2016年2月の記事一覧

「director’s voice」New

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トークイベントのお知らせ

記事追加更新しました(2/8)
ご参加受付終了させてただきました(2/15更新)

「工房からの風」公募開始直前となりますが、
トークイベントを開きます。

「オックスフォード『Art in action』から
市川『工房からの風』へ」

長野麻紀子氏 (Anima uni 彫金作家)
稲垣早苗(工房からの風 ディレクター)

2/16(火) 14時~17時  ニッケコルトンプラザにて
定員25名様 会費無料

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『工房からの風』では、工芸を巡って、
時代に響いたものづくりが集う場を作っていきたいと願っています。
そのために、10月の本展二日間に限らず、
さまざまな場面を企画しています。

今回のトークイベントは、「『Art in action』から『工房からの風』へ」
そもそも、『工房からの風』って、どうして始まったの?と問われたら、
イギリスオックスフォードの『Art in action』に参加した染織作家、
斉藤田鶴子さん(現ローマ在住)との会話からだったのでした。

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その後、稲垣も現地を訪ね、
工房からの風ゆかりの作家の方も数人、オックスフォードに個々に見学に行かれました。
彫金作家の長野麻紀子さん(Anima uni)も見学に行かれ、
すばらしいレポートを制作くださいました。

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作品を作って並べて販売する、
ということだけではない野外クラフト展を『工房からの風』は目指しています。
その原点でもある『Art in action』の具体的なお話、写真を通して、
『工房からの風』の場では、こんなことをやっていこうよ、
こんなことがあったらいいね、というお話にも進めたいと思います。

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今回は、会場の関係もあって定員は25名様。
出展経験のある作家の方と、出展を検討されている作家の方を対象としています。

 

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14時~1時間半ほど、Art in action を中心としたお話しをします。
ブレイクをはさんで、
昨年の「工房からの風」で行った、塗師赤木明登さんと稲垣早苗のトークイベントを、
録画編集したものを40分ほどご覧いただきます。
その後、質疑応答の時間をもったり、工房からの風にまつわるお話を17時まで行う予定です。
(2/8追記)

応募方法は、こちらのメールフォームから → click
トークイベント参加希望
とお書きの上、お名前、電話番号、
出展経験のない方は、制作ジャンルもお書き添えください。

集合場所など詳細をお書きしたメールの返送をもって参加票とさせていただきます。

『工房からの風』をご自身の成長の場面のひとつにしようと
考えてくださっている出展経験のある作家の方。
今年度、または今後出展を検討されている方の積極的なご参加、
お待ちしています。

(画像は、長野麻紀子さんがご提供くださいました)

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歳旦祭

あけましておめでとうございます。

皆様のご健康とご多幸をお祈り申し上げます。

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毎年2日には、「おりひめ神社」で歳旦祭が開かれます。
宮司さんがこられて、日本毛織(ニッケ)関係者、
コルトンプラザ関係者が集い、新年の祝詞をあげます。
私は「galleryらふと」を代表して、玉串奉奠をさせていただきました。
清々しい青空の下、この空間でよきことが続き、広がることを願いました。

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本年度の「工房からの風」の応募スケジュールも公開しています。

第14回開催日: 2016年10月15日(土)16日(日)
応募期間:2016年2月20日(土)~3月3日(木)
3月中旬には、選考結果を発表します。

詳しくは、こちらの要項をご覧ください。
→ click

この場から生まれるよき出会いを願っています。
どうぞよろしくお願いいたします。

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よき年へ

今年もいよいよあと二日と少し、となりました。
皆様、いかがお過ごしでしょうか。
今年も「工房からの風」を巡って、このブログ「director’s voice」を
ご覧いただき、ありがとうございました。
お陰様で、第13回を無事終えることができました。
そして、「galleryらふと」を含めて、「ニッケ鎮守の杜」の活動に関心をお寄せいただき、
心より感謝申し上げます。

新しい年は飛躍の心を持ちながら、進んでいきたいと思っています。
まずは、さっそく、次回の「工房からの風」に向かって始動します。
次回の予定、あらためてお知らせします。

第14回開催日: 2016年10月15日(土)16日(日)
応募期間:2016年2月20日(土)~3月3日(木)
3月中旬には、選考結果を発表します。

詳しくは、要項を公開しましたので、ぜひご覧ください。
→ click

「工房からの風」の出展がふさわしい作り手の方をご存知でしたら、
ぜひおすすめいただけたら、と思います。
魅力ある出展者が、「工房からの風」の宝ものです。
2016年の出展作家の充実を心より願っています。

