2012年9月の記事一覧

「プレス/工房からの風」New

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風姿その2

4章「風姿」
続いて染織の森文香さんです。

文香さんが初めて出展くださったのが2007年。
その時から現在までの5年の間にゆっくりと感じてきたことを書かせていただきました。
人生の中で5年はけっして長い時間ではないかもしれませんが、
もの作る人として立って、歩が確かになっていくまでの5年は濃密なものかと思います。
作る人である前に、人としてどうあるのか。
人として進んでいくことと、ものを作ることがどう添っていけばいいのだろう。
文香さんは何も具体的なことや、特別な主張もされませんが、
5年を経て、私は文香さんにはいろんな大切なことをじんわり教わっているんだなぁ。
そんなことをあらためて思った取材でした。

心を澄ませて。
働くことが、生きていく姿を整える。

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山形で籠編みをする『kegoya』こと、熊谷茜さん。

楽器を奏でるような指使いで籠を編んでゆきます。

東京に生まれ育ち、林学の学びの先につながった山形での籠編み。
山形で出会ったおじいちゃん、おばあちゃんが茜さんの先生です。
それはもの作りだけではなくて、暮らしていくこと、生きていくことの上での
大切な学びを与えてくれた出会いでした。

おばあちゃんの手と心。
作ることは、生きていく中での自然な営み
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章の終わりは、大野八生さん。
工芸・クラフトの作り手ではなく、造園・イラストが八生さんのお仕事。
けれど、『工房からの風』のメインビジュアルを描いてくださり、
会場の一部『ニッケ鎮守の杜』のガーデナーもしてくださる
八生さんのことをぜひ綴りたかったのです。

あらためてお話を聞けば、初めて伺うことばかり!
二つの仕事を続けていくことの迷いを吹き払ってくれた
のが、イギリス人映画俳優だったというのには、驚きました。
そして、文字数の関係で書ききれなかったのですが、
そのやりとりを通訳してくれたのが、
戸田奈津子さんだったという贅沢なこと。

ほんとうに必要なことは、必ず巡ってくるのですね。
強く願えば。

幸福な花や果実は、
時と場と人とが出会い、姿を結ぶ

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さて、駆け足でご紹介をしてきました書籍
『工房からの風-作る働く・暮らす・生きる-20の工房を訪ねて』(アノニマ・スタジオ)
に登場いただいた作り手の方々。
お一人おひとりのストーリー、そして工房の風景、作品写真、
ぜひご覧いただければと思います。

そして、いよいよ明日からは、
今年の出展作家からのメッセージをお届けいたしましょう。

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風姿・その1

4章「風姿」では6人(工房)のお仕事を取材させていただきました。

ホウキ作りの吉田慎司さん。

茜や藍で染めた糸でホウキを編みます。
道具もお手製。
そして、仕上げの面取りも念入りに。
使う人に優しい道具であるように。。。

 

吉田さん、実は漫画家になっていたかもしれないのです。
それが、こうしてホウキ作りの道へ。
その辺りの劇的!なストーリーもぜひお読みください。

自由ではなく自在。
足場があるから、伸びやかになれる

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鍛金の相原清子さん。
ワークショップも何度か行ってくださいましたね。

 

誠実に日々働くこと。
小さな作業の繰り返しがかたちを生み出す

 

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初雪・ポッケのおふたり。
とっても仲良しで、なれ初めからユニット結成までのストーリも、
伺いながらちょっと照れてしまうようなのですが、
でも、その想いこそがもの作りの原点、原動力になっていることが、
じんわり伝わってくるのでした。

誰かのために祈りをこめて。
贈る気持ちが、もの作りの原点

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ここで、吉田慎司さんにちなんだニュースを。
10月6日(土)は、ニッケコルトンプラザ・タワーコートで
吉田さんのホウキの販売とワークショップを行います。
10時~18時まで吉田さんも会場で販売やワークショップ、

デモンストレーションを行っていますので、ぜひお出かけくださいね。
詳しくはあらためてこちらからもお知らせします。

では、次回は、「風姿」のあと3人の方を。

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自分の感受性くらい

今日は風姿という章でご紹介する中の3人の作家の方を。
と思っていたのですが、タ、タ、タ、タンと作家紹介ばかりになってしまうので、
ちょっとブレイクに変えました。(スミマセン!)

