-
新着情報
- 2024/10/24 director's voice つくるひとの手−工房からの風景 Index
- 2024/10/24 director's voice 工藝のバトン (galleryらふと)
- 2024/10/23 director's voice 彼女たちの時間 角舘徳子さん(こぎん刺し)
-
月間アーカイブ
- 2024年11月
- 2024年10月
- 2024年9月
- 2024年2月
- 2023年12月
- 2023年11月
- 2023年10月
- 2023年9月
- 2023年6月
- 2023年3月
- 2023年2月
- 2022年11月
- 2022年10月
- 2022年9月
- 2022年8月
- 2022年7月
- 2022年6月
- 2022年3月
- 2022年1月
- 2021年11月
- 2021年10月
- 2021年6月
- 2021年2月
- 2021年1月
- 2020年11月
- 2020年10月
- 2020年9月
- 2020年8月
- 2020年5月
- 2020年3月
- 2020年2月
- 2020年1月
- 2019年12月
- 2019年11月
- 2019年10月
- 2019年9月
- 2019年4月
- 2019年3月
- 2019年2月
- 2019年1月
- 2018年12月
- 2018年11月
- 2018年10月
- 2018年9月
- 2018年7月
- 2018年6月
- 2018年4月
- 2018年3月
- 2018年2月
- 2017年12月
- 2017年11月
- 2017年10月
- 2017年9月
- 2017年8月
- 2017年5月
- 2017年4月
- 2017年3月
- 2017年2月
- 2017年1月
- 2016年12月
- 2016年11月
- 2016年10月
- 2016年9月
- 2016年8月
- 2016年7月
- 2016年6月
- 2016年5月
- 2016年4月
- 2016年3月
- 2016年2月
- 2016年1月
- 2015年11月
- 2015年10月
- 2015年9月
- 2015年8月
- 2015年7月
- 2015年6月
- 2015年5月
- 2015年4月
- 2015年3月
- 2015年2月
- 2015年1月
- 2014年12月
- 2014年11月
- 2014年10月
- 2014年9月
- 2014年8月
- 2014年7月
- 2014年6月
- 2014年3月
- 2014年2月
- 2014年1月
- 2013年12月
- 2013年11月
- 2013年10月
- 2013年9月
- 2013年8月
- 2013年7月
- 2013年6月
- 2013年5月
- 2013年4月
- 2013年3月
- 2013年2月
- 2013年1月
- 2012年12月
- 2012年11月
- 2012年10月
- 2012年9月
- 2012年8月
- 2012年7月
2016年10月の記事一覧
「皆様へのお知らせ/工房からの風」New
director's voice
コメントする
藤野華子さん(染織)
続いても織り手をご紹介しましょう。
藤野華子さんです。
Q
藤野さんは「工房からの風」に、どのような作品をお持ちくださいますか?
A
コットンやリネンを使用したブランケットや、
ランチョンマットやランナーなどのテーブルウェアやハンカチ。
カシミヤのネックウェアなど。
出展が決まってから、新たに構成を見直して織った新作を持って行きます。
ここ数年、二重組織に熱中しており、
今回持って行く作品のほとんどはリバーシブルで楽しめるアイテムとなっています。
表も裏も無く、2枚の布がくっついたり離れたりして1枚の布になる、
両面楽しめる二重織りは、織れば織る程奥が深くて興味が尽きません。
秋の展示ですが、にぎやかな色合いの物が多いかと思います。
綿麻(綿糸とリネン糸のコンビ)のハンカチタオル
藤野さんはスウェーデンの
セーテルグランタン手工芸学校で2年間学んだ方。
Sätergläntan hemslöjdens går
私は6年ほど前にダーラナ地方に向かったときに立ち寄ったことがあるのですが、
とても美しい環境で手工芸が充実した学びの場だと感じました。
心が華やぐ色使い、明快な文様など、
藤野さんもこの場でよき学びを得られたことと思います。
そして「工房からの風」では、二重織の布がたくさん!
ぜひ、その風合いと裏表の妙、触れてみてくださいね。
Q
藤野さんにとって「工房からの風」は、どのような風でしょうか?
A
毎年この質問に答える作家さんの記事を読みながら、
どんな風なんだろう〜と想像していましたが、
自分がその立場になると、ふむふむこんな感じなのかぁ、
と気持ちがあふれて上手く言葉に出来ないものですね。
今はほんとに、この風の渦中にいて、
日々夢中で織っているので、どんな風か分かるのは、
終わってからかもしれません。
沢山の方に見ていただくのも、野外展示も初めてですので、
とにかく今出来る事を精一杯やろうと、
出展が決まってから制作に専念してきました。
「北欧の〜、スウェーデンの〜、
も良いけれど ”藤野さんの織物”を」
という稲垣さんの言葉が胸に響き、
作業で悩むたび今日まで何度も思い出しました。
周りの支えてくださる方々のおかげで、
今日も織る事が出来ると感謝しています。
綿麻(綿糸/がら紡糸と綿麻糸のコンビ)のブランケット
爽やかな色合い、風合いの布ですね!