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「工房からの風」では、昨年から日本橋三越本展での企画展や、
作家同士の交流の会を設けたりしてきましたが、
今後は一層、出展後の切磋琢磨、成長の場として動いていこうと考えています。
その一環として、先日、トークイベントにも登場いただいた
塗師の赤木明登さんとともに、作家5名、スタッフ3名で
神崎町の寺田本家をお訪ねしてきました。

毎回「工房からの風」にも出展くださる24代目当主寺田優さんに導いていただき、
丁寧に蔵見学をさせていただきました。
ものづくりの根っこのことを感じる得難い機会となったことと思います。
この日参加いただいた作家の方がたは、この経験を他作家に伝える人たちとして、
今後、風の音への寄稿などで、体験を共有いただけるようにお願いしています。

私自身は何度も寺田本家をお訪ねしましたが、そのたびに、近代化の真逆!
昔ながらの製法に戻っていることに驚かされます。
今回は、大きな木桶での仕込みを始められていたり、
米作りからを手がけて、麹菌をその米から得られるようにしたりと。
大変で不安定な作業になるにも関わらず、そのひとつひとつの過程を、
心から楽しみながらされていること、蔵の皆さんの表情の眩しさに、
心が洗われていくのです。
ああ、こういうことだよねー。
こんな風にしていけばいいんだよねー、と。
この感動の胞子は、きっと私自身の中にちらばっていきましたね。
ここからよき発酵を進めるのは、自分自身の日々の姿ですね。
新年を前に、よき方々とともに、よき時間をいただきました。

2015年のdirector’s voiceは、これで締めましょう。
皆様、どうぞよい年をお迎えくださいませ。
2016年、新鮮な「工房からの風」をそよがせましょう。

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ファッション取材が掲載されました

「工房からの風」の当日、
素敵な装いの来場者の方々のファッション取材をいただいておりました。

ヌー・コンフィー

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別冊付録の中で、6頁に渡って掲載いただいておりました。

素敵な来場者の方々に混ざって、あらら、何人もの作家の方々が!

fujiiikukoさん、林志保さん、鈴木絵里加さん、佐藤亜紀さん、
matsuricaさん、大谷房子さん。

以前の出展者からは大濱由惠さん、吉田麻子さん。

出展者の奥様の革のamさん、金属のsen。
はまやまいさんも。

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ぜひ、ご覧になってみてください!

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大住潤さんから

「工房からの風」出展を終えて、工房へ戻った作家から届いたメッセージ。
一部を皆さんと共有させていただくことで、次への実りにつなげていきたいと
綴ってきました。
「凪ぐ浜のたからもの」

ご紹介したい宝物は、まだまだあるのですが、そろそろ幕を引きましょう。
最後は、木彫の大住潤さんからのメッセージです。

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会場となったニッケコルトンプラザに初めて訪れたのは、
5、6年前に開催された星野道夫さんの写真展でした。

写真展で感動をいっぱいもらった帰りに見かけたギャラリーらふと。
あの建物の佇まいが、ずっと心に残っていました。

「いつかあんなところでできたらいいな」と思ったこと覚えています。

そのギャラリーらふとのことから、「工房からの風」のことを知りました。
その頃は、自分自身の作品と言えるものがなく、いつか、いつかと思っていました。

そして、何を作っていきたいのか模索する日々の中、
木彫りの羽根を作り、
やっと僕も「工房からの風」に応募することができると喜んだこと鮮明に覚えています。

星野さんの生まれ故郷で出展が決まったことで、
「このまま進みなさい」と言われたようで励まされました。

風の予感展当日、自宅出発直前、持っていくつもりのなかった熊を、
なぜなのか持っていこうと思いました。
人に見せるつもりも全くなかったのです。
それが何のきっかけなのか見てもらうことになりました。
稲垣さんに熊を見てもらった時は、ものすごく恥ずかしかったです。
デッサンができなくて随分悩んでいたこともあり、
熊のプロポーションも何となくおかしいとわかるのですが、
どこがおかしいのかもわからない状態。
そんなところが気にかかって落ち着きませんでした。

けれど、その熊をいいと言って下さった稲垣さんの言葉に、
僕はものすごく衝撃を受けました。
デッサンができる、できないかは問題ではなかったのですね。
おかしいもので、そう言われると蓋をした自分の気持ちがわっと出てきました。