20の工房を訪ねて
がメインですが、章ごとにもブレイクのように、
工房からの風の点景として画像をぐるりと頁を枠のように囲み
その中にコラムを書きました。
「先生と作家さん」
「おばあちゃん」
「凪ぐ浜の宝物」
というタイトルです。

また、各章の扉には、右頁に応募要項や、最初のミーティングでお配りする文書、
ホームページの中から、企画者が特に伝えたい文章を記して、
左側にそのミニ?解説をしています。

それらが、実はこの本で伝えたいことの尾のようなものかもしれません。
そして、あとがきには、この本作りの間中、ずっと心にあった
茨木のり子さんの「自分の感受性くらい」を、
出版社からご許可をいただき、掲載させていただきました。
この詩のあとに、私はこのような言葉を綴っています。

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暮らしに生きる道具、ものを作る仕事。
使う人が存在して、そこに向かって続けられる制作。
それはいわゆる自己表現ということとは異なります。
けれど、やはり創造なのだとあらためて思うのです。
作ることへの慎みと、それを抱いての創造。
その揺れ動きの中で、作り、働き、暮らし、生きる人たちに惹かれてきました。
一人ひとりが見出す光、見出そうとしている姿に。

けれどもときに、その光を薄く思うこともあります。
それは、発信力や影響力を持つ人や媒体に、
作ることが集約されていくのを感じるときでしょうか。
誰かが時間をかけて考え、生み出した思想に無自覚に寄りかたまっていくような流れ。
私だってうっかりすれば、時代の心地よい流れに乗ってしまうかもしれない。
だからこそ、自分の感受性くらい、自分で守れ、と振り返りたいのです。

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10回の開催を重ねて、上のような思いがあったからこそ、
この本が生まれたような気がします。
たとえば、本の中で書かせていただいた方たちを、
私はもちろん、すばらしいと思っていますけれど、
それは、あくまで私が思っていること。

本に載ったからとか、誰かがいいといっているからとか、
もっと言えば「工房からの風」に出たから、いい、のではなく、
自分の心で、この作品いい、とか、この作家いい!
と思う人が増えて、集まったらいいな。
そんなことを思っています。

と、ブレイクというよりは、ちょっとマジメ!な今日のdirector’s voiceですね~
さて、今日の画像はこちら。

無事校了となりました!
ふ~
暑い、熱い、夏が終わりました!

(この本、10月6日(土)7日(日)8日(月・祝)に、
コルトンプラザタワーコートで先行販売させていただきます。
他にもイベントもありますので、お近くの方、ぜひいらしてください。
ちなみに、書店さんは10日ごろかと思います )

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風躍る

工房からの風‐作る・働く・暮らす・生きる‐20の工房を訪ねて
のご紹介を続けますね。
今日は第3章。
風躍る
と名付けた章で、4人の女性作家をお訪ねしました。

柿渋染めでバッグを作る冨沢恭子さん。

クウネル最新号でも、
「太陽まかせの柿渋ぶ染め」
というタイトルで6頁にわたってご紹介されています。

数字も定規も使わない。
布から立ち上がるように生まれるカバン

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京都山城村の宮本佳緒里さん
布をつないで、主にガマグチを作ります。

布をつなぐ手と心は、草や木、
風や光と親しみながら、針を進める

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金属の小原聖子さん
アクセサリーやオブジェを制作されています。

続けることも才能のひとつ。
音楽を奏でるように、かたちが生まれる

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高松で裂き織りでバッグなどを作るいわもとあきこさん


凛として、くすっと。

大胆さには、慎みが裏打ちされて

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伸びやかに、しなやかに
風躍るように仕事を進めるひとたち。

茶色の文字は、各頁につけたリードです。
画像は掲載できなかったものもこちらでご紹介してみました。
たとえば、作品がいろいろなところに飾られている
小原さんのお住まい、その上から撮ったものなど、
ワタクシ的には気に入っていたのです。

明日は、風姿を。
こちらは3工房ずつ2日にわたって、ご紹介いたします。

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風集う

2章目は「風集う」
この章では、作家自ら集いの場を作っている、
あるいは、作ろうとしている方々を取材させていただきました。

滋賀県のマンマミーア。
木工の川端健夫さんと洋菓子の川端美愛さん
(健夫さんは、今年の工房からの風に出展くださいます)

「文化の発電所を作りたい。
そのためにも、今は自分を育むとき」

 


静岡(新富士)キャンドルgallery+shop+cafe
koko-kaltio.
ろうそく作家の鈴木有紀子さん
(鈴木さんも今年の工房からの風に出展くださいます)

「美しいろうそくは
安らぎの時を映しながら作られる」

 

東京、錦糸町の硝子企画舎の井上剛さんと枝利奈さん

「役割とは与えられた幸福の種。
種を育む創造の場を築いて」

 

北海道・余市に移られて
ガラスから陶芸にお仕事を変えられたJUNIOの木村泰明さんといすゞさん

「家族との時間を満たし、自然と響き
新天地での制作が始まる」

 

千葉県神崎町で日本酒を醸す寺田本家の寺田優さんと聡美さん
(寺田本家さんは通常、蔵の見学は行っておりません)

「造り手の生き方考え方が
発酵か腐敗かを決定している」
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皆さんいい表情ですよね。
ぴかぴかに輝いていました。