藤野さんとゆっくりふたりでお話ができたのは一度だけでしたけれど、
そんな風に響いてくださってうれしく思います。
学んだこと、影響を受けたことは大切な宝物。
その宝ものを基にふくらませた、藤野さんならではの布。
「工房からの風」で出会えそうですね。
Q
藤野さんのお名前、あるいは工房名についての由来、
またはエピソードを教えてくださいますか?
A
結婚をした時に、さっきまで名乗っていた姓が旧姓となり、
あっという間に使わなくなってしまうのは
なんだかもったいないなぁーと思い、
ワーキングネームとして使う事にしました。
どちらも大切なものですし、仕事をする自分と、
普段の自分と、気持ちが切り替えられて気に入っています。
でも屋号に憧れもあるので、
もし今後なにか新しい展開がある時には屋号を付けてみたいです。
両面ともカシミヤのネックウェア
ふわふわとしていて、肌にうれしい感触ですね!
藤野華子さんて素敵なお名前ですものね。
そして、これからの布づくりの時間の中で、
わくわくするような新展開が生まれますように。
藤野華子さんの出展場所は、コルトン広場スペイン階段前。
サイトはこちらになります。
→ click
written by sanae inagaki
director's voice
コメントする
堀江悦子さん(染織)
7人の織り手がいます。
とご紹介しましたので、続いても布づくりの方をご紹介しましょう。
棉の布ここいと
として活動されている堀江悦子さんです。
Q
堀江さんは「工房からの風」に、どのような作品をお持ちくださいますか?
A
手紡ぎ和綿のストールや、細めのマフラーなどを持って行きます。
堀江さんの布に初めて触れたとき、
織りの組織を新鮮に感じました。
織り物はご存知のように、
経糸と緯糸の組み方でさまざまな組織が生まれ、
それによって織模様が現れてきます。
棉での布づくりを進める方には、
糸そのものの魅力をストレートに活かした
平織りの方を多く見てきたので、
棉の組織織のさまざまな表情に驚いたのでした。
聞けば堀江さんは「織る」こと、その行為が大好きなのだと。
けれど、棉糸を使ってその大好きなさまざまな組織を
織りあげていくことが喜びながら、
そのこまやかな仕事、時間のかかることに対する理解が、
使い手から得られるものだろうかというのが、悩みのようでありました。
夏の日本橋三越展。
堀江さんにチャレンジしてもらいました。
組織の布で大ぶりなものを出展してみましょうと。
結果は大成功。
日本橋三越のお客様に、きちんと布の魅力が伝わっていました。
素材の魅力と織りの魅力。
そのどちらもを大切にしている作者ならではの布は、
お客様にも新鮮に映っていたのでした。
堀江さん、背中を押されるようにその結果に励まされて、
「工房からの風」に向けて制作を深めてくださっています。
とはいえ、何分にも数がたくさん織りあげられるものではないのですが、
きっと夏からまた数歩進化した布と出会えそうなのです。
Q
堀江さんにとって「工房からの風」は、どのような風でしょうか?
A
お客さんとしてではなく、出展予定者として過ごした半年間。
「風」に対する認識も大きく変わりました。
この半年、とても幸せで心地よい風に吹かれてきました。
それは手仕事に懸命に携わっている人たちが興す風です。
自分がやっていることに不安を感じながらの日々の中、
このまま進んでもいいんだと優しく背中を押してくれる風でした。
でも、まだ私は風に吹かれている身です。
いずれは私も風を興す側に立てるように、、、
実りある二日間を過ごせたらと思います。
『まだ私は風に吹かれている身です。
いずれは私も風を興す側に立てるように』
直前のこのタイミングで、
こんな風にメッセージをくださる方ってなかなかいらっしゃらないように思います。
読んだとき、はっとしました。
そうですよね。
ひとりひとりがよき仕事を果たして、その力が循環していく。
そんな機会にしていきたいなぁとあらためて思ったのでした。
Q
堀江さんのお名前、あるいは工房名についての由来、
またはエピソードを教えてくださいますか?
A
「棉の布ここいと」という工房名でも活動しています。
心地、此処で、此処から、愛おしい、営み、糸、、、
制作上、常に頭の隅に置いている断片的なことをひとまとめにした造語です。
また、植物であるワタの布を織る意識で、
糸偏でなく木偏の「棉」という文字を使っています。
綿ではなくて棉。
はい、堀江さんの出展場所は、棉を植えた花壇の近くにしました!
