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2024年11月の記事一覧
「皆様へのお知らせ/工房からの風」New
director's voice
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次回募集について
次回、第23回「工房からの風」の出展作家の募集についてお知らせします。
開催日:2025年10月25日(土)26日(日)
1次募集:2024年12月1日(日)~18日(水)必着
2次募集:2025年3月21日(金)~3月31日(月)必着
今年度から変更となったルールは、出展した翌年のみ応募ができないことです。
(昨年までは2年間応募ができませんでした)
2023年に出展された方もご応募いただけますので、意欲的なご応募をお待ちしています。
詳しくは、HPの応募についてをご覧ください。
→ click
1次では最大25名を決定いたします。
1次で出展が決定しますと、2025年の制作・発表スケジュールが立てやすくなると思います。
また、とらえ方によっては、10か月をかけて作家として成長する機会にすることも可能です。
1次で選考に入らなかった場合でも、2次に再応募することも可能です。
1次への意欲的なご応募をお待ちしています。
director's voice
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風の表情
風人の岡林厚志さんが撮影してくださった作家のポートレイトがとても素敵でしたので、掲載いたします。
春日麻衣子さん/染織
繍 ぬいとりさん/刺繍
福田陽平さん/木工
坂本美奈子さん/布・金属 装身具
迫田希久さん/白樺樹皮
川端マリコさん/木工
風人 大野七実さん/陶芸
風人 本間あずささん/製本
ワークショップ laglagさん/パンチニードル
ワークショップ Ohamaさん/革
ワークショップ 糸花生活研究所さん/織り
ほかにも、たくさんの笑顔が満ちた工房からの風でした。
けれど、もちろん満点だったわけではなくて、一部の作家の方からはご意見をいただいたり、反省、改善しなければならないこともいくつかありました。
それらも心に置いて、2025年、第23回「工房からの風」は、今年以上に充実したものにしたいと心に描いてます。
それこそが、今年の出展作家やご来場くださった皆様への感謝の表し方と思っています。
今年出展された方以外の作家の方。
第23回「工房からの風」、一緒に創りましょう。
詳しいご応募方法、今週中に公開いたします。
第22回「工房からの風」からちょうど1週間。
ひとまず、ここで結びます。
ご来場くださいました皆様
出展作家、風人作家、ワークショップ作家の皆様
関わってくださいました皆様に心より感謝申し上げます。
お健やかに爽やかな秋の日をお過ごしくださいませ。
director's voice
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岡林厚志さん(木工・風人)より
さて、たくさんの出展作家の方々から工房へ無事戻りましたとのメールを受け取りました。
そこに添えられた文章の一部を許可をいただき転載し「凪ぐ浜の宝もの」として、皆様と共有させていただきましたのも、このへんで閉じたいと思います。
締めには、風人を担ってくださいました木工作家の岡林厚志さんからの言葉を共有いたします。
岡林さん、撮影部!も担ってくださったので、開催後のブログ掲載の多くが岡林さんの撮影です。
なので・・・岡林さんを写した写真がないのです。
すみません。
風人テントの写真をお載せしますね。
こちらの什器も実は岡林さんの作成です。
今年は風人テントのタイトルが「めぐる手仕事の庭」であったことや庭ツアーもあり、いつにも増してお庭について想いを巡らす年となりました。
丹精なお世話と時間とを幾重にも重ねた、重層的で濃密なお庭。
豊かなお庭はそのまま、関わる人々の豊かな時間の顕れなのだと思います。
丹精に、続けてゆくこと
風人テントでは今年、工房からの風がずっと大切にしてきた「作家の言葉」に焦点を当て展示しました。
個人的に今回の展示は内容的にも結果としても佳いものが得られたと思っているのですが、これも回を重ねることで、今回の試みと今までに取り組んできたものが重層的に響き合うことで得られた結果だと思っています。
きっともっと以前に同じことをしていても、このようにはならなかった。
続けることで、醸成されるものがある。
当たり前のことですが、今回はそれがすとんと胸に落ちてきました。
工房からの風の役割。
風人の役割。