特別なこの場所で、まさか熊を彫ることになるなんて思いもしなかったです。

本当に夢のような時間でした。

第2回のミーティング、三越でのプレ展示を踏まえて
どのようにしていこうかと迷っていた時、
心の向かう方に、全ては僕の心次第だと言って下さったのが、
熊をもうひと段階成長させるパワーになりました。
本当に大切な気持ちで熊を彫ることができました。
とにかく人の心に真っ直ぐに届くものを彫ろうと、
余計なものは削ぎ落としました。

稲垣さんの紹介文、人に伝えようとする情熱が言葉から溢れていて、
僕もそんなふうに木を彫れたらいいなと思いました。
ものすごく感動しました。

そして、この2日間、熊を見て下さった方たちのたくさんの笑顔に出会いました。
励まされ続けてきた僕がずっと探していた人の心に届けられる形、
これからも出会いを重ねて見つけて届けていきたいです。

とても幸せな時間でした。

大住 潤

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工芸、クラフト、手仕事・・・・
と呼ばれる世界の仕事に携ってやがて30年になりますが、
未だにどの言葉が自分の仕事なのかと言い切ることができません。

「工房からの風」の中で赤木明登さんとのトークイベントの中で
こんなやりとりがありました。

工芸30年説というものがあって、
民藝の時代、自己表現の時代、生活工芸の時代ときて、
稲垣さんはこれからどのような時代になると思いますか?
と投げかけられました。
そこで私はこう答えました。

「お尋ねの答えにはならないかもしれないけれど、私は絶対的な何か、
に向かって仕事をしてきてなくって、相対的な何かに向き合ってきた気がします。
それは、先にこちらにこうあるべきというものがあるのではなくて、
作家に向かって、その作家が何を作るべきかをみるやり方。
男の人は定義づけが好きだからなぁ(笑)。
今まで意識したことはなかったけれど、私は女性だから?
母性とかと関係があるのかしら?
なーんて柄にもなく思ったりしますけれど・・・」
と、会話なので和やかに。

・・・それは学問にたとえれば、歴史学ではなく、社会学のようなものかもしれません。
揺るがない、確固とした姿が私自身にあるのではなくて、
対象に向かったとき、いかにその対象を正確に見て、感じることができるか、
そのことに心を注いできたのだとようやく思えるようになりました。

言葉や歴史学的な捉え方もとても大切だと思いますし、
そのことに注視してこの仕事を進める方々がいることも豊かなことだと思います。
一方、今何々の時代、とか、これからは何々の時代、というのを考えるよりも、
出会った作家のまんなかを見ることを深めたい、
そんなことをあらためて思った年でした。

人の暮らし、営みと結びついたもの、
素材の恵みとの関わり、
その作り手ならではの何か、
完成度・・・
「工房からの風」という展覧会としての
コンセプトやクォリティーはもちろん大切にしていますが、
先に枠を作ってしまうことで出会うべきものを
こぼしてしまわないようにありたいと思っています。

クマであってクマだけではない姿。
そこには大住潤というひとの中の真実があって、
その真実が幾ばくかの他者の心に芯から沁みていく。
そういうきらりと輝くものの意味を味わいながら確認できるのも、
凪ぐ浜で出会えた宝ものなのだと思うのです。

大住潤さんの出展前のメッセージはこちらになります。
→ click

-次年度応募に向けての記事など、しばらくブログ更新続けます-

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三浦侑子さんから

スペイン階段前で吹きガラスの作品を出品していた三浦侑子さん。
岡山に戻られて早々にメッセージをいただきました。

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まだ、頭がぼんやりしている状態ですが、
工房からの風が終わってみて私の中に吹いている風は、とても穏やかで心地良い風でした。

4月から始まり2日間終わるまで、本当に手厚いサポートをありがとうございました。
作品の梱包が驚くほど丁寧だったり、
広告に1人1人の作家名をちゃんとのせていただいたり、
「風の音」に温かいお手紙を添えていただいたり、
私自身まだまだ未熟な名もない作家なのに、こんなにも応援していただいて
頑張らないわけにはいかないという気持ちで、駆け抜けた半年でした。

そして、ステキな宝物をたくさんいただきました。
素材や技法は違っても同世代で頑張っている作家さんや、
自分よりもずっとずっと進んでいて深いところで
素晴らしい作品をつくっている先輩作家さんや風人さんとの出会いは、
これからも大切にしたい宝物です。