本では作品写真もたくさん掲載していますが、
こちらに掲載すると、今年の工房からの風にあるのかな、
と紛らわしいので、ポートレイトを中心にご紹介しました。

ご自身の制作、仕事を深めること。
そのことと響きながら、集いの場を作っていくこと。
5つの風集う場で感じてきたこと、ぜひお読みいただけますように。

明日は、
風躍る
の4人の女性たちです。

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風果

今週後半からは、いよいよ今年度の出展作家のご紹介が始まります。
皆さん、これを待っていてくださるのですよね。
作家も張り切って原稿を用意していますので、今しばらくお待ちくださいね。

では、その前に、10回展を記念して刊行する書籍
工房からの風-作る・働く・暮らす・生きる-20の工房を訪ねて」(アノニマ・スタジオ)
で、掲載させていただく作家の方のご紹介を数回に分けて行いたいと思います。

今回、大きく分けて4つの章を設けました。

風果
風集う
風踊る
風姿

どんな意味だろう?
と思われましたら、ぜひ本を開いてみてくださいね!

では、今日は「風果」の章の4つの工房。

岡山で作陶される伊藤環さん

盛岡で染織をされる舞良(もうりょう)雅子さん

奈良で吹きガラスをされる津田清和さん

信楽で作陶される大谷哲也さんと大谷桃子さん
(大谷哲也さんは、今年の「工房からの風 」に出展くださいます)

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4月の終わりから5月にかけてお訪ねして、ゆっくり原稿を熟成?させました。
皆さんすでにすばらしいお仕事を形にしていらっしゃいますが、
どんな来し方を経て、そのお仕事につながったのか。
あらためてお時間をいただき、お話を伺ってきました。

以下は、それぞれの作家の方の頁につけたリードです。

いっそう魂をこめて作りたい。
新しい工房に、思いが宿る

アートと工芸。誠実に向き合うほどに、
どちらも奥が深くなっていく

制約は窮屈なものではなく、
美の骨格のひとつなのかもしれない

すぐ傍らにある幸福な姿。
それをこそ、憧れと思える人の幸福

・・こうして並べると、まじめ!ですね。
(あ、もちろん、まじめなんですけれど)
文章は、わかりやすく、やわらかく、
でも作家の方々の凛とした佇まいが映るようにと、
心がけましたけれど、どうでしょうか。

そして、今回、写真もたくさん撮らせていただきました。
作品撮影と工房やお住まいの空間撮影。
そして、人物、ポートレイトは不慣れだったのですが、
作家の方々との年月をかけてのおつきあいがあったので、
お互い?リラックスして撮らせていただくことができたように思います。
素の表情、横顔、お伝えできたかな。

工房からの風
リアル工房でそよぐ風、文章と写真でお届けすることができたら、
と思います。

明日は、風集う、の5つの工房をご紹介します。

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書籍作り進行中

佳境、という名でお尻に火がついています!

10回展を記念して制作している書籍。
昨日はそのブックデザイン(装丁)を担当してくださるデザイナーさん
との初打ち合わせをgalleryらふとで行いました。

編集者さんが引き合わせてくださったのは、
以前『 Esquire(エスクァイア-)』のブックデザインをされていて、
今は文芸書、お料理本、児童書なども手がけられている方。

25人ほどの作家の取材記事という濃い!内容を、
すっきり、クールに、でもそこはかと可愛らしくデザインして
一冊のかたちにしてくださる 。
そんな予感、確信を抱けたミーティングでした。

編集者さん、デザイナーさん、イナガキ、ウサミと
チームワークよく進められそうです。

本で書かせていただいた作家の方々、お訪ねした工房のご紹介も、
この場で綴っていきますね。
どうぞお楽しみに~

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クウネルに

「工房からの風」の会場の一部でもある「ニッケ鎮守の杜」。
このお庭の取材をいただき、クウネル(マガジンハウス)で掲載されました。

「季節の庭の連絡帳」
メインビジュアルのイラストを描いていただいている
大野八生さんが綴る「庭日誌」と、
一緒に庭つくりをしてくださる「にわびと」さんたちとの交流を、
12頁にわたって掲載くださっています。

あの金環日食の日。
瑞々しいお庭を、カメラマンの長島有里枝さんが撮影くださいました。
5月のお庭の緑。
10月の「工房からの風」の日には、どんなでしょうね。
そんな想像もしながら、頁をめくってみてください。

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プレスの皆様へ

今秋10月13日(土)14日(日)
第10回工房からの風を開催いたします。

魅力あふれる出展者とその作品を広くご覧いただきたく、
ご紹介をお願いしております。
広報資料のご用意もございますので、
ぜひご検討お願い申し上げます。

お問い合わせは

メールはこちらのフォームから → 

お電話は、047-370-2244 galleryらふと

でお待ちしております。

どうぞよろしくお願いいたします。