風人同士の会話の中で話題に上がったものです。
今、たくさんのクラフトフェアや野外展があるなか、工房からの風の役割とはなんなのか。
さまざまな面があるとは思いますが、ひとつの大きなものとして、出展した作家に今後へとつながる「養分を手渡す」ことにあるのではないでしょうか。
それはいつかその人の庭の実りとなり得て、ひいては工藝の世界全体や使い手にとっての実りとなる。
けれども養分を渡し続ければそのうちに土は痩せて、衰えていってしまいます。
そこに、養分を手渡された作家たちがそれぞれ自分なりにそれを醸成し、土に還元することで、土壌はよりふくよかに、あたたかく育っていく。
それは作家自身が工房からの風に対して、感謝と御礼の想いがあるからこそ出来得るもの。
あたたかな循環を担う。
いささか単純ではありますが、それが工房からの風の、風人の役割のひとつのように思います。
今回の出展者の皆様も、少しでも何か、今後につながるものを持ち帰ってくださっていることを切に願っています。
「工房からの風」が終わった後、風人さんたちが、ご自身のSNSや出展作家のSNSにコメントで、
わがこことのように(わがこととして)ご出展やご来場への感謝を記していらしゃるのをみて、
主催者ではないけれど、主催者のような気持ちでいてくださるんだなと感謝の気持ちでいっぱいになります。
と同時に、わがこととして取り組まれたことが、風人さんたちの作家としての養分、糧になってほしいと願います。
あたたかな循環を担う
こんな想いの作り手たちと共に創る時間と場。
来年の「工房からの風」に向かって、心は始動しています。
岡林厚志さんのHPはこちらです。
→ click
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宮﨑眞さん(木工)より
ニッケ鎮守の杜、手仕事の庭とおりひめ神社周りのちょうど真ん中あたり、
木工の宮崎眞さんからのメールの一部をお伝えします。
はじめての工房からの風。
ものづくりを生業として10年目のタイミングでの出展でした。
緊張して臨んだ初日午前中には沢山の人の勢いに圧倒されつつも、お求めに並んでいただいている光景に感謝しながら作品を包ませていただきました。
日常生活に則した使い勝手の良いものから先に選ばれていった印象でしたが、少し人の波が落ち着いてきた頃には、今回のために時間をかけて仕上げた作品をじっくりと見て触れて喜んでもらえたのも報われた気持ちでした。
また風人さんからは、什器レイアウトや導線のことなど客観的な視点からアドバイスをいただいたり、周りの出展者や稲垣さんはじめスタッフの皆さまにもとても助けられました。
メリハリと柔らかさのある、どこを切り取っても気持ちの良い人と場所、他には無い取り組み。
「また磨きをかけて、戻ってきたい」
と素直に思いました。
これから冬の間に個展が2つ、合間に企画展もあり、また追われる日々が続きそうですが
秋に戴いた豊かな恵みを胸に、一区切り。
少し休んで気持ち新たに進んでいきます。
暮らしの中で活躍する美しいもの。
心を和ませ、整え、育むもの。
宮崎さんのそれぞれのお仕事が、多くの方々に響いていました。
よき両輪となって、ご自身の木工を深めてくださるのをたのしみにしています。
宮崎眞さんの出展前のメッセージはこちらです。
→ click
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谷口亜希子さん(染織)より
コルトン広場、スペイン階段前に鮮やかで爽やかな色彩の布がはためていていました。
谷口亜希子さん。
いただいたメールの一部をご許可をいただき、転載させていただきます。
急に冷え込むようになってきました。
想いが溢れてなかなかまとまらず、お礼が遅くなってしまいました。
みなさまお疲れは残っておりませんでしょうか。
準備から、当日、そして後片付けまで、本当にお世話になりました。ありがとうございました。
まだ、うまくお伝えする自信がないのですが、自分の中では天変地異級の大きな変化が起こったので、少しお話ししてもいいでしょうか。
お恥ずかしいことに、私は自分の作るものを作品と呼ぶことができませんでした。ずっとです。
依頼されて染める仕事をがんばりすぎて、いろいろ迷子になっていたのかもしれません。
・・・
織りでも、染めでも、どんなに手間をかけたものでも、どうしてもダメでした。
でも、帰宅して、荷物を運んでいる時に、ふっと
「作品、出すね!」
と発語していました。(自分には衝撃でした)
何があったかと考えれば、稲垣さんに「自分の根っこを」というお言葉をいただいてから、私は半年間ずっと 「作品づくり」 に打ち込めていたんだと思います。