工房からの風当日、ずらっと並ぶたくさんの作家さんの展示を見て、
客観的に自分がまだまだとても浅いところに立っているのがよく分かったのですが、
同時に深いところに行くための光も見えた気がしていて、
自分でも驚くことに、今は早く制作をしたくてなんだかワクワクしています。

お客様には、不慣れでご迷惑かけてしまったところもあったのですが、
本当に端から端までしっかり見ていただけて、感激しました。
私の展示場所は入り口の方だったのですが、
わざわざ戻って来て下さった方がたくさんおられて嬉しかったです。

まだまだ頭の整理ができておらず、書ききれていないことも多分ありますが、
稲垣さんをはじめ、スタッフの皆様、風人さん、全ての方に感謝しています。
今の私は、家族や周りの協力がないと制作できない状況ですが、
そんな中、全力で悔いなく工房からの風を終えることができたのは、
工房からの風に携わる皆様のおかげです。
本当にありがとうございました!!

また、いつかお会いできるように頑張ります。

三浦侑子

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初夏の風の予感展にも参加くださった三浦さん。
その時の「企画会議!」で収穫祭をしましょう!
と盛り上がって、かぼちゃなどをたくさん制作くださいました。
お庭の草花とあいまって、実り豊かな収穫祭がキラキラ輝いていましたね。

50人の作家が共に出展する二日間。
けれども作家間の仕事の成熟度は、もちろんさまざまです。
これからいよいよ本格的にスタート!という三浦さんから、
このような素直をメッセージが寄せられたこと、
すばらしく感じました。

『・・・自分がまだまだとても浅いところに立っているのがよく分かったのですが、
同時に深いところに行くための光も見えた気がしていて、
自分でも驚くことに、今は早く制作をしたくてなんだかワクワクしています。』

こんな風に思える鮮らしき人は、ぐんぐん伸びてゆかれますね。
じっくりご自身の実りに向かって制作に励まれて、
収穫祭第二弾をぜひ見せてくださいね。

出展前の三浦侑子さんからのメッセージはこちらです。
→ click

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にしむらあきこさんから

高見由香さんと隣、おりひめ神社のほとりで展開していた
和紙造形、絵本のにしむらあきこさんからもメッセージをいただきました。

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(画像、只今整理中です。
いろいろ差し替えていきますね。
もし、イナガキのメルアドご存知の方で、
素敵な画像をお持ちの方、ご一報くださーい!)

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皆様の胸を借り、思う存分自由に表現することができたことをありがたく思っています。

絵本を読むために、と木の下に設置した小さな椅子は、
ときどき親子がそこに腰かけて、
おやつを食べたり遊んだりするちょっとした休憩スペース になっていました。

明るい日差しにまぶしい顔をして木を見上げている親子と、
空に踊る「おとのかたち」はひとつの風景となって、
絵本の1ページみたいだ、とこっそり感動したり。

ちいさな女の子が、かわいいお財布から
お金を出して選んでくれたポストカードは
特別な一枚のような気持ちになったり。

お子様れのお客さんが多いなか、
お子さんが作品を触りたがり、
ハラハラしながら作品を見てくださっているお母さんたち。

売り物じゃない子どもの好きそうな作品を置いておいてあげたら良かった。
自分だっていつも同じ気持ちでいるのに、
どうして気がついてあげられ なかったのかな、と反省したり。

2回目だというのに、やっぱり余裕がなく
作家のみなさんのブースを見て歩くことが叶いませんでした。
でも、お向かいの高見さんの美しい作品が、
風に揺れるさまを眺めたり
(沢山のショールがかかった円形のディスプレイがくるくると、
それはまる でダンスを見ているようでした
お隣の木のナカヤマサトシさんの
すてきなインスタレーションを
ほんのりと良い香りとともに何度も楽しめることが出来て幸せでした。

今回も反省点は多々あり、
あげだしたらきりがないくらいですが、
その反省は次へ進む宝物のように光っています。

この二日間、お客様と言葉をかわしながら、
絵本を読んでくださる顔を見ながら、
包装しながら、疲れてぼんやりしながらも、
チカチカと響いてくる瞬間がありました。
それらは泉のように湧いてくる制作への衝動のようなものでした。

反省という宝物と、制作への衝動を、力を、
あの場所で手に入れました。
なんて贅沢な二日間だったのでしょうか。

ただただ、感謝の気持ちで胸いっぱいです。
ありがとうございました。

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ああ、なんで撮らなかったんだろう、あきこさんの笑顔。
ブースをのぞくたびに、たくさんのお客様に囲まれて、
忙しいはずなのに、お顔はなんともふんわり柔和なままで。
あんまり幸せそうなその表情を、カメラを向けてほどいてしまうのが、
無意識のうちにはばかれていたのかもしれません。  

