽくない」Answerが!
皆さん、幼いころから作り手志望の方が多いような気がしていたので、ある意味うれしいです。
渡辺さんがトム・クルーズに見えてくるような。。。

作品のことに触れさせていただくと、ヨーロッパ調の造形と炭化の表情が新鮮なハーモニーですね。
盛り映え、写真映えするような印象です。
ぜひ、実際にお手に取ってご覧いただきたいと思います。

渡辺信史さんのブースは、コルトン広場、モニュメント回り。
インスタグラムはこちらです。
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染と織 樹庵/染織

Q1
今回、最南端、沖縄県から出展くださる樹庵さん。
沖縄県の浜比嘉島から。
浜比嘉島を存じ上げなかったので、お調べしたところ、地図ではこのような位置にありました。

浜比嘉島から「工房からの風」へ、どのような作品を出品くださいますか?

A1
「島の自然を染め、情景を織り込む」をテーマに沖縄県の浜比嘉島で布を織っています。
島で採取した植物を中心に草木で糸を染め、ストールやコースターなどを手織りで制作しています。


吉野格子ストール(相思樹)

昨年、浜比嘉島の山道で長年島の生活を見守っていた大きな相思樹が伐採されました。
樹皮を剥いで井戸水で炊き出すと真っ赤な液が現れ、どんな色に染まるのかワクワクしながら染液に糸を浸しました。
今回はその相思樹の色を生かした作品を中心に出品します。
淡いピンクからこげ茶色まで様々な色に染まりましたが、特に数ヶ月かけて染め重ねた深い茶色のストールは制作過程での学びも多く、この展示会に向けて織った中でも特に思い入れのある作品です。
植物の繊細な色合いをぜひ見ていただきたいです。


ロートン織ストール(相思樹)


花織とヤシラミのコースター(福木)

そのほか太番手のリネンで織ったコースターや名刺入れ、敷き布などを出品します。
作品を通して島の風をお届けできれば嬉しいです。

Q2
樹庵さんが大切にしている工藝品(古いものでも、新しいものでも結構です)をひとつ教えてください。

A2
インドネシアの手織りの布です。

沖縄や日本の織物と比べて密度の高い文様はエキゾチックで、東南アジアの熱帯雨林を思わせる濃密さですが、技法や色使い等ところどころ沖縄の織物と通じる部分があるのがとても面白いと思います。
実際、交易を通して琉球王国と東南アジアには深いつながりがあり、沖縄の伝統織物にも影響を与えたそうです。

学生時代インドネシアの伝統織物や芸能に興味がありバリ島に1ヶ月ほど滞在しましたが、人々の暮らしや景観、生み出される芸術にはやはり沖縄と通じるものがあり、その土地の風土と海を越えた交流の中から、染織をはじめとした独自の文化が立ち現れるのを肌で感じることができました。
この時の経験が浜比嘉島で制作する上での基盤になっていると思います。

とてもシックな作品からは意外でしたが、樹庵さんは30代半ばの作家。
制作の根本、泉が豊かにある方なのだと思います。
その手に成る布を介して、風土のこと、染織のこと、皆様もお話ししたいことがたくさんだと思います。

樹庵さんの出展場所は、コルトン広場。
スペイン階段前のテントで、モニュメントに向かって開かれたところです。

インスタグラムは、こちらになります。
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