自分の根っこと向き合って、自分の心震える美しさを形を、なんとか形にしたいと思うだけでした。
これからも、こうやっていけばいいんだなと、強い道標をいただきました。
また、造詣の深いお客様ばかりで、私のストールを宝物でも扱う様に触れてくださった手をたくさん見たこと、
「その手間や良し!」と喜んで、大笑いしてくださった方がたくさんいたこと、
運営の皆さんが、日当たり、雨の様子を察知しては、飛んできてくださって、作品にご配慮くださったことにも思い当たります。
大切に扱っていただいてとても嬉しかったです。
高い志を継続してこられた場所が与えてくれた力を、作品でしっかり恩返しできる様に、もっと頑張っていきたいと思っています。
迷ったら、またあのお庭にいけばきっと大丈夫。
心強く、楽しく、作っていきたいと思います。
谷口さんの布、美しかったですね。
単色でむらなく染め上げた布は、たとえば端正な白磁の器のように、一見手仕事ではないかのように見えるほど、手仕事を極めた賜物です。
もっとよりよくご紹介できたのではないかと今更思うのですが、これを機にその世界に深く触れたい、触れていただきたいと思います。
谷口亜希子さんの出展前のメッセージはこちらです。
→ click
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水村真由子さん(木工)より
ニッケ鎮守の杜、レンガ道が折れるちょうど杜の真ん中あたり。
匙を中心とした木工のブースがありました。
水村真由子さんからのメールの一部を共有します。(ほかの方を含めすべてご許可いただいております)
昨晩、奈良に戻りました。
この度も大変お世話になり、ありがとうございました。
やっぱり風は、夢のようで、あっという間。
強烈に心に留まる2日間でした。
今年5月にお会いした時に、2回目の出展はどのように展開したらいいのかなと私が不安げにつぶやくと、
「そんなこと考えてるの?これまでのあなたの仕事を、これまで通りしっかり見せたらいいの」と稲垣さんに言ってもらって我に返ったようになり、その次の日から今展の新作に取り組みました。
常に頭上には湯気がのぼっているような状態で、全集中で真向かった準備期間でしたが本当に愉快でした。
そこからぽろっと零れ落ちてきた、熊のおもちゃ。
動物、身体が動くギミックというキーワードはずっと頭の中にあって、これができたらいいなーという思いを何年も持ち続けていましたが、ある瞬間に頭の中でパズルがカチッと動いて、一気に手が動きました。
取り組んでいるときは表現が悪いですが、愉しすぎて無意識によだれがでちゃうような感覚。
大真面目にふざけることの愉しさ。
見てくれた人の表情はどんなんかなぁと想像するとめちゃくちゃ不安だけと、ワクワクが勝って、手を動かさずにはおれん!という状態。
苦しかったけど、幸せでした。
本展では、ブースの奥のほうにひっそりと置いていたのにもかかわらず、お客さまや、作家仲間、スタッフのみなさん関係なく、本当にたくさんの方がわざわざ見に来てくださいました。
無我夢中から出来上がった熊たちを目の前にすると、今度は世に出して大丈夫かなという不安に襲われましたが自分のスキを信じて、挑戦してよかった。
匙や木べらなどばかりを追求している私のこれまでの仕事とは、全く違うようなものである印象に映っていたのかもしれません。
もちろんこしらえる上では、まったくちがうリズムのものであるのですが、自分の中ではこれまでの仕事があったからこそ、そこから派生して自然と出来上がったものなので、なんら違和感はありません。
自分の中のスキの引き出し、ちょっと勇気を出して開けてみてよかった。
きっとそのきっかけをくれたのは、2回目の風への出展だったのだと思います。
感謝しかありません。
今回も宝物のような経験をさせていただきました。
本当にありがとうございました。
誠実に、そして時にチャレンジしながら、笑顔で手を動かしてゆける自分であれますように。
今はそんなことを願わずにはおれません。
スタッフのみなさまにもどうぞよろしくお伝えください。
お疲れ出ませんよう!
二回めの出展の方は、よい意味でも気負ってしまわれて、何をしたら???
と思うようですが、基本は初出展から今日までの進化(深化)させたお仕事をまっすぐに示されたらよいと思っています。
水村さんもそのように心が定まったあとに、自然発生的に「クマ」が誕生したのですね。
それは無理に絞り出した何かではなく、手と心の実りのようなもの。
お庭のまんなかで、クマも水村さんも!気持ちよく居れたのではないでしょうか。
水村真由子さんの出展前のメッセージはこちらになります。
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