いただいた文章にも書かれてあるように、
小椅子に腰かけた大きなひと、
小さなひとの笑顔。
そして、思わず読みだしたあきこさんの本に目頭が熱くなってしまって、
困った表情のひとたち。

鎮守の杜の一角で、手と心に豊かな感触を与えてくれた時間が繰り広げられたこと。
今となっては夢の一幕のように思えてきます。

でも、やっぱり、夢、ではないのですよね。
あきこさんは、ここでこれだけのことを成し遂げたことで、
すでに次の地平に向かっているのだと思います。
あきこさんの見て、感じて、創りだしていくこれからのお仕事、
ぜひ、皆さんと一緒に見続けていきたいと思います。

にしむらあきこさんの出展前のメッセージはこちらです。
→ click

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高見由香さんから

おりひめ神社のほとりで手織り布を展示していた
高見由香さんからもメッセージをいただきました。

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風が終わって4日経ちました。
戻った日常の中で風の中にいた2日間をずっと考えています。

自信がもてず不安で一杯だった1回目の出展から6年
あの日悔しさの中に立っていました。
次、この場所に立つ時は背筋を伸ばし
自信を持ってこの時間を楽しめるようになってから立とうと
未来の自分に喝を入れるような気持ちになった事を覚えています。
今、2回目の風が吹き終わり
充実の先に次の場所をしっかり見据えて立つ自分がいます。

つくる中でいつも良いものが生まれるわけではなく
もがき、幾度も回り道をし、生み出すことはとても苦しいです。
その上で生まれた良いものが
お客様や自分以外の誰かに確実に届いていると
この2日間実感していました。
自分の中の「良い」が誰かに伝染する
あぁこれでいいんだなとすっと何かが落ちた感覚がありました。

つくり手にはいろんな時代があり私もその途中です。
その道中で吹く風が「工房からの風」。
風ある豊かな土壌で育まれ道を歩くつくり手
大きく広げた手で受け入れてくれるお客様
風は起こせるんだと広く深い眼差しを注いでくれる人
その全てが風 になって前へ連れ出してくれる
それが私の「工房からの風」でした。

感じた事を書きとめようと思っても
湧き上がるものでまとまらずにいたここ数日。
yossyのリリックを目にした時、
6行で綴られた言葉にズキュンと胸を打たれ
そういうことなんだよねーと私の涙腺は崩壊したのです。
ここだったかー。

そして今日も息をするように織る時間が流れています。

エプロン

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どこかクールな表情の高見さんからの熱いメッセージ。
初出展の作家の方々にぜひお読みいただきたいと思いました。

6年も前になったのですね。
高見さんが悔しい想いを抱えて一回目の展示を終えられたということ。
初めてお聞きしました。

その間、お仕事でのやりとりも続き、
母となり、子育てに勤しみながらも糸から離れなかった高見さん。
初出展の時の想いを火種のひとつとして、
二回目の出展の日に、豊かな実りを得られたこと。
こういうお仕事の熟し方があること、
皆さんと共有できたら、と思います。

それにしても、yossyのリリック、多くの人の心を射抜いてしまいましたねー。

高見由香さんの出展前のメッセージはこちらです。
→ click

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AC CRAFTさんから

ニッケ鎮守の杜に入ってすぐの右手奥。
ヒノキの良い香りにくるまれるブースがありました。
AC CRAFTさん。
石井学さんからもメッセージをいただきました。

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帰りの車中「ああすればよかったかなあ…」
「こうすればよかったかなあ…」
「これで良かったのかなあ…」
という思いが次々に浮かんできたのも正直なところで、
課題がたくさんではありますが、
今回新しいことにトライして、
「2015年の今の等身大の自分」が出せたのではないか、
とすっきりした気持ちでいます。

当日はたくさんのお客様とお話することができ、
8年前出展させていただいた際のお客様からも
何人かお声をかけていただいたり、
家具のご感想を伺うことができ嬉しい機会となりました。

出展者の方々と交流ができたことも本当に貴重な嬉しい機会でした。
『「収穫」ではなく「種をまく」気持ちで取り組んでほしい』
という一貫した姿勢に、救われることがしばしばありました。
準備期間から今まで、皆様に本当にあたたかくサポートしていただき本当に有難うございました。