「工房からの風」の日、まだ棉が弾けているかもしれませんね。
ぜひ布と合わせて楽しんでいただきたいと思います。
堀江悦子さんのサイトはこちらになります。
→ click
written by sanae inagaki
director's voice
コメントする
色葉工房さん(染織)
布関係の出展作家、今年は11組。
先日ご紹介したVANILLAさんは服づくり。
ほかに、フェルトがふたり、帆布のバッグづくりの方がひとり。
そして7名の作家が織りでの布づくりの方々。
充実しています。
そして、それぞれに素材、技法、目指すものがさまざまなのです。
表面的に、これが好き!あれが好み!
という見方もアリですが、
7人が何をもって布づくりの道に進んでいるのか、
その根っこの違いに触れてみるのも、
「工房からの風」ならではの深い楽しみ方だと思います。
もっとも、当の7人の作家たちにしたら、楽しいというよりも、
それはある意味厳しく、
自分の仕事が晒される緊張感があることでしょう。
でも、たくさんの目と心ある方々に
自分の仕事を晒してこそ進化成長できるはず。
そして、未来の真の作る喜びに続く航路を
見出していけることと思います。
なーんて、かなり、まじめに書きましたが、
今さっきまで、色葉工房の庄子葉子さんと電話でそんなこんなを、
わははと笑いながら真剣に話していたので。
皆さん、最終段階で何をどのように見ていただくか、
迷いもうまれることでしょう。
でも作家の皆さんには信じてほしいのです。
「工房からの風」にやってきてくださるお客様方を。
ちゃんと見てくださいますから。
キビシクもあたたかい。
選ぶ人と作る人のよき交流から、次の実りが育まれる。
そう願い、信じて、私は企画を進めています。
Q
色葉工房さんは「工房からの風」に、どのような作品をお持ちくださいますか?
A
手紡ぎのウールで織ったマフラーや
シルクのストールなどの巻き物を中心に
リネンのポーチ、袱紗、カードケース、
ブックカバー、ポットマット、コースター、ブローチなどを出品します。
身近な植物で染色した糸や生地を使って作ったものが多いです。
ふんわりと草木の色が薫るような布を お届けできればと思っています。
まあ、なんてふんわり輝く大判のストール。
思いっきり素のまま、織りあげられたのですね。
「庄子さん、桜のひこばえで染めてみる?」
初夏のgalleryらふとでの「風の予感展」のとき、
ふと、投げかけてみました。
木の根元から生えてくる若芽、ひこばえ。
庄子さん喜んで受け取ってくださいました。
秋の日、花びらのかたちをしたコースターが、
庄子さんから届きました。
「私はそういうことがしたかったのだと、
改めてじわじわ気がつきました」
そう言葉が添えられて。
上のストール。
いただいたコースターと同じひこばえから染めた糸からのもの。
糸や色といった素材の力をまるごと信じ、
素材に恋していないと織りあげられないでしょうね、こういう布は。
頬がぽっと染まりそうな想いのこめられた布。
展示でぜひ見てみたいですね。
(コースターのお礼にとお送りしたコブナ草で、
今度はレモン色を染めましたと庄子さん。
工房からの風では、今年のレモンにちなんで、
レモンイエローのコースターも出品くださるそうですよ)
Q
色葉工房さんにとって「工房からの風」は、どのような風でしょうか?
A
春に選考通知を受け取った時、
私の心に吹いた風は 無色透明の風でした。
それから半年間、立ち止まって考えることも多かったのですが、
想像していたよりもずっと力強い風に背中を押されるようにして
なんとか制作の手を止めずに過ごすうちに、
ぽつりぽつりと温かい色が灯ってきたような感じです。
当日の二日間は、みんなの風が集まって
会場全体でどんなふうに響き合うのか、
とてもワクワクしています。
Q
お名前、あるいは工房名についての由来、またはエピソードを教えてくださいますか?
A
庄子葉子と申します。
とても単純ですが、8月8日(葉っぱの日)生まれなので
葉子という名前になりました。
色葉工房(いろはこうぼう)という工房名も そこからきています。
もみじの葉が紅く染まる頃に始まった工房です。
紡ぐ 染める 織る
一枚の布ができるまでの行程を できるだけ自らの手で との想いも込めました。
葉子と名付けてくれた祖父は、
農業の傍ら 自ら育てたほうきの草でほうきを作っていました。
祖父が亡くなり30年が経ちますが、
祖父の作ったほうきは 今でも大切に使っています。
そのほうきを手にする時、
もしかしたら私が将来こういう仕事をするということを
祖父は知っていてこの名前をくれたのかもしれないと、
ふと そんなことを思ったりします。
美しいお名前に、素敵なストーリーですね。
色葉工房さんがある仙台は、
8月8日が七夕まつりの最終日。
織姫と彦星の七夕。
今、こうして庄子さんが機織りをなさっているのも、
きっと自然な巡りあわせなのかもしれませんね。
そして、色葉工房さんが出店する場所は「おりひめ神社」!の脇。
正面の右手側の樹々に囲まれた空間です。
色葉工房さんのブログはこちらになります。
→ click
written by sanae inagaki