出展が決まってからこの半年間に感じていた
「心のぐるぐる感」をこれからも常設させながら、
ものをつくっていけるように取り組みたい…そんな気持ちでいます。

8年ぶりに皆様と関わらせていただき、
「変わらぬ思い」と
「より一層高められた質、細やかさ、やさしさ」
に感動してしまいました。
制作をつづけ、いづれ3回目も挑戦し、
また何かの形で関わらせていただけたら… と思っております。

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AC CRAFT3

8年ぶりの出展、とてもうれしかったです。
AC CRAFTさんのブース周辺に漂っていたヒノキのよい香りは、
実際の香りとともに、石井さんご夫妻の
ものづくりの姿勢が放つよい香りでもありました。

よき循環の中で生かされるべき素材に目を向け続けるお仕事は、
継続の中で、一層確かなものに育ってきましたね。

年月を経て、お仕事を覚えて、気にかけてくださる
お客様がいらっしゃることも、励みになられたことと思います。
美濃市の美しい「うだつのある町」にある工房。
「工房からの風」がご縁で訪ねる方が増えるといいですね。

AC CRAFTさんの出展前のメッセージはこちらです。
→ click

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Honda Silk Worksさんから

秩父のHonda Silk Worksさんからもメッセージをいただきました。
一部を共有させていただきますね。

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今回、私達は出展するに当たり一つ決めたことがあります。
それは、自分たちが本当に作りたい布だけを出すということです。
とは言え、技術も知識もまだまだ未熟な私達ですので’今’の時点での事ですが。

カラフルでもなく華やかでもない布、
でもお蚕さんの吐いた糸をたっぷりと使った気持ちの良い布。
纏ってもらいたい 巻いて身につけてもらいたいという思いで制作しました。
結果、あえて小品(コースター等)は制作せずストールだけの展示をしました。

それは私達にとって勇気のいる事でしたので、
お客様に受け入れて頂けるか不安な気持ちがありました。
しかし当日は、何度も足を運んで悩んだ末にご購入して下さった方や、
連日来場して頂き纏ったり巻いたりして下さったり、
ふらりと立ち寄りお話を通して布を手に取って下さったり….と
たくさんの方々に興味をもって頂けました。
お蚕さんの仕事の話も素直に伝えられたと思います。

そして、今回ご縁があり京都へ染織の勉強をしに行くことに決めました。
その背景には、出展が決まってから
半年の間の制作と考えを深め自分たちと向き合う日々、
他の作家の方々との交流があったからだと思います。

これから私達が向いていきたい方向、
私達は布を通して何を伝えられるかと考えました。
そのための技術を身に付けたいと思っていたので
すぐに決めることができました。

今振り返ると、この半年は次のステップへ行くための大切な期間でした。
工房からの風に出展させて頂き得られた手ごたえを大切に、
新しい風を取り入れに、たくさん見て勉強して、
体と手を動かして私達らしい布を制作していきます。
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小鮒草×藍 (800x600)

ニッケ鎮守の杜の奥の方、岩のある空間で
本多祐二さん、さくらさん夫妻が展開したブース。
養蚕から糸づくり、染め、織りと手掛けられたその空間にも、
いつもたくさんの人がじっくりと布に触れていましたね。

野外展で、新人作家が
小物を出さずに展開することは勇気のいることだったと思います。
それでも企画者や出展経験者との会話を重ねるうちに、
たとえそれで負の結果が出ようとも、自分たちのよいと思う方向で進もう!
そう思われたのですね。
そして、その成果をしっかりと感じられたことは、
これからの制作を続ける中での宝ものになりましたね。

お蚕さんのお仕事から注目されることも多いことでしょうが、
その特異性、ニュース性だけでは本当の仕事に育っていかないと感じたおふたり。
若い作家でそのことを見分ける力は、なかなかないものだと思います。
けれどおふたりは、注目に浮かれず、自らの足元を見つめなおして、
あらためて織を学ぶ道を選ばれました。
京都では優れた師の下で学ばれますから、きっと素直なお二人は、
めきめき腕を上げられていきますね。

「工房からの風」を単に世に出るきっかけにするのではなく、
準備期間からの体験を通して、歩を戻して学ぶ道を進む人が現れたこと、
眩しく、うれしく思います。
おふたりの糸との時間は始まったばかり。
洋々と広がるその世界で伸びやかにあるために選んだ道を
心から応援したいと思います。

Honda Silk Worksさんの開催前のメッセージはこちらです。